「とりあえず海外に行って英語を学びたい」そう思って留学を検討する人は多いですが、目的が曖昧なまま留学を始めると、時間やお金を最大限に活かせない可能性があります。
留学は期間も費用も決して小さくない投資だからこそ「何のために留学するのか」を明確にしておくことが重要です。
そこで本記事では、留学前に目的を明確にすべき理由と、その見つけ方をわかりやすく解説します。
また、語学力アップやキャリア形成、海外大学進学など、それぞれの目的に合ったおすすめの留学先もあわせて紹介します。
留学をする前に目的を明確にすべき理由
留学は大きな時間的・経済的投資を伴うため、行く前に「何のために留学するのか」をはっきりさせることが重要です。
目的が曖昧なまま渡航してしまうと、現地での学びや経験が散漫になり、後から「思っていたのと違った」と感じてしまうこともあります。
学びや行動の方向性が定まる
目的が明確であれば、現地で何を優先するべきかが自然と決まります。
語学力を伸ばすことが目的であれば、語学学校の授業や現地の人との交流の場に積極的に参加、専門分野のスキル習得が目的であれば、関連する授業が行われる学校への入学やインターンシップへの参加、現地イベントやボランティア活動への参加といった取捨選択ができることで、限られた時間を効率的に使い、成果を最大化できます。
モチベーションを維持できる
留学生活は想像以上にエネルギーを使います。
言語の壁、文化の違い、時差や気候の変化、さらにはホームシックといった心の負担もあります。
そんな時「自分は何のためにここにいるのか」という明確な目的があれば、落ち込んだ時でも気持ちを立て直しやすくなります。
たとえば、「半年後に英語でプレゼンができるようになる」という目的があれば、辛い授業や失敗も「成長の一部」として前向きに捉えられます。
成果を測りやすくなる
目的が具体的であれば、留学の成果を客観的に評価できます。
「TOEICスコアを200点上げる」「現地企業で3か月間インターンする」「現地で10人以上の友人を作る」というように、数値や行動で測れる目標を設定すると、帰国後に「何が達成できたか」「どこが足りなかったか」を明確に振り返ることができ、今後のキャリアや学びにもつなげられます。
留学プランを立てやすい
目的がはっきりしていれば、留学先の国・都市・学校・期間・授業内容を選ぶ基準が明確になります。
例えば、英語を学ぶ目的でも「日常会話を身につけたい」なら、基礎力をつけるコースがあり、話す機会を多くもてる語学学校、「ビジネス英語を学びたい」なら専門のコースがある語学学校が向いています。
結果的に、無駄な費用や時間を減らし、より自分に合った学習環境を手に入れることができます。
留学の目的
留学の主な目的を紹介します。
語学力の向上
留学の中で最も多い目的の1つが語学力アップです。
実際の生活や授業を通して、教科書だけでは学べない生きた言葉を身につけることができます。
現地の人々と積極的にコミュニケーションを取ることで、リスニングやスピーキング力が飛躍的に向上します。
また、TOEICやIELTSなどの語学試験のスコアアップを狙う人も多く、明確な目標があると学習のモチベーションが保ちやすくなります。
専門スキル習得
自分のキャリアや興味に直結する専門知識や技術を身につけるための留学です。
例えば、IT技術者なら海外のプログラミングスクールで学んだり、料理人なら本場の料理学校で実践的な技術を習得したりします。
日本では得られない先端的な教育や多様な価値観に触れることで、スキルだけでなく視野も広がります。
キャリアアップ、就職準備
現地企業でのインターンシップや実習、ビジネス英語の習得を通じて海外での実務経験を積み、将来の就職や転職活動に役立てることを目指します。
海外での職場経験は履歴書上で強いアピールポイントとなり、グローバル企業や外資系企業への就職を希望する人にとって大きな武器になります。
国際感覚の習得
異文化に触れ、多様な価値観を理解することで、柔軟な思考や問題解決力、コミュニケーション能力を育みます。
グローバル化が進む現代社会において、国際的な視点を持つことはビジネスでもプライベートでも重要なスキルです。
将来的に海外で働きたい人や国際的な環境で活躍したい人におすすめです。
自分探し
留学は慣れない環境での生活を通じて、自分の価値観や強み、将来の方向性を見つめ直す機会にもなります。
新しい挑戦や困難を乗り越える中で自己成長を実感し、自信をつけることができます。
特に、人生の節目や進路に悩む若者にとって、留学は自己発見の旅になることが多いです。
将来の移住、国際結婚準備
将来的に海外への移住や国際結婚を考えている人にとって、現地の文化や生活習慣、言語を深く理解することはとても重要です。
留学期間中に生活基盤や人脈を作ることで、スムーズな移住準備ができるほか、現地での生活に必要なリアルな知識や経験を積むことができます。
自分に合った留学の目的の見つけ方
留学を成功させるためには、自分に合った留学の目的を明確にすることが欠かせません。
目的がはっきりすると、学ぶ内容や期間、滞在先の選択がスムーズになり、モチベーションも維持しやすくなります。
ここでは、自分に合った留学目的を見つけるための具体的なステップとポイントを解説します。
自分の将来像を具体的にイメージする
まずは、5年後や10年後の自分の理想の姿を思い描いてみましょう。
例えば「海外で働きたい」「外資系企業に就職したい」「国際的なキャリアを築きたい」など、漠然としたイメージでも構いません。
この将来像を明確にすると、そこに必要なスキルや経験が見えてきます。
例えば、海外の大学に進学したいなら、アカデミックな英語力が必要ですし、ビジネスで使いたいならビジネス英語の習得が目的になります。
将来のゴールから逆算して今の自分に必要なことを考えることがポイントです。
現在のスキルや生活環境を客観的に整理する
自分の英語力や専門知識の現状を把握しましょう。
例えば、英語力が初級レベルの場合、まずは基礎力アップが必要です。
一方で、すでに中級以上あるなら、会話力の強化や専門用語の習得に力を入れた方が効果的です。
また、仕事や学業のスケジュール、経済状況など生活環境も踏まえ、どのくらいの期間留学できるかを考えます。
今の自分に無理なく続けられる範囲で目標を設定することが大切です。
留学目的の優先順位をはっきりさせる
留学には複数の目的が混在しやすいものです。
「英語力アップ」「異文化体験」「キャリア形成」など、複数あっても問題ありません。
しかし、全てを同時に追い求めると中途半端になりがちなので、どの目的を最優先にするか決めましょう。
優先順位を決めることで「英語力を伸ばすために1年間の語学留学を選ぶ」「短期間で異文化交流を楽しみたいなら短期プログラムに参加する」など、プランが具体化しやすくなります。
情報収集、経験者・専門家への相談をする
インターネットや書籍での情報収集はもちろん、留学経験者や留学エージェントへの相談も積極的に行いましょう。
生の声や具体的なアドバイスは、自分の目的をブラッシュアップするうえで役立ちます。
また、留学先の国や学校ごとに特徴が異なるため、複数の視点から比較検討することで、自分に最適な目的やプランが見えてきます。
無料のオンライン相談会や留学フェアも有効活用しましょう。
留学目的を具体的な言葉に落とし込む
最後に、自分の目的を文章や箇条書きで具体的に書き出してみましょう。
「半年でTOEICスコアを700点から850点に上げる」「3ヶ月間で現地のビジネス英語を習得する」「1年間で海外の大学に進学するための英語力と学力をつける」などです。
具体的な目標を設定すると、留学先の選択やスケジュール作り、学習計画が立てやすくなり、効果的な留学生活を送れます。
また、学校への志望理由書やビザ申請の際にも明確な目的を伝えられるため、手続きがスムーズになります。
目的に合わせて選べるおすすめの留学先
それぞれ違う特徴がある5つの留学先の例を紹介します。
QQ English
QQ Englishはフィリピンのセブ島にあるマンツーマン指導を主としたレッスンを提供している語学学校で、ITパーク校とシーフロント校の2つのキャンパスがあります。
全講師が国際英語教授資格「TESOL」を保有しており、指導の質が高いのが特徴。
世界的に評価の高い「カランメソッド」を正式導入しており、この授業を選択すると、速いテンポで反復する形式で「話す力」と「リスニング力」を同時強化できます。
初心者〜上級者までコスパよく、効率的に英語を身につけられるので、欧米への留学やワーホリを控えている人の2か国留学の1か国目としても人気です。
入学のタイミング、留学日数を自由に選択でき、忙しい社会人でも柔軟にスケジュールを組めるのも魅力です。
KredoIT留学
KredoIT留学は、フィリピンのセブ島で、プログラミングやAIなどのIT技術と英語を同時に学べるプログラミングスクールです。
フィリピン人講師の少人数レッスンにより、挫折することなく、グローバルに活躍できるスキルを身につけられます。
宿泊施設は経済特区のITパークに位置し、校舎と同じ建物内にあるため、安心して学習に集中できるのも魅力。
経験者だけではなく新しいスキルを身につけたいというIT初心者でも受講できるので、キャリアチェンジや副業の獲得を目指す人にもおすすめです。
SIKIBALI
SIKIBALIは、インドネシアのバリ島にある日本人向け語学学校です。
英語やインドネシア語の語学レッスンに加えて、日本語教師コース、IT留学コース、ホームステイコースなど様々な体験ができるコースが用意されています。
エステ留学で有名なバリ島ですが、SIKIBALIにも5日間の講習でバリニーズマッサージのスキルを身につけ、政府から発行される認定証を受け取れるスパスクールコースもあります。
リゾート感たっぷりの設備の整ったアパートやシェアハウスに宿泊できるので、快適な滞在を楽しめるでしょう。
SELC Career College
SELC Career Collegeは、カナダのバンクーバーにあるCo-op留学の大人気カレッジです。
カナダ国内の企業200社以上と提携を結んでいるため、Co-opプログラムのインターン先の企業を100%保証してくれるのが魅力。
- ホスピタリティプログラム
- デジタルマーケティングプログラム
- ヘルスケアプログラム
- コミュニティプログラム
- 教育アシスタント
のプログラムがあり、専門学習+インターンシップで半年〜2年の留学期間でスキルを身につけます。
SELC Language Collegeが隣接しているため、英語力を向上させてからインターンができます。
EF
EFは、短期留学から高校交換留学、海外大学進学プログラムなどの幅広いプログラムを提供している世界最大規模の国際教育機関です。
世界5大陸、50都市以上にキャンパスを構えているため、多くの国の中から自分にあった留学先を選べます。
海外の大学に入学するために必要な語学力とアカデミックスキルを身につけられるユニバーシティ・ファンデーション・プログラムには、230校以上の提携大学への大学進学保証が付いているので、安心して語学力や専門スキルの学習に取り組めます。
留学の目的を明確にすべき理由と見つけ方のまとめ
留学を最大限に有意義なものにするためには、まず「なぜ留学するのか」という目的を明確にすることが不可欠です。
目的がはっきりしていれば、学校選びやプログラムの選択、学習計画もスムーズになり、短期間でも確実に成果を出すことができます。
今回紹介したように、目的に応じておすすめの留学先やプログラムは変わります。
英語力アップを目指すのか、資格試験対策なのか、キャリア形成や異文化体験なのかを明確にしたうえで、自分に合った留学先を選びましょう。
目的をしっかり定めて計画的に行動することで、留学経験が将来に大きな力を与えてくれるはずです。