これからプログラミング言語を学習しようとお考えの方であれば、AI技術に期待が寄せられている昨今人気が急上昇しているPythonを知っているという方も多いのではないでしょうか?
Pythonは初心者でも覚えやすい言語で、ちょっとした簡単なアプリケーションから最近流行りのディープラーニングまで、とても幅広い分野で利用されています。
ここではPythonの以下のことについて紹介します。
- Pythonがなぜ初心者に優しいのか
- Python学習で取得すべき基礎知識
- 少し慣れてきた後に覚えるべき応用知識
- 独学で挫折しない方法
新しい時代の技術を身につけて、実りのあるキャリアを実現していきましょう!
記事のもくじ
Pythonは初心者でも独学で学習しやすいプログラミング言語
基本的にプログラミング言語を独学で習得するのは一筋縄ではいきませんが、Pythonはその他のプログラミング言語(特にJavaやCなど)と比べると、非常に習得しやすい言語であると言えます。
構文がシンプルで覚えやすい
プログラミング言語にはそれぞれの言語独自の構文があります。
例えば処理を分岐したい場合はif文を、同じ処理を繰り返したい場合はforやwhile文を使ったりします。
Pythonは構文が非常にシンプル、かつ極力記述量を減らされているので、参考書に書いてあるコードがとても読みやすく、結果初心者の方が挫折しにくい言語になっています。
もちろん最初のうちはその恩恵をそこまで感じないかもしれません。
しかし、Pythonを覚えていくにつれ、徐々にそのありがたみがわかってくると思います(特にコードの記述量が増えてきたとき)。
インデントの強制
Pythonではインデントをしっかりしないとエラーを起こします。
つまりインデントを強制させられます。
インデントとは「字下げ」のことで、プログラミングではプログラムの構造を見やすくするために、ソースコードをスペースやタブで右側にインデントすることがしばしば起こります。
「強制」と言われるとあまり良いことのように聞こえないかもしれませんが、Pythonからインデントを強要されることで、2つの恩恵が受けられます。
- 確実に読みやすいソースコードになる
- 正確なインデントをする習慣が身につく
特にプログラミング初心者にとっては、正確なインデントをする習慣が身につくことは結構重要です。
学習初期のうちは記述量が少ないので難なく読めますが、長くなってくると読みにくくなるので、ソースコードを読みやすくするのは非常に重要なことです。
(実際他のプログラミング言語では、実務レベルでもインデントの仕方がまちまちで読みにくいといったことが結構あります…)
初心者がPython学習で習得すべきプログラミング基礎知識
Pythonが比較的学習しやすいプログラミング言語であることを押さえた上で、次にPython学習の手順を見ていきましょう。
正しい手順で学習を進めることで、覚えるスピードも早くなりますよ!
基礎的な構文
どのプログラミング言語でも言えることですが、まずはPythonの基礎的な構文を覚えるところから始めましょう。
プログラミングはコンピュータを動かすためのものであり、コンピュータが動く仕組みは「順次」「分岐」「反復」の3つの要素しかありません。
- 順次…先頭から順番に処理を実行する
- 分岐…条件に応じて処理を変える
- 反復…同じ処理を繰り返す
それぞれの仕組みに対応した構文がPythonにも用意されているので、まずはそれらから学習していきましょう(分岐はif..else、反復はfor..inという構文を使います)。
基礎的な構文に関しては、ProgateやPaizaラーニングといった学習サイトを活用するのがおすすめです。
こちらにPythonの学習ができるサイトをまとめてあるので、一度チェックしてみてください。
関数の使い方
次に覚えるのは関数の使い方です。
関数とは平たく言うと「よく使う処理をひとまとめにしたもの」です。
例えばmaxという関数は、与えられた複数のデータ(数字)の中から一番大きいデータを選んで返してくれる関数です。
また、replaceという関数は、ある文字を指定した文字に置き換えて、置き換えた後の文字を返してくれる関数です。
このように、Pythonにはあらかじめ用意された便利な関数がたくさんあります。
その中でもよく使われる関数を覚えておくと、スムーズにプログラミングができるようになります。
初心者がPython学習で習得すると面白いプログラミング応用知識
以外かもしれませんが、プログラミング言語は複雑なように見えて実はシンプルです。
上で紹介した基礎知識をしっかりと覚えるだけで、複雑な計算(例えば複利計算など)ができるアプリくらいは作れてしまいます。
しかし、基礎知識だけではできることは限られてしまうので、ここでは基礎知識を覚えた後に学習したい「応用」的な知識を見ていきましょう。
スクレイピング
スクレイピングとはWebスクレイピングのことで、「インターネット上のWebサイトから情報を引っ張り出す」方法です。
スクレイピングができるようになると、Pythonは一気に面白くなります。
なぜなら自動化ができるようになるからです。
例えば複数のニュースサイトを活用している方であれば、各サイトの記事のタイトル、導入文、画像等をスクレイピングで取得し表示することで、自分専用のまとめサイトを作ることができます。
また(次に紹介しますが)機械学習やディープラーニングなどのAI技術を使ってなにか作りたい場合、大量のデータが必要になります。
例えば画像認証システムを作りたいならたくさんの画像が必要ですし、自然言語処理をしたいなら大量の文章が必要になります。
スクレイピングは「情報の自動収集」ができるようになるという点で、非常に面白い技術です。
覚えておいて損はないでしょう。
機械学習ライブラリ
機械学習ができるようになると、人工知能を自分で作れるようになります。
機械学習とは人工知能の一種で、「コンピュータにパターンや推測方法を学習させて、特定の作業を効率よくできるようにする」研究の一つです。
中でもディープラーニングと呼ばれる機械学習の手法はこれまでの手法とは異なり、人間の手をなるべく介さずに精度の高い学習ができるということで、近年の人工知能ブームを牽引するきっかけとなりました。
人工知能というと「すごく難しいんでしょ?」というイメージを抱きがちですが、今はディープラーニングを簡単に試せるような環境が整っているので、Pythonをある程度使えるようになったら一度使ってみるといいでしょう。
データベース連携
Pythonからデータベースにアクセスしてデータの挿入や検索といった操作ができるようになると、データベースは機械学習やwebアプリケーションになくてはならない存在です。
正しくデータベースを扱えることは、実用性のあるちょっと複雑なシステムを作る上で非常に重要になります。
またデータベースには大別してRDBとNoSQLの2種類あります。
- RDB…表形式でデータを管理するデータベース(MySQL, Postgresqlなど)
- NoSQL…RDB以外のデータベース(Redis, MongoDBなど)
どちらのデータベースも一長一短あり、両方使えるようになっておくことでデータの種類や量によって使い分けができるようになるので、いくつか使ってみるといいでしょう。
webアプリケーション開発
自分が開発したアプリケーションを他の人にも使って欲しい場合は、インターネット上に公開できるwebアプリケーションを開発する方法があります。
Pythonではwebアプリケーションを効率良く開発するための「webアプリケーションフレームワーク」が豊富に揃っているので、その中から一つ選んで実際に開発してみることをおすすめします。
初めてのwebアプリ開発ならDjangoというフレームワークがおすすめです。
web開発で必要な機能が揃っており(これをフルスタックフレームワークと呼びます)、また一番使われているフレームワークなので、日本語の文献も豊富にあります。
以上が覚えるとPythonが楽しくなる4つの応用知識です。
全て学習することで「スクレイピングで収集したデータをデータベースに格納し、ディープラーニングで機械学習させた結果をweb上で公開する」といったことができるようになります。
初心者がPythonの独学で挫折しないためのプログラミング学習方法
ここまでPython学習の手順を見てきました。
しかし手順がわかっても途中で挫折してしまっては、せっかく覚えたPythonが意味のないモノになってしまいます。
そこで、ここではPythonの独学で挫折しない学習方法を紹介します。
初めの1歩は「苦労しない学習方法」を選ぶ
書籍にせよ学習サイトにせよ、最も優しく基礎を学べる教材を最初に選ぶことがなにより重要です。
プログラミング学習に限定されませんが、何か新しいことを学ぶ時は学び始めが最もモチベーションが高いことが多いです。
やる気があるのはとても素晴らしいことですが、そのやる気が行き過ぎてしまい、最初から難しくて分厚い本を手にとってしまうというのは避けましょう。
それよりも最初は薄く、かつわかりやすい本を1冊選ぶことをおすすめします。
たとえ薄い本だったとしても、初心者がPythonの基礎を覚えるには十分なボリュームがあります。
プログラミング言語はどうやって作られているのかやプログラミング言語の歴史は、最初は知る必要ありません。
以下の記事にPython初心者におすすめな本や、本での学習のメリットをまとめているのでご覧ください。
また、最近はスマホでPythonを学習できるアプリがいくつも登場しています。
スマホはパソコンよりもさらに手軽に、かつ時間や場所にとらわれず学習できるので、興味のある方はこちらの記事もチェックしてみてください。
次の1歩は「その時興味のある分野」を選ぶ
先ほどスクレイピングや機械学習など、Pythonの応用知識について4つの分野に触れましたが、全て一気に覚えようとするのは本当に大変です。
なので、モチベーションの維持のためにも、基礎が終わった後は自分が一番気になっているジャンルから学習していくのがおすすめです。
というのも応用知識は覚えなければならないことが飛躍的に増える上、今も新しい情報がどんどん出てくるようなモノが多いからです。
なので、4つの中から「今、自分はこれが気になる!」と思うジャンルを一つ選択し、ある程度理解したところで次の気になるジャンルを…と、一つずつ歩を進めていきましょう。
例えば最初はスクレイピングを覚えるとしましょう。
すると収集したデータを格納しておきたくなるのでデータベースの扱い方を学習したくなり、データベースをうまく使えるようになると今度はサービスが作りたくなったりするかもしれません。
Python(とその周辺知識)は知ろうと思えばいくらでも情報が出てきます。
無理に一つを極めようとするよりも、自分の感性にしたがってたくさんのことを覚えた方が、無理なく学習を進められます。
初心者のPython独学におすすめなプログラミング学習サイト
先ほどもちらっと紹介しましたが、ここで改めてPython独学でおすすめな学習サイトをまとめた記事を掲載します。
これだ!と思う学習サイトやアプリが見つかれば幸いです!
まとめ:初心者が独学でのpython学習に限界を感じたら、プログラミングスクールを活用しよう
ここまでPythonを独学で学習する方法や手順について紹介してきましたが、いかがでしたか?
新しいことを覚えるのは楽しくもありますが困難なことでもあります。
特に独学だとさまざまな問題が立ちはだかり、挫折してしまうことも多いでしょう。
「どうしても独学では難しそうだ…」と感じるのであれば、プログラミングスクールの活用もぜひ検討してみてくださいね!