小学校でプログラミング教育が必修化するなど、世の中ではプログラミングスキルの重要性が増してきています。
そんな中、
- プログラミングスキルを身につけて仕事に活かしたい
- エンジニアなどのIT職種で働きたい
- フリーランスになって自由に働きたい
といった理由で、プログラミングを勉強したいという意欲に燃えている方もいるかと思います。
そんな方に向けて、今回はプログラミング学習のおすすめの順番を、現役エンジニアの私がお伝えしていこうと思います。
記事のもくじ
プログラミングとは?何からどういう順番で勉強すればいいの?
この記事を読んでいる方は既に知っているかもしれませんが、基礎的なところからお伝えしていきます。
まずそもそもプログラミングとはなにか?というところです。
ASCII.jpデジタル用語辞典によると、
コンピューターに処理を行わせるためのプログラムを、プログラミング言語を用いて作成すること。または、プログラムの仕様の設計からテストまでの一連の工程のこと。
とのことです。
この記事では、プログラミングとは前者のことを指します。
つまり、プログラミングとはコンピューターが理解できる言葉でコンピューターに命令を出し、やりたいことを人間の代わりにやってもらうことです。
すなわち、まず最初にすることはコンピューターが理解できる言葉を勉強することです。
コンピューターが理解できる言葉、つまりプログラミング言語にはいろいろな種類があり、勉強の難易度が違います。
難易度が低い言語だと数百時間程度の勉強である程度のことができるようになりますが、難易度が高いものだと、ある程度使えるようになるまで数千時間程度の勉強時間が必要です。
そのためプログラミングを学習してみたいと思っている方は、まずは難易度が高くないものから勉強していくのがおすすめです。
HTML、CSS、JavaScript、PHPあたりからチャレンジしてみたらいいでしょう。
プログラミングを勉強するメリット
プログラミングとはどういったものか、何から勉強すればいいのか?
簡単に説明させていただきました。
ところで、そもそもプログラミングを勉強することのメリットとはなんでしょうか。
現役エンジニアの私からお伝えさせていただきます。
高い給与水準の仕事に就ける
まず、プログラミングを学び、エンジニア等のIT関連職種につくことの第一のメリットは、給与水準が高いことです。
経済産業省の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」によると、IT関連職種であるITコンサルタントにおいては平均年収がおよそ1,000万円、調査結果内で最も平均年収が低いヘルプデスク職においても平均年収は約400万円となっています。
日本の会社員の平均年収が420~430万円であることを考えると、IT関連職種の給与水準の高さがよくわかるかと思います。
プログラミングスキルを身につけ、IT関連職種につくことで平均よりも高い給与で働きましょう。
自由な働き方が手に入る
続いて、第二のメリットは働き方が自由であるということです。
これが何故かと言うと、日本においてITスキルを持った人材が慢性的に不足していることが理由としてあげられます。
こちら、経済産業省の「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」によると、2015年時点でIT関連人材は約15万人不足しており、また2030年には59万人不足すると推計されています。
つまり、IT関連職においては慢性的に、「人材の供給 < 人材の需要」の構造になっているということです。
そのため、ITスキルを持った人材は企業にとって貴重な存在となっています。
そして、重宝される人材は必然的に待遇が良くなります。
結果として、
- 働く時間、場所が自由になる(リモートワークなど)
- ある程度のわがままが許される(寝坊などが許されることが多い)
- 勤務中に学習しても良い(業務で必要なため)
など、他の職種と比べるとはるかに自由な働き方ができるようになります。
※上にあげたのは、私が働いていて感じた実体験です。 実際、エンジニアは替えがきかないので寝坊しても許されたり、就業中に仕事と関係ない話をしていても許されたりします。
これは、ITスキルを持った人材の特権だと思います。
高年収・自由なフリーランスになれる
第三に、ITスキルを持ってフリーランスになれば、お金と時間の両方を手に入れられる可能性があるということです。
先述の通り、IT関連人材の給与水準は高く、かつ慢性的に人材が不足しているため働き方が自由です。
そのため、他業種と比較するとはるかにフリーランスになりやすく、また成功しやすいのです。
実際、あるフリーランスエンジニア向けのエージェントを利用しているフリーランスエンジニアの平均年収が800万円を超えているということで話題になりました。
重ねて言いますが、プログラミングスキルを身につけることでお金と時間の両方を手に入れられるかもしれないということなのです。
夢が広がります。
何から始める?プログラミングの勉強の順番を解説
それでは、実際にプログラミングスキルを身につけて、先ほどあげたメリットを得るための学習方法を解説していきます。
今回は技術の話というよりも、おおまかな学習の流れをお伝えしていきたいと思います。
1.独学
まず一番はじめのステップは、独学での勉強です。
独学で勉強することで、プログラミングスキルの土台を身につけることができます。
「独学で勉強するのは大変だ。」「挫折しやすい。」と思う方もいるかもしれません。
また、たしかに巷ではそういった意見もあります。
それでもなぜ独学のステップが重要かというと、プログラミングができるようになるために必要なスキルとして、技術面以外にも「自分で調べて自分で解決する力」が最低限必要だからです。
それを踏まえたうえで、実際の学習ステップを見ていきましょう。
学習の順番は以下がおすすめです。
- 1.プログラミングを勉強できるWebサービスで学習してみる
- 2.プログラミングに関する本で学習してみる
- 3.勉強した内容をもとに実際にWebサイトをつくってみる
順番1.プログラミングを勉強できるWebサービスで学習してみる
まずは、Webサービス「Progate」を用いて、プログラミングの基礎を学習してください。
「Progate」は、初心者がつまづきがちな環境構築、例えばサーバーなどの工程を飛ばして、プログラミングのイロハを学習できるWebサービスです。
初心者がいきなり様々な環境設定を行うのはハードルが高いので、そういった構築をしなくても学習ができる「Progate」はとてもおすすめです。
そして、「Progate」である程度「プログラミングとは?」の感覚が理解できたら次のステップです。
順番2.プログラミングに関する本で学習してみる
次は、HTMLやCSS、JavaScript、PHP、Rubyなどなんでもいいので初心者向けの本を購入してみて、一冊やりきってみましょう。
ちなみに私のおすすめの本は、こちらです。
Webプログラミングが面白いほどわかる本 環境構築からWebサービスの作成まで、はじめからていねいに
プログラミングを学習していくうえで知っておくべき「Git(バージョン管理ツール)」や「Slack(チャットツール)」について学ぶことができる内容となっています。
※「Slack」上で動くbot作成などもできるようになるので、プログラミングができるようになっていく実感も得られるかと思います。
順番3.勉強した内容をもとに実際にWebサイトをつくってみる
Progateでの学習、本での学習が終わったら、次は実際にWebサイトを作ってみましょう。
独学の順番通りに勉強していれば、1のProgateでの学習を通して基礎的なプログラミングスキル、2の本での学習を通して基礎的なプログラミングスキル、基礎的なサーバーについての知識が身についています。
Progateで学んだプログラムを書いたソースコードをテスト環境にアップし、Webサイトを作ってみましょう。
まずはソースコードをアップするテスト環境の構築ですが、今回はxhamppを紹介します。
具体的なインストール方法、使い方については以下のサイトで詳しく解説されているので、参考にしてみてください。
ここまでできたら、ネット上の記事やそのほかの本を参考に、自分がつくりたいサイトをいくつかつくってみましょう。
そして今あげた工程を通して、プログラミングスキルを獲得するにあたっての最低限の土台となるスキルを得ることができています。
最初は大変かもしれませんが、ここまでやり切ってみましょう。
2.プログラミングスクールで学ぶ
1のステップが完了したら、次はプログラミングスクールに通ってみましょう。
「いきなりプログラミングスクールに通ってはいけないの?」といった疑問が浮かぶ方もいるかもしれません。
私は、独学せずにいきなりプログラミングスクールに通うのには反対です。
この理由は単純です。
それは、プログラミングスクールは非常に離脱率が高いためです。
私もプログラミングスクールに通ったことがあり、周りの方々がどんどんと脱落していくのを見てきました。
プログラミングスクールでの学習においては、自ら学びに行く姿勢が必須です。
これがなければ、プログラミングスクールでスキルを獲得するのは困難です。
具体的におすすめのプログラミングスクールは、以下の記事をご覧ください。
スクールのコース・期間・料金など、中立的な立場で主要なプログラミングスクール14教室について分析しています。
3.IT企業に入社
最後のステップはいよいよ実務経験です。
独学、プログラミングスクールを通して獲得したプログラミングスキルを使って実際にIT企業で働き、実務経験を積みましょう。
ちなみに、プログラミングスクールによっては、学習だけでなく就職のサポートも実施してくれます。
何から始める?プログラミングの勉強の順番を現役エンジニアが解説のまとめ
ここまで、プログラミングスキルを獲得するメリット、そして実際にプログラミングスキルを獲得するためのステップを解説させていただきました。
このステップ通りに勉強することで、IT人材としてキャリアアップができるかと思います。
自分も、エンジニアになったばかりの頃は苦労が多かったです。
これから、プログラミングスキルを身につけようとしている皆さんも苦労があるかと思います。
しかしながら、スキルを獲得した先には他業種と比較して良い待遇を受けられる未来が待っています。
苦しいかもしれませんが、明るい未来のためにがんばりましょう。