海外移住を考える人の中には、周りから「やめとけ」「そんなに甘くない」などと言われたことがある人もいるかと思います。
なぜこのようなことを言われるのでしょうか?
本記事では、海外生活2か国目で4年目の筆者が、体験談を交え「海外移住はやめとけ」と言われる理由と悲惨な海外移住にしないための対策をお伝えします。
憧れだけで終わらせず、後悔のない海外移住を実現できるよう、ぜひチェックしてください。
記事のもくじ
海外移住はやめとけと言われる理由ー理想と現実は違う
海外に出て人生が変わった、視野が広がったという話を聞く一方、海外移住をして実際に行動してみると、理想と現実の違いに直面し苦労する人もいます。
そのため海外移住はやめとけと言われてしまうのです。
ここではその理由を5つ紹介します。
事前によくあるパターンを知り、対策をしましょう。
海外に出るだけで英語が話せるようにはならない
海外に行けば自然と英語が話せるようになると考える人も多いですが、現実はそう甘くありません。
日常生活では最低限の単語や簡単な表現で事足りることが多く、意外と英語力を鍛える機会は少ないものです。
日本人が多いエリアに住む場合、日本語中心の生活になるケースも多く、さらに近年は、キャッシュレス決済やアプリでのタクシー手配といったITの普及により、言葉を話さずに乗り切れる環境が広がっています。
そのため、語学学校に通う、コミュニティに参加するなど自ら積極的に英語で会話する機会をつくり、努力をしなければ、海外移住をしても英語を話せるようにはなりません。
「逃げる」ことが目的と思われる
日本でのストレスや生活の行き詰まりから逃れたいという理由で海外移住を選ぶ人もいます。
しかし、逃げること自体が目的の場合、現地での困難に直面した際大きな壁となることがあります。
海外移住はやめとけという人の中には「日本でうまくいかないのに海外でうまくいくわけがない」と考える人もいます。
「現実逃避」と見られると、周囲からのサポートや理解を得にくくなり、自分自身もモチベーションを保てなくなってしまうでしょう。
収入を得るスキルがないと経済的に苦しい
海外移住後の収入源を明確にしておかなければ、生活が立ち行かなくなるリスクがあります。
フリーランスやリモートワークで収入を得る場合でも、移住先のインターネット環境や時差の影響が収入に影響することがあります。
現地での就職を考えている場合、ビザの制限で働ける職種が限られたり、現地の言語や資格を求められたりします。
そのため、移住後に安定して収入を得るのは案外難しく、収入を得るスキルをもっていなければ海外移住が厳しくなります。
医療保険や子どもの教育費など、予想以上のコストがかかる場合も多いので、余裕をもった経済的な準備が重要です。
自主性がないとストレスフル
受け身で自主性がない人は、ストレスフルな海外生活になります。
日本ではサービスが丁寧なので、公共施設などではお客様は受け身でも問題が解決しますが、海外では最低限の対応しか受けられません。
私は、オーストラリアで図書館に忘れ物をしてしまい、仕事に行く途中だったので、電話をかけて問い合わせたことがありました。
日本なら名前を聞いてくれて「次回申し出ていただければお渡ししますね。」などと丁寧に対応してくれると思います。
しかしその時のオーストラリアのスタッフからは「そんなに大事なものならなぜ今すぐ取りに来ないの?」と言われました。
現地の人は仕事に遅れてでも取りに来るものなんだ、と文化の違いを感じました。
日本のような至れり尽くせりのサービスしか許容できないと、海外ではとてもストレスになってしまいます。
また、文化の違いからくるコミュニケーションのズレや、日常的に発生するトラブルに対して、自分で解決方法を見つける力が必要です。
このような状況に柔軟に対応できない場合、日常生活がストレスの連続になることがあります。
帰国後の再就職に苦労することがある
移住後のキャリアチェンジは想像より甘くないと考えておくといいでしょう。
海外に永住権をもち、完全に移住する人はごく少数です。
日本に戻って再就職を検討している場合は、英語以外に何かスキルを取得しておくことが不可欠です。
英語が日常会話レベルできるようになってワーキングホリデーから帰国した私は「まだ20代だし就職先は選び放題だ。」と大きな勘違いをしていました。
企業は語学力よりもスキルや即戦力になれるかを重視していたのです。
そのため、目標にしていた正社員とキャリアチェンジというハードルを下げ、英語を使用する派遣社員として就職することから始めました。
以下の記事でも、英語力だけではキャリアに繋がりにくいことを解説しています。
参考:語学留学は意味ない?語学だけで終わらせずキャリアに繋げる3つの方法
海外移住する人の特徴
海外移住を選ぶ人には、共通していくつかの特徴が見られます。
これらの特徴は、移住という大きな決断を支える力になっています。
好奇心旺盛
新しい文化や価値観を体験することへの興味や、未知の環境に飛び込むことを楽しめる性格は、海外移住を目指す人の大きな特徴です。
変化を恐れるのではなく、それを成長や学びの機会と捉えるので、異文化や新しい生活環境にも前向きに適応できることが多いです。
柔軟性と適応力が高い
海外では予期せぬ出来事や文化の違いに直面することが日常的にありますが、こうした変化にストレスを感じず、むしろ新しい状況に溶け込むことを楽しめる人が成功しやすいと言えます。
柔軟な発想と行動力があれば、異国の地でも安心して生活を続けられるでしょう。
目的意識がある
「キャリアアップを目指したい。」「自分の子どもにより良い教育環境を提供したい。」「異なる価値観の中で生活したい。」など、自分なりの明確な目標を持っている人が多いです。
この目的意識が困難な局面に直面した際のモチベーションとなり、乗り越える力を与えてくれます。
経済的に自立している
海外移住には初期費用や生活費など、かなりの経済的負担が伴います。
海外移住者には、自営業やリモートワークで安定収入を得ている人や、計画的に資金を蓄えた人が多く、そのような人は移住後の生活基盤をスムーズに整えられています。
経済的な安定は、精神的な安心感にもつながります。
家族やパートナーとの協調性が高い
家族やパートナーと共に移住をする場合、お互いの考えや価値観を尊重し、目標を共有できることが重要です。
日頃から話し合いや連携ができていれば、移住後の生活もより充実したものとなるでしょう。
家族全体が一丸となることで、新しい環境への適応も早くなります。
やめとけと言われても海外移住するメリット
海外に行くと価値観が変わり、人生がよりよくなる人がいることも事実です。
私もそう感じている一人です。
「海外移住はやめとけ」と言う人の前では、それを上回るようなメリットを伝えられるとサポートをしてもらいやすくなります。
世界が広がり行動力がアップ
海外で生活をすると、日本とは異なる文化や価値観に触れる機会が増えるため、場所を問わずに生活するスキルが身につきます。
私がワーキングホリデーでオーストラリアに滞在してから変わったことは「収入さえあればどこでも生きていける」という実感です。
それまでは積極的に海外には行かず、大学の卒業旅行が初めての海外だった私ですがこれだけ変わりました。
言語の違いや慣れない手続きに直面するうちに、自然と問題解決能力や行動力が養われます。
また、現地のさまざまな人との交流をとおして、自分の視野が大きく広がるのを実感できるでしょう。
海外での経験は、人生における他の挑戦にも役立つ大きな財産となります。
グローバルな仕事の仕方を学べる
現地企業や多国籍企業で働くことで、日本の職場文化とは異なる価値観を学べます。
海外や外資では、日本より効率を求めていると感じるシーンが多いです。
そのため、時には日本人からすると「お客様や取引先に失礼だ」と思うようなことも伝える傾向があります。
また、日本ではソフトなどツールは普及しているのに、細かいことを気にして、実際はマニュアルで進めるということも多いと思います。
その点海外では、多少の不具合が生じても、システムを使うと決めたらそれに従うことにし、細かい問題が出てきたらその時対応しようと考えているようです。
多様性を尊重する考え方や柔軟なコミュニケーションスタイルが求められる場面も多いため、海外での就労経験で得た広い価値観やスキルは、帰国後にキャリアを築く際の強みとなるでしょう。
悲惨な海外移住にならないためにすべき対策4つ
海外移住を成功させるためには、いくつかやっておいた方がいいことがあります。
準備不足で失敗し、悲惨な海外移住にならないための対策を紹介します。
短期滞在してみる
いきなり移住を決めるのではなく、まずは短期滞在をして現地の生活環境を体験してみるのがおすすめです。
旅行では見えない日常の部分に気づけるだけでなく、自分がその土地の文化や環境に適応できるかを確認する良い機会となります。
現地の物価、交通手段、人々の気質など、リアルな生活感を把握しておくことで、移住後のギャップを最小限に抑えられます。
また、収支のバランスをつかむためにも短期滞在はおすすめです。
私もマレーシアでの海外就職を考え職探しをしたのですが、初めて現地採用の給与面を見た時は「これで生活していけるんだろうか?」と疑問に思いました。
ただ実際にマレーシアを訪れると、日本より物価が低く、物によっては1/2以下ということがわかりました。
家の初期費用も日本よりも安かったので、移住の際に思ったよりも費用がかかりませんでした。
このように実際海外で過ごすと、リアルな費用感を確認できます。
滞在が難しい場合は、海外掲示板というサービスを利用すると、現地の日本人同士で交流や情報交換ができます。
シェアハウスや家具の販売などの情報もあるのでチェックしてみてください。
参考:海外に住む日本人の掲示板
語学力をつける
最低限の日常会話ができるだけでも現地でのストレスが大幅に軽減されますし、現地の人と円滑にコミュニケーションを取れることで、移住先での生活をスムーズにスタートできます。
私がワーキングホリデーに行った時は、留学エージェントにすすめられた現地の語学学校に行きました。
今考えると当たり前ですが、習う文法などの基礎知識は日本で習うものと同じでした。
日本にいる時に勉強しておけば、わざわざ海外生活という貴重な時間を語学学校に費やさず、違うことに時間を使えたなと思いました。
もちろん語学学校に行くと自然に友達ができる、初期の生活がしやすくなるなどのメリットもあります。
ですので、できるだけ日本にいるうちに会話に困らないようにしておき、必要に応じて学校に行く期間を調整することをおすすめします。
仕事について情報収集する
移住先での経済的な安定を得るためには、現地の仕事事情をよく理解することが大切です。
希望する職種や業種の求人状況、必要な資格やスキル、就労ビザの取得条件などを調べておきましょう。
情報収集の際にはさまざまな可能性を考え、複数の情報元を活用するのがおすすめです。
転職エージェントだけですと、得られる情報が担当者の目線のみの情報となってしまいます。
可能であれば、実際に就職や現地の生活を経験した人から話を聞くようにしましょう。
私は転職エージェントの他にもTwitter(現X)で海外在住の人と繋がったり、キャリアアドバイザーの方から話を聞いたりしました。
海外生活に必要な自主性をオンラインでも駆使できると、ミスマッチのない海外就職ができるでしょう。
リモートで稼ぐスキルをつける
移住先での就職が難しい場合や自由な働き方を望む場合は、リモートで収入を得るスキルを身につけておくことが重要です。
海外就職ができたとしても、プロジェクトの廃止で退社を余儀なくされることもあります。
その場合、ビザの手続きや新たな職探しなどで収入が数か月途絶える危険性があります。
数か月収入がなくても生活が成り立てば大丈夫ですが、収入がなく支出だけがある生活はメンタルにもよくありません。
不安定になりがちな海外生活をスタートさせる際は、プログラミング、デザイン、ライティング、翻訳といったリモートで稼ぐスキルを磨いておくと安心です。
海外移住の準備を!英語でプログラミングを学べるKredoIT留学へ
海外移住をしたいと思ったら、留学でスキルを身につけながら海外に住む雰囲気を味わうのもおすすめです。
今の時代、将来のキャリアを考えて身につけておきたいスキルは、英語とプログラミングです。
「英語×プログラミング」のスキルを得れば、市場価値の高いエンジニアやプログラマー、Webデザイナーとして世界で活躍できます。
海外移住をした後、リモートでも仕事ができるようになるでしょう。
KredoIT留学では、セブ島に滞在しながら、フィリピン人講師による英語のレッスンとプログラミングのレッスンを受けられます。
そして、多くの卒業生が「英語×プログラミング」のスキルを習得し、国内外のIT企業、フリーランスへとキャリアチェンジされています。
1日中英語漬けになれる環境で、一生物のスキルを身につけてみませんか?
海外移住はやめとけと言われる理由のまとめ
海外移住はやめとけと言われる理由を紹介しました。
やめとけと言われるほど海外移住には多くの困難が伴いますが、海外での生活を経験することで、場所を問わずに生活できるスキル、グローバルな仕事のやり方などが学べます。
ですので、結果悲惨な海外移住とならないよう事前準備や計画をしっかり行い、自信をもって海外移住に挑戦しましょう。
海外移住を成功させる準備として、英語×プログラミングスキルが身につくKredoIT留学への参加もぜひ検討してみてください。