こんにちは、Kredo Blog編集部です!
Kredoは、PHP・Laravelを使うWebシステム開発や保守運用に取り組んでいます。IT・AI開発実績もご覧ください。
PHP言語は、Webサイトの仕組み(フォーム・ログイン・データベース連携など)を作りたい初心者には学びやすい言語ですが、書き方の自由度が高いぶん、型のあつかいとセキュリティには注意が必要です。この記事では、PHPの特徴と難易度、デメリット、「やめとけ」と言われる理由とその実際を、具体的なコード例つきで解説します。
「PHPは初心者向けと聞くけれど本当?」「PHPはオワコンと言われるのが気になる」という方は、メリットと注意点の両方を知ったうえで、自分の目的に合うかを判断してみてください。
この記事でわかること
- PHP言語とは何か、いつ生まれ、今どれくらい使われているか
- PHP言語の5つの特徴
- PHPは初心者向きなのか、難易度の実際
- PHPのデメリットと注意点、「やめとけ」と言われる理由
- PHP 8の安全な書き方を学ぶコード例4つ
- PHPを学ぶ順番と、向いている人・向いていない人
PHP言語とは?Web開発向けのプログラミング言語

PHPは、Webサーバー側で動くプログラミング言語です。ユーザーの入力やデータベースの内容に合わせて、ブラウザに表示するページを作り分けることができます。お問い合わせフォーム、会員登録・ログイン、ネットショップ、ブログのCMSなど、Webサイトの「仕組み」の部分を作るのが得意です。
PHPの公式マニュアルによると、最初のPHPは1994年にRasmus Lerdorf氏が作ったもので、自分のオンライン経歴書へのアクセスを調べるためのツール群でした。1995年6月にソースコードが公開され、多くの開発者の改良を経てWeb開発のための言語に発展しました。
2026年10月時点の状況を、公式サイトや調査データで確認しておきましょう。
| 項目 | 内容(2026年10月時点) | 出典 |
|---|---|---|
| 最新のバージョン | PHP 8.5(2025年11月20日リリース) | PHP公式サイト |
| Webでの利用 | サーバー側の言語がわかるWebサイトのうち69.8%がPHP(2026年10月1日確認) | W3Techs |
| 人気の指標 | TIOBE Index 2026年9月版で14位 | TIOBE |
TIOBE Indexは、検索エンジンでの話題の多さなどから言語の人気を示す指標で、2026年9月版ではPythonが1位、PHPは14位です。一方で、実際に動いているWebサイトの数で見ると、PHPは今も大きな割合を占めています。「話題の多さ」と「実際に使われている量」は別の指標として見るのがポイントです。
PHP言語の5つの特徴

PHPの特徴を、初心者に関係が深い順に5つ紹介します。
1. HTMLの中に書き込める
PHPは、PHPとして処理するファイルのHTML部分に <?php ... ?> で囲んでコードを書き込めます。すでにHTMLを学んだ人なら、いつものWebページに少しずつ動きを足していく感覚で学べます。
2. サーバー側で動く
HTML・CSS・JavaScriptは主にブラウザ側で処理されますが、PHPはWebサーバー側で処理され、その結果のHTMLがブラウザに送られます。そのため、データベースに保存された情報を読み出したり、ログインした人だけにページを見せたりする処理に向いています。
3. 書いてすぐに実行できる
PHPは、書いたコードをそのまま実行できる「スクリプト言語」です。事前に変換(コンパイル)する手間がなく、書き換えてすぐに結果を確かめられるので、試しながら学ぶ初心者に向いています。
4. 情報と学習教材が多い
長く使われてきた言語なので、日本語の本・記事・Q&Aが豊富です。エラーで困ったときに解決策を見つけやすいのは、独学する人にとって大きなメリットです。ただし、古いバージョン向けの情報も多いため、PHP 8に対応した情報かどうかを確認する必要があります。
5. 動かせる環境が多い
多くのレンタルサーバーがPHPに対応しており、作ったものをインターネットに公開しやすいのも特徴です。WordPressもPHPで動いているため、WordPressのカスタマイズにも知識を活かせます。
PHPは初心者向き?難易度の実際

PHPは、「Webで動くものを早く作りたい初心者」には学びやすい言語です。ただし、どこまでを目指すかによって難しさの感じ方が変わります。段階ごとに整理すると、次のようになります。
| 段階 | 学ぶこと | 難しさの感じ方 |
|---|---|---|
| 基本文法 | 変数、条件分岐、繰り返し、配列、関数 | ほかの言語と同じくらい。HTMLと一緒に使えるので結果が見えやすい |
| フォームとデータの受け渡し | 入力の受け取り、入力チェック、画面への表示 | Webのしくみ(リクエストとレスポンス)を理解する必要がある |
| データベース連携 | SQL、データの保存・検索・更新 | PHPとは別にSQLを学ぶ必要があり、ここでつまずく人が多い |
| 安全なWebアプリ | セキュリティ対策、フレームワーク、テスト | 実務では必須。知識の幅が求められる |
つまり、「PHPそのもの」はそれほど難しくなくても、Webアプリを完成させるにはHTML・SQL・セキュリティなど周辺の知識も必要です。「PHPは難しい」と感じる人の多くは、PHPの文法ではなく、この周辺知識でつまずいています。
PHPでできること・苦手なこと

PHPが得意なのは、Webサーバー側の処理です。一方、ブラウザ上の見た目や動き、スマホアプリ本体の開発は、ほかの言語の役割になります。
| PHPでできること | PHPが苦手なこと・ほかの言語の役割 |
|---|---|
| お問い合わせフォーム、会員登録・ログイン | ページの見た目のデザイン(HTML・CSS) |
| 掲示板、ブログ、ニュースサイトの記事管理 | 画面上のアニメーションや即時の動き(JavaScript) |
| ネットショップのカート・注文管理 | スマホアプリ本体(Swift、Kotlinなど) |
| データベースと連携したWebアプリ、API | AI・機械学習のモデル開発(Pythonが主流) |
見た目を作るCSSとプログラミング言語の違いが気になる人は、CSSはプログラミング言語?スタイルシート言語との違いと書き方も参考にしてください。
PHPのデメリットと注意点

PHPには、初心者が知っておきたいデメリットや注意点もあります。
書き方の自由度が高く、コードの品質に差が出やすい
PHPは、型(数値・文字列などのデータの種類)を厳密に決めなくても動くため、手軽に書ける反面、書く人によってコードの品質に差が出やすい言語です。チームで開発するときは、書き方のルールを決めたり、型宣言や静的解析ツールを使ったりして品質を保つのが一般的です。
セキュリティ対策を自分で意識する必要がある
Webアプリは、悪意のある入力を送られる前提で作る必要があります。代表的なものに、入力された文字列がHTMLとして動いてしまう「クロスサイト・スクリプティング」や、データベースへの命令を書き換えられる「SQLインジェクション」があります。PHPには対策のための関数や仕組みが用意されていますが、正しく使わなければ守れない点に注意が必要です。情報処理推進機構(IPA)が公開している「安全なウェブサイトの作り方」も参考になります。
バージョンのサポート期限を意識する必要がある
PHPは、バージョンごとにサポート期限が決まっています。PHPの公式サイトでは、たとえばPHP 8.4のセキュリティサポートは2028年12月31日まで、PHP 8.5は2029年12月31日までとされています。古い情報で学ぶと、今はサポートが終わったバージョンの書き方を覚えてしまうことがあるので、学習にはPHP 8系の教材を選びましょう。
「PHPはやめとけ」と言われる理由と実際

インターネット上では「PHPはやめとけ」「オワコン」といった意見を見かけることがあります。よく挙がる理由と、2026年10月時点での実際を整理しました。
| よく言われる理由 | 実際のところ |
|---|---|
| 型がゆるく、バグが起きやすい | 今のPHPは型宣言が使え、strictモードで厳密にチェックできる。書き方しだいで防げる |
| セキュリティが弱い | PHP本体・ライブラリの修正適用と、アプリの安全な実装をそれぞれ確認する。出力のエスケープやSQLのパラメーター化だけで、PHP本体の脆弱性は修正されない |
| 古いコードが多く、現場が大変 | 長く使われてきたぶん、古いシステムの保守もある。新しい案件ではフレームワークを使うことが多い |
| 人気が落ちている | 話題性の指標では上位ではないが、Webサイトの利用割合では今も大きい(W3Techs) |
PHPを評価するときは、言語の用途、コードの書き方、実行環境の保守を分けて考えることが大切です。安全な実装を学び、PHP本体と依存ライブラリの修正も継続して適用します。一方で、AIやデータ分析をしたい人、スマホアプリを作りたい人にとっては、PHPが最初の一歩として最適とは限りません。大切なのは、「何を作りたいか」から言語を選ぶことです。
PHP本体の脆弱性と、コードの問題はどう違う?
セキュリティ対応は、問題がある場所に合わせて行います。アプリのコードが適切でも、PHP本体や利用ライブラリの更新が必要な場合があります。
2026年10月のPHP本体への対応はPHP脆弱性の修正版と対策手順、学習環境の準備はPHPの開発環境・インストール方法を参照してください。WordPressの運営者にはPHPの確認・更新手順も用意しています。
コードで見るPHPの安全な書き方

ここでは、PHPのデメリットとして挙げた点を、PHP 8の書き方でどう防ぐかを4つのコード例で紹介します。実行環境と入力条件を確認しながら、表示される結果を確かめてください。
例1:入力された文字を安全に表示する
<?php
$name = '<b>Kredo</b>';
?>
<p>こんにちは、<?php echo htmlspecialchars($name, ENT_QUOTES, 'UTF-8'); ?>さん</p>
実行結果のHTMLは <p>こんにちは、<b>Kredo</b>さん</p> となり、<b>タグがHTMLとして動かず、ただの文字として表示されます。htmlspecialchars は、画面に出す文字の中の「<」や「>」などを無害な形に変える関数です。
例2:型宣言で、想定外の値を受け付けない
<?php
declare(strict_types=1);
function add(int $a, int $b): int
{
return $a + $b;
}
echo add(2, 3), PHP_EOL;
try {
echo add("2", 3), PHP_EOL;
} catch (TypeError $e) {
echo "TypeError: 数値以外は受け付けません", PHP_EOL;
}
実行すると、1行目に「5」、2行目に「TypeError: 数値以外は受け付けません」と表示されます。ファイルの先頭で declare(strict_types=1); と書くと、関数に文字列の “2” を渡したときにエラーにしてくれます。型のゆるさによるバグを防ぐ書き方です。
例3:「==」と「===」の違い
<?php
var_dump("1" == "01");
var_dump("1" === "01");
var_dump(0 == "a");
実行結果は、上から bool(true)、bool(false)、bool(false) です。「==」は数値として見なせる文字列を数値として比べるため、”1″ と “01” が等しいと判定されます。一方「===」は型と値の両方が同じときだけ等しいと判定します。迷ったら「===」を使うと、思わぬ判定を防げます。なお、0 と “a” の比較はPHP 8で結果が変わった部分で、古い解説記事とは結果が違うことがあります。
例4:プリペアドステートメントでSQLインジェクションを防ぐ
<?php
$pdo = new PDO('sqlite::memory:');
$pdo->setAttribute(PDO::ATTR_ERRMODE, PDO::ERRMODE_EXCEPTION);
$pdo->exec('CREATE TABLE users (id INTEGER PRIMARY KEY, name TEXT)');
$pdo->exec("INSERT INTO users (name) VALUES ('sato'), ('suzuki')");
$input = "sato' OR '1'='1";
$stmt = $pdo->prepare('SELECT id, name FROM users WHERE name = :name');
$stmt->execute([':name' => $input]);
$rows = $stmt->fetchAll(PDO::FETCH_ASSOC);
echo count($rows), "件見つかりました", PHP_EOL;
実行結果は「0件見つかりました」です。データベースへの命令を書き換えようとする入力(sato' OR '1'='1)を渡しても、プリペアドステートメントでは「そういう名前の人」として検索されるだけなので、全件が取り出されることはありません。PHPの公式マニュアルでも、プリペアドステートメントを使うことがSQLインジェクション対策になると説明されています。
PHPを学ぶ順番と向いている人

PHPを学ぶなら、次の順番がおすすめです。
- HTML・CSSで、簡単なWebページを作れるようにする
- PHPの基本文法(変数、条件分岐、繰り返し、配列、関数)を学ぶ
- フォームの入力を受け取り、安全に表示する
- SQLとデータベースの基本を学び、PHPから保存・検索する
- 小さなWebアプリ(ToDoリスト、掲示板など)を完成させる
- フレームワーク(Laravelなど)とセキュリティ対策を学ぶ
PHPが向いているかどうかは、次の表を目安に判断してみてください。
| PHPが向いている人 | ほかの言語から始めてもよい人 |
|---|---|
| Webサイトの仕組み(フォーム・ログインなど)を作りたい | AI・データ分析を中心に学びたい |
| WordPressを自分でカスタマイズしたい | スマホアプリを作りたい |
| 作ったものをレンタルサーバーで公開したい | ブラウザ上の動きやゲームを作りたい |
| Web制作・Web開発の仕事に関わりたい | プログラミングの考え方だけを短時間で試したい |
本でじっくり学びたい人はPHPのおすすめ本8選、オンラインで学べる教材を探したい人はプログラミングを学習できるオンラインサイトを紹介【カテゴリ別】を参考にしてください。短期間で集中してWeb開発を学びたい人は、プログラミング合宿とは?国内・オンライン・海外の違いと選び方で、国内・オンライン・海外の学び方を比べてみるのもおすすめです。
よくある質問
Q. PHPとJavaScriptはどちらを先に学ぶべきですか?
A. 作りたいものによります。フォームやログインなどサーバー側の仕組みを作りたいならPHP、ブラウザ上の動きを作りたいならJavaScriptが先に役立ちます。どちらもHTML・CSSの基礎があると学びやすくなります。
Q. PHPは将来なくなりますか?
A. 将来を断言することはできませんが、2026年10月時点でも新しいバージョン(PHP 8.5)が開発・公開されており、W3Techsの調査ではWebサイトの多くで使われています。学ぶなら、PHP 8系の新しい書き方で学ぶことが大切です。
Q. PHPを学ぶのにお金はかかりますか?
A. PHP自体は無料で使えます。パソコンに開発環境を用意すれば、費用をかけずに学習を始められます。作ったものをインターネットに公開する場合は、レンタルサーバーなどの費用がかかることがあります。
Q. PHPの古い解説記事を参考にしても大丈夫ですか?
A. 基本的な考え方は参考になりますが、古いバージョン向けの書き方や、今は推奨されない関数が使われていることがあります。記事の公開日と対象バージョンを確認し、PHPの公式マニュアルとあわせて確かめましょう。
まとめ
PHP言語は、Webサイトの仕組みを作りたい初心者にとって学びやすい言語です。HTMLに書き込めて、書いてすぐに実行でき、日本語の情報も豊富です。一方で、型のゆるさやセキュリティ対策など、知っておきたい注意点もあります。
PHPを使うときは、コードの安全性と実行環境の修正状況を両方確認しましょう。PHP 8の型宣言や「===」、htmlspecialchars、プリペアドステートメントといった安全な書き方を最初から身につければ、PHPはWeb開発の心強い道具になります。まずは「何を作りたいか」を決めて、小さなWebアプリづくりから始めてみましょう。
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