プログラミングに必要なのは、PHPのように必ずしも言語だけであるとは限りません。
中には開発環境を整え、理解するスキルが求められることもありますが、MySQLはPHPに携わる場合には耳にすることも多いキーワードになってきます。
今回はMySQLとはそもそも何なのかというテーマを中心に、PHPとの関係性や運用方法についてご紹介していきます。
記事のもくじ
PHPとは?
PHPは、HTMLとともにWeb開発では欠かせない役割を果たす、非常にポピュラーなプログラミング言語の一種です。
Web開発を容易にしたPHP
Web開発において、PHPはそのサイトのボリュームを向上させるのに大きな役割を果たします。
Web開発でメインとなる言語は、基本的にはHTMLです。
HTMLは、Webページにおける骨組みの構築に使われるため、欠かせない存在である一方、PHPはその骨組みに肉付けを行うために欠かせない言語です。
現代のWebページは美しいグラフィックやスタイリッシュなメニューバーなど、インターフェイス面での充実が目立ってきていますが、これらを導入する上でも、PHPは重要な役割を果たしてくれます。
エンジニア求人も増加傾向に
近年は日本でも多くの企業が自社サイトを抱えたり、Webでサービスを展開する企業も増えてきていることもあり、HTMLやPHPを扱えるSEやWebデザイナーの需要が急速に高まってきています。
今最も需要のあるプログラミング言語の1つに、PHPは間違いなく挙げることができるでしょう。
また、PHPはその需要の割に比較的難易度がやさしい言語であるとも言われており、参入のハードルが低いこともポイントです。
何か実践的なプログラミング言語を探しているが、良いのがわからないという人には、まちがいなくオススメしたい言語の1つです。
MySQLとは?
PHPとセットで耳にすることが多いのが、MySQLというキーワードです。
MySQLは、シンプルに言うとデータベースを管理するためのシステムです。
データ管理に欠かせないMySQL
1995年、PHPの登場とほぼ同時にリリースされたMySQLは、誰でも自由に取り扱うことのできるオープンソースのプロジェクトとして、無料で提供されてきました。
その役割はと言うと、いわばデータの管理人としての側面が非常に大きいと言えます。
Webページの立ち上げには、自分のパソコンとは別にサーバーが必要になります。
PHPはこのサーバーに直接書き込むプログラミング言語ですが、ここにそのWebページに関するあらゆる情報を蓄積しておくことで、自分のPCに負荷をかけることなく、インターネットがあればいつでもどこでも同じデータベースにアクセスすることができるようになるというわけです。
ただ、無作為にデータをサーバーに放り込んでいては、適切かつ効率の良い処理は期待できません。
そこでMySQLのようなソフトウェアを導入することで、安定感の高いWeb運営を可能にすると言うわけです。
データベースシステムの重要性
データベースについての話題は専門用語が多く、イメージもつかみにくいため、ついつい初心者には敬遠されてしまいがちな分野でもあります。
ただ、PHPという言語はサーバーにプログラムを書き込むという特性上、どうしてもこの話題を避けて通ることはできません。
日頃Wordpressなどを用いてブログの運営などをしている人にとっても、サーバーとPHPの話題は幾度となく耳にしてきたかと思います。
PHPやデータベース、そしてMySQLの仕組みを知ることは少し手間かもしれませんが、この点を理解し、自分で扱うことができるようになれば、Web運営についての造詣が格段に深まります。
Webデザインや真剣なブログ運営を考えている場合は、是非ともこの部分を理解できるようになっていきましょう。
PHPを学習したい!という方はぜひこちらの記事をご覧ください。
MySQLでできること
MySQLを使うことで、私たちは様々な操作が可能になっています。
CMSの中核に迫ることができる
CMSとは、Wordpressに代表される、Webのコンテンツを管理するシステムのことを指しています。
MySQLは、このコンテンツ管理の中核を担っています。
どういうことかというと、例えばすでに公開中のコンテンツに、画像の差し替えや文章の修正をする必要が出てきたとします。
このコンテンツのデータはサーバーで管理されており、何度もサーバーとPCの間を行き来してコンテンツに修正を加えるという作業は、本来であれば非常に複雑なプロセスを踏まなければなりません。
そしてWebページが大きくなればなるほど、管理するデータの量は膨大になっていき、コンテンツの管理が手動ではできなくなっていってしまいます。
そこで活躍するのが、MySQLというわけです。
MySQLは、PHPを通じて動作し、一括でコンテンツを検索、あるいは修正などの作業を行うことが可能です。
CMSは、このようなMySQLのデータベース管理システムを活用し、効果的なWebサイト管理を実現しているのです。
無料でありながら信頼性も高い
MySQLが優れているのは、無料で使えるということもさることながら、高い信頼性を誇っている点です。
通常、ソフトウェアは処理するデータ量が増えれば増えるほど、その負荷も大きくなってしまうため、データの処理に時間を有してしまうようになるものです。
特に無料で使えるソフトは、このような大きな負荷に耐えることが難しく、サービスが拡大した時点で使い物にならなくなってしまうということもしばしばあるものです。
しかしながらMySQLの場合、その負荷をものともせず、しっかりとデータ管理の役割を果たしてくれる強さを持っています。
多くの人がMySQLを利用するのは、コストがかからないだけでなく、シンプルにその性能の高さを買っているためです。
PHPを使ったMySQLの運用について
次に、MySQLをPHPとともにどのように運用していくかについて見ていきましょう。
MySQLの運用プロセス
MySQLの運用には、まずMySQLをダウンロードする必要があります。
ダウンロードは公式サイトから行うことができるので、自分のOSにあったものを選び、あらかじめインストールしておきましょう。
公式サイト:https://www.mysql.com/jp/downloads/
基本的にMySQLは、
1. ログイン
2. データベース作成
3. テーブルの作成
4. データの編集
という手順を踏んで利用します。
MySQLは利用の際にアカウント作成が必要になるので、この際に登録したアカウントでログインは行えます。
また基本的にMySQLは、データベースを管理するためのソフトウェアであるため、単調な作業がほとんどを占めています。
実際に取り組んでいく場合は、ある程度PHPに慣れ親しみ、MySQLを扱えばより可能性が高まるという段階に入った状態をお勧めします。
PHPを用いたMySQLの運用例
PHPを用いたMySQLの運用は、非常にシンプルなものとなる一方、実は基本的な操作も非常に単純です。
基本となるコマンドは、INSERT、SELECT、UPDATE、DELETEの4つです。
INSERTによってデータベースにデータを追加し、SELECTによってデータの取得を行います。そしてUPDATEによってデータベース上のデータに編集を加え、DELETEによってデータの削除を行います。
MySQLが行うのは、こういった基本的な操作です。
ネットを検索すれば、幾つも運用例が見つかりますので、実際に自分でいじってみると、その理解もより深めることができるはずです。
参考例:Go-Nextブログ「簡単なサンプルでPHPとMySQLについて覚えよう! | -その2-【DB登録編】」
PHPやMySQLをもっと学びたい人に向けた教材3選
最後に、MySQLについてもっと深く学びたいという人に向けて、いくつか学習教材をご紹介しておきます。
基礎からのMySQL(ソフトバンククリエイティブ)
その名の通り、MySQLの基礎を簡潔かつしっかりと抑えた教本です。
深く掘り下げていない分、初めてMySQLを触る人には読みやすく、とりあえず知識を身につけて実践に臨みたい人には嬉しい一冊です。
初めてのPHP & MySQL 第2版(オライリージャパン)
プログラミング教本でおなじみのオライリーが出版している教材です。
MySQLの知識だけでなく、PHPを活用してどう実践に生かすかの手法が書かれているため、手元にいつも置いておきたい一冊になっています。
現場で使える MySQL (翔泳社)
単なる知識にとどまらず、実戦で活用できる実用的なスキルを身に付けたい人は、こちらの本がおすすめです。
現場で役立つノウハウを深く自習するために編集されているので、独学エンジニアを目指す人にはぴったりの一冊です。
まとめ:PHPとMySQLは切っても切れない関係
MySQLは、プログラミング言語学習とはまた異なったアプローチで学習を進めなければいけないため、億劫に感じることもあるかもしれません。
しかしそれでも、PHPを学ぶ上でMySQLは非常に関わりが深い存在となっているため、いずれは触れる必要のある知識でもあります。
ただ、一度MySQLについての造詣が深まれば、少なくともWebサイトについての知識は大きく広がり、より高度なサイト運営やUXの向上にもつなげていくことができます。
初めはPHPを学ぶついででも良いので、少しづつ参考書などを読み進めながら学習していくと良いでしょう。