就職・転職を控える方のなかには、
と考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
Webデザイナーとしての実績を占めるためにはポートフォリオを作成するのが定番ですが、資格取得も1つの方法として非常に有効です。
そこで今回は、Webデザインに関する資格を、全部で10種類紹介します。
記事のもくじ
そもそもWebデザイナーに資格は必須?
Webデザインに関連する資格をチェックする前に、そもそもWebデザイナーに資格は必須なのかどうかを確認しましょう。
結論から言うと、Webデザイナーになるために必要となる資格は特にありません。
資格を持っていなくてもWebデザイナーとして仕事をしたり、肩書きとして名乗ったりすることができます。
ただ、資格を取得することで、Webデザインに関するスキルを1つの形としてアピールすることができます。
そのため、就職・転職を考えている方にとっては、とても有効な方法と言えるでしょう。
また、「今の自分にはどれだけの知識が身についているのか?」を確認するきっかけや、
これまで身に付けてきた知識を改めて整理することができるのも、資格取得ならではのメリットです。
資格を取るならこれから!Webデザインの王道資格5選
まだWebデザインに関する資格を取得していない方や、これからWebデザイナーとして活躍していきたいと考えている方は、まず知名度の高い資格からチャレンジしてみるのがおすすめです。
今回は下記5つの資格をご紹介します。
- ウェブデザイン技能検定
- Webクリエイター認定試験
- Webデザイナー検定
- HTML5プロフェッショナル認定試験
- アドビ認定エキスパート(ACE)
それぞれの特徴・受験料など、詳しく見ていきましょう。
ウェブデザイン技能検定
公式サイト:https://www.webdesign.gr.jp/
ウェブデザイン技能検定は、国家試験の1つです。
試験は実技・学科の2つで構成されており、学科はマーク式の筆記、実技は課題選択式で行われます。
試験のレベルは、3級~1級の3段階です。
2級・1級に関してはWeb制作・運営の業務に関わった経験のある必要があるありますが、3級受験に実務経験は不要で、誰でも受験できるようになっています。
試験範囲はデザインそのものの知識だけでなく、インターネットの接続法やインターネットに関わる法令など、かなり広範囲。
公式HPから試験の練習問題(学科・実技)がダウンロードできるので、ぜひ気になる方は一度内容をチェックしてみてはいかがでしょうか。
Webクリエイター認定試験
公式サイト:https://www.sikaku.gr.jp/web/wc/
Webクリエイター認定試験は、Web業界で最多の受験者数を誇る、人気の資格の1つです。
エキスパート・スタンダードの2つのレベルが準備されており、どちらのレベルにも必要となる受験資格は特にありません。
スタンダードではHTML5の変換からHTML・CSSの作成など、エキスパートではWebサイトに関する基礎知識だけでなく、HTML・CSSの作成、JavaScriptの読み込みなど、より広範囲の知識が問われます。
なお、スタンダートは実技のみの試験ですが、エキスパートは知識問題と実技問題の2つが試験範囲となるので、注意してください。
レベル | 受験料 | 試験時間 | 合格基準 |
スタンダード | 5,900円(税込) | 実技問題:テキストエディタ―使用70分/Webページ作成ソフト使用60分 | 得点率65%以上 |
エキスパート | 7,500円(税込) | 知識問題:20分
実技問題:テキストエディタ―使用110分/Webページ作成ソフト使用90分 |
知識と実技の合計得点率65%以上 |
Webデザイナー検定
公式サイト:https://www.cgarts.or.jp/kentei/about/web/
Webデザイナーはもちろん、Webディレクター・Webプランナーなどにもおすすめなのが、Webデザイナー検定です。 なんとこの検定、デザインの総合誌であり、クリエイター育成のためのスクールなども開催している「MdN」による公認検定なんですよ。
検定には「エキスパート」「ベーシック」の2つがあり、どちらともマークシート式で実施されます。
エキスパートになるとWebサイトの制作はもちろん、テスト・運用や知的財産権などに関する内容も問われるので、Webに関する法律の知識を身につけたい方にもおすすめです。
レベル | 受験料 | 試験時間 | 合格基準 |
ベーシック | 5,600円 | 60分 | 70点(100点満点)
※難易度により多少変化あり |
エキスパート | 6,700円 | 80分 |
HTML5プロフェッショナル認定試験
公式サイト:https://html5exam.jp/
HTML5・CSS3・JavaScriptなど、Webデザインに関わる上で必須となる技術力と知識を図ることができるのが、HTML5プロフェッショナル認定試験です。
Level.1とLevel.2の2つのレベルがありますが、Level.1がHTTP・HTMLに重点が置かれていることに対し、Level.2ではJavaScriptに関する内容が重要度を占めているという違いがあります。
HTML5プロフェッショナル認定試験は全国のテストセンターで好きなタイミングで受験できること、また、合否結果が試験終了と同時に分かることから、すぐに資格が欲しいという方にもおすすめです。
レベル | 受験料 | 試験時間 | 合格基準 |
Level.1 | 15,000円(税込) | 90分
(試験後の簡単なアンケート時間を含む) |
70点(100点満点)
※難易度により多少変化あり |
Level.2 |
アドビ認定エキスパート(ACE)
公式サイト:https://adobe.odyssey-com.co.jp/index.html
Webデザインをするなら必須となる、
- Adobe Photoshop CC
- Adobe Illustrator CC
- Adobe Photoshop CS6
上記3つのアプリケーションに関する能力を測定できるのが、アドビ認定エキスパートです。
試験科目はアプリケーションごとに分けられており、それぞれツールの基礎知識・基本的な操作、デザインプロジェクトの要件設定・画像利用のルールなどが問われます。
また、選択問題・並び変え問題・操作問題など、出題形式も様々なので、しっかりと対策を行った上で受験をするのがおすすめです。
なお、受験資格は特に設けられていないため、上記3つのAdobe製品を使用している方、これから使用することになる方は、ぜひ1度受験してみてはいかがでしょうか。
科目 | 受験料 | 試験時間 |
Adobe Photoshop CC | 一般:10,780円(税込)
学割: 8,580円(税込) |
50分 |
Adobe Illustrator CC | ||
Adobe Photoshop CS6 | 一般:10,780円(税込)
※学割対象外 |
Webデザインの基礎知識に関連した資格
ここまでWebデザインの王道資格を紹介しましたが、試験受験を考えている方のなかには、Webデザインの実務経験がなく、「まずは試験勉強を通して、基礎固めをしたい」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな方には、Web検定 Webデザイナー試験がおすすめです。
この試験では、Webサイトの企画・デザインから、プログラミングまで、サイト制作に必要な知識に関する内容が問われます。
試験の出題範囲は公式テキスト『ウェブの仕事力が上がる 標準ガイドブック2Webデザイン 第3版』からと定められているので、仕事をしながら試験勉強を進めたいという方にとっても、比較的勉強しやすいと言えるでしょう。
受験料 | 試験時間 | 合格基準 |
本体10,000(税抜) | 90分
(試験後の簡単なアンケート時間を含む) |
正解率70%以上 |
Webデザイナーが使用するツールに関連した資格
Webデザイナーが使用するツールの試験として「アドビ認定エキスパート」を紹介しましたが、ツールに関する試験はそれだけではありません。
下記2つも、Webデザイナーをはじめとしたクリエイター向けの試験としてよく知られています。
- Photoshop®クリエイター能力検定試験
- Illustrator®クリエイター能力検定試験
それぞれの内容をチェックしてみましょう。
Photoshop®クリエイター能力検定試験
公式サイト:https://www.sikaku.gr.jp/ns/ps/
Adobe Photoshop®を使用した、画像の加工・編集などに関する能力を測定する試験です。
試験にはスタンダート・エキスパートの2つのレベルが用意されており、スタンダードではファイス操作・カラーの選択変更などの基本的な機能の操作を中心に、エキスパートではファイル形式やフォントの知識など、デザインの専門となる知識も含んだ内容が出題されます。
なお、公式サイトによると、試験取得のために要する平均的な学習時間はスタンダートが20時間、エキスパートは18時間とされています。
毎日1時間程度勉強すれば約1ヶ月で上記時間を満たすことができるようになっているため、仕事・プライベートが忙しい方でも、ぜひ毎日コツコツ勉強をして試験にチャレンジしてみてください。
Illustrator®クリエイター能力検定試験
公式サイト:https://www.sikaku.gr.jp/ns/il/
Illustrator®クリエイター能力検定試験は、その名の通り、Adobe Illustrator®を使用したグラフィックコンテンツの制作能力を測定する試験です。
Photoshop®クリエイター能力検定試験と同様に試験はスタンダードとエキスパートの2つのレベルに分けられており、スタンダートでは作業指示書に基づいた基本的な制作が、エキスパートではよりWebデザインに関する知識が問われるようになっています。
Webデザインの幅を広げる・センスを磨くための資格
ここまでWEBデザインの基礎知識・ツールに関する試験を紹介しましたが、最後にWEBデザインの幅・センスを磨きたいときに役に立つ資格をご紹介します。
今回は、特に色に特化した2つの試験をピックアップしました。 「より美しく目を引くデザインができるようになりたい」「どうしてこの色を選んだのか、論理的な説明ができるようになりたい」という方は、ぜひチェックしてください。
- 色彩検定
- カラーコーディネーター試験
色彩検定
公式サイト:https://www.aft.or.jp/
WEBデザイナーはもちろん、カラーコーディネーターやフラワーデザイナーなど、色を扱うすべての方におすすめなのが色彩検定です。
色の3属性や心理的効果などの基礎知識を学べる3級から、色彩業務担当として色彩設計に携わることができるレベルの1級のほか、視機能・配色における注意点や改善方法を問われるUC(ユニバーサルデザイン)級の全部で4つのレベルが設けられています。
これまで紹介した資格のなかには1年中受験できるものも多かったですが、色彩検定に関しては、夏期・冬期の2回のみ実施。
さらに1級に関しては冬期のみの開催のため、スケジュールを考慮して計画的に勉強を進めるのがおすすめです。
レベル | 受験料 | 試験時間 | 合格基準 |
1級 | 1,5000円(税込) | 1次:90分
2次:90分 |
満点の70%前後
※問題の難易度により多少変動あり |
2級 | 10,000円(税込) | 80分 | |
3級 | 7,000円(税込) | 70分 | |
UC級 | 6,000円(税込) | 60分 |
カラーコーディネーター試験
公式サイト:https://www.kentei.org/color/
カラーコーディネーター試験は、色彩検定と同様に、色の性質・特性などの色にまつわる知識を学ぶことができる試験です。
試験のレベルは3級から1級まで設けられており、2~1級になると歴史的背景や、経営・生産者目線での知識や理解まで問われるようになります。
色彩検定と同様に、夏期・冬期の年2回開催で、1級に関しては冬期のみの実施のため、早めの対策・申込がおすすめです。
レベル | 受験料 | 試験時間 | 合格基準 |
1級 | 第47回:9,620円 | 2時間30分 | 100点満点とし、70点以上で合格 |
2級 | 第46回:7,340円
第47回:7,480円 |
2時間 | |
3級 | 第46回:5,250円
第47回:5,340円 |
まとめ:Webデザインに関する資格の勉強でより理解を深めよう
今回はWebデザインに関する様々な資格を紹介しました。
ひとことで「Webデザインの資格」と言っても、かなり幅広いジャンルの資格試験があることが分かったのではないでしょうか。
今回の記事を参考に、ぜひご自身が学びたい内容、見につけたい知識に合った試験を選んで勉強を進めてみてください。