こんにちは、Kredo Blog編集部です!
子どもの留学で保護者が後悔しやすいのは「費用の見積もり漏れ」「目的があいまいなままの出発」「連絡や緊急時のルールを決めていない」の3つで、出発前に確認表で一つずつつぶしておけば多くは防げます。留学そのものより、準備の抜けが後悔につながるケースが目立ちます。
この記事は、高校生・大学生の子どもを留学に送り出す保護者の方に向けた内容です。社会人の方が自分の留学を家族に反対されて悩んでいる場合は、留学を反対された社会人へを参考にしてください。
この記事でわかること
- 子どもの留学でよくある失敗例10個
- お金・目的と期間・健康と安全の失敗の防ぎ方
- 親子の連絡でよくあるすれ違いと対策
- 帰国後に「行っただけ」で終わらせない方法
- 出発前から帰国後まで使える保護者用チェック表(20項目)
子どもの留学でよくある失敗例10個

まずは全体像です。保護者の立場から見て、後悔につながりやすい失敗を10個にまとめました。
| 分野 | よくある失敗 | 主な原因 |
|---|---|---|
| お金 | 1. 費用が見積もりより高くなった | 現地払いや生活費を含めていなかった |
| お金 | 2. 予定外の出費を誰が払うかでもめた | 分担を決めていなかった |
| 目的と期間 | 3. 何を学んだのか本人も説明できない | 目的があいまいなまま出発した |
| 目的と期間 | 4. 期間が短すぎた・長すぎた | 目的から期間を逆算していなかった |
| 目的と期間 | 5. 休学のタイミングで卒業や就活に影響が出た | 大学の制度と就活の時期を確認していなかった |
| 健康と安全 | 6. 体調を崩して授業を休み続けた | 水・食事・気候への備えが足りなかった |
| 健康と安全 | 7. トラブルのときに連絡先がわからなかった | 保険や学校の緊急連絡先を共有していなかった |
| 親子の連絡 | 8. 連絡が多すぎて、子どもが現地になじめなかった | 連絡の頻度を決めていなかった |
| 親子の連絡 | 9. 「帰りたい」と言われて、すぐ帰国させてしまった | 最初の数週間の落ち込みを想定していなかった |
| 帰国後 | 10. 帰国後に英語や経験を活かせなかった | 振り返りと次の目標を決めていなかった |
どの失敗も、「留学が合わなかった」というより、出発前に決めておくべきことが決まっていなかったことが原因になっています。ここからは分野ごとに防ぎ方を見ていきます。
後悔しやすい家庭・しにくい家庭の違い
| 後悔しやすい家庭 | 後悔しにくい家庭 |
|---|---|
| 学費の金額だけで行き先を決めた | 総額と現地払いの項目をそろえて比べた |
| 親が手続きをすべて代わりに進めた | 子どもが調べ、親が確認する役に回った |
| 連絡のルールを決めずに送り出した | 定期連絡と緊急時の連絡を決めていた |
| 帰国後のことを話していなかった | 帰国後に何に活かすかを出発前に話していた |
大きな違いは、準備の中心に子ども本人がいるかどうかです。保護者が先回りしすぎると、子どもが現地で困ったときに自分で判断する力を使う機会が減ってしまいます。
お金の失敗と防ぎ方

失敗1:費用が見積もりより高くなった
学費の金額だけを見て予算を決めると、滞在費・食費・渡航費・保険・ビザや現地での手続き費用が後から加わり、総額が大きくなりがちです。たとえばフィリピンで学ぶ場合、特別留学許可(SSP)が必要とされ、手続きと支払いは入学後に現地で行うのが一般的です。こうした「現地で払う費用」は、日本での見積もりに入っていないことがあります。
- 見積もりは「料金に含まれるもの」と「現地で払うもの」を書面で出してもらう
- 食事が料金に含まれるかを確認し、含まれない場合は食費を別に計算する
- 為替の変動も考え、総額に余裕をもたせる
例として、英語とITを学ぶKredoのIT留学(セブ島)の1ヶ月コースは定価413,000円(税込・総額)ですが、定価に食事は含まれず、食費などの生活費は月6万円程度が目安です。このように、定価と生活費を分けて見ておくと、見積もりのずれを防げます。
総額を出すための計算表
| 費目 | 日本で払う | 現地で払う |
|---|---|---|
| 学費・入学金・教材費 | 見積もりの金額 | 追加の教材などがあれば |
| 滞在費 | 料金に含まれる場合 | 光熱費などが別の場合 |
| 食費・生活費 | ― | 1か月あたりの目安×期間 |
| 渡航費・保険 | 航空券・保険料 | 空港からの移動費 |
| ビザ・手続き | 日本で申請するもの | 現地で手続きするもの(SSPなど) |
「日本で払う」と「現地で払う」の列を分けて書き出すと、見積もりに入っていない費用に気づきやすくなります。
失敗2:予定外の出費を誰が払うかでもめた
病院代、帰国便の変更、壊れたスマートフォンの買い替えなど、予定外の出費は起こりうるものです。親が出すのか、本人の貯金から出すのかを決めていないと、緊急時の判断が遅れます。出発前に「予定外の出費は○万円までは本人、それ以上は相談」のように決めておきましょう。
目的と期間の失敗と防ぎ方

失敗3:何を学んだのか本人も説明できない
「なんとなく英語を話せるようになりたい」という目的だけで出発すると、帰国後に成果を説明しにくくなります。出発前に、「帰国したときに何ができるようになっていたいか」を1文で書いてもらいましょう。英語だけでなく、英語でITを学ぶなど、成果物が残る学び方を選ぶのも一つの方法です。
- 例:「英語で自己紹介と、自分の好きなことの説明を5分間できるようになる」
- 例:「英語でWebサイトを1つ作り、作り方を英語で説明できるようになる」
- 例:「海外の大学の授業に参加できる英語力をつけ、受験の準備を始める」
失敗4:期間が短すぎた・長すぎた
| 期間 | 後悔しやすいケース | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 1〜2週間 | 慣れたころに帰国になり、物足りなかった | 「英語を使う環境に慣れる」など、短期に合った目標にする |
| 1〜3か月 | 目標があいまいで、伸びを感じられなかった | 週ごとの目標と、振り返りの日を決めておく |
| 半年以上 | 費用と学業への影響が大きく、途中で目的を見失った | 途中で計画を見直すタイミングを決めておく |
失敗5:休学のタイミングで卒業や就活に影響が出た
休学して留学する場合、休学中の学費や手続き、卒業時期への影響は大学ごとに違います。就活の時期と重なって、準備が十分にできなかったと感じる人もいます。休学の時期を決める前に、学生便覧や学生課で制度を確認し、就活のスケジュールと並べて検討しましょう。休学のタイミングの考え方は、大学生のIT留学ガイドで詳しく紹介しています。
健康と安全の失敗と防ぎ方

失敗6:体調を崩して授業を休み続けた
留学先によっては、水や食事、気候の違いで体調を崩すことがあります。外務省の「世界の医療事情」では、フィリピンは高温多湿で、生水・水道水は飲用に適さないこと、雨期(6月から11月)に食中毒が流行しやすいこと、デング熱が毎年流行していることが紹介されています(2026年10月時点)。
- 飲み水は購入したもの、料理はよく加熱したものを選ぶ
- 虫よけを使い、蚊に刺されない工夫をする
- 持病や常備薬がある場合は、出発前にかかりつけ医に相談する
- 体調不良のときに受診できる病院を、学校に確認しておく
失敗7:トラブルのときに連絡先がわからなかった
外務省は、十分な補償の海外旅行保険への加入や、3か月未満の滞在では「たびレジ」への登録、3か月以上では在留届の提出をすすめています。フィリピンの警察・消防・救急の緊急番号は911です(外務省 海外安全ホームページ、2026年10月時点)。保険会社の緊急窓口、学校の日本語窓口、現地の緊急番号を、子どもと保護者の両方が控えておきましょう。
空港到着と移動で気をつけること
外務省 海外安全ホームページのフィリピンの安全対策基礎データでは、夜間に到着する便はできるだけ避け、出迎えを手配すること、空港のタクシーは到着ロビーの受付カウンターで手配することなどがすすめられています(2026年10月時点)。初めて1人で渡航する子どもの場合は、学校の空港送迎があるか、到着したら誰に連絡するかを事前に決めておくと安心です。
親子の連絡の失敗と防ぎ方

失敗8:連絡が多すぎて、子どもが現地になじめなかった
心配のあまり毎日長い時間の通話を求めると、子どもが現地の友人と過ごす時間や、英語を使う時間が減ってしまいます。一方で、連絡がまったくないと、保護者の不安が大きくなります。
| 決めること | 例 |
|---|---|
| 定期連絡 | 週に1回、決まった曜日に短いメッセージか通話 |
| 緊急時 | 体調不良・盗難・事故のときは時間を問わず連絡 |
| 外出 | 遠出のときは行き先と帰る時間を知らせる |
| 親からの連絡 | 返信がなくても、24時間は待ってから学校に問い合わせる |
連絡のときは、「ちゃんと勉強している?」と確認するより、「今週いちばん楽しかったことは?」「困っていることはある?」と聞くほうが、子どもも話しやすくなります。成果を問い詰めるより、様子を知ることを目的にしましょう。
失敗9:「帰りたい」と言われて、すぐ帰国させてしまった
最初の1〜2週間は、環境の変化で気持ちが落ち込みやすい時期です。子どもから「帰りたい」と言われたら、まずは話を聞き、体調に問題がないか、学校のスタッフに相談できているかを確認しましょう。そのうえで、「あと1週間続けてから、もう一度話そう」と期限を決めると、落ち着いて判断しやすくなります。体調や安全に問題がある場合は、無理に続けさせず、学校と相談して対応を決めてください。
なお、民法の成年年齢は18歳で、18歳以上は単独で契約を結べるとされています(法務省、2026年10月時点)。大学生の子どもの場合は、親が決めるのではなく、本人の判断を尊重しながら相談に乗る姿勢が大切です。
帰国後の失敗と防ぎ方

失敗10:帰国後に英語や経験を活かせなかった
留学から戻ると、日常に戻る安心感から、英語を使う機会が一気に減りがちです。留学を「行っただけ」で終わらせないために、帰国後1か月のうちに次のことをやってみるよう、声をかけてみてください。
- 留学で取り組んだこと・できるようになったことを書き出す
- 英語の学習を続ける方法(オンライン英会話、資格試験など)を決める
- 進路や就活で、留学経験をどう伝えるかを考える
就活で留学経験がどう見られるか、どう伝えればよいかは、語学留学は意味ない?企業の見方と就活・転職に活かす3つのコツで紹介しています。「休学して留学したことを後悔している」と感じる人の多くは、留学中の取り組みを言葉にできていないことが背景にあります。帰国後の振り返りを、親子で一緒に行うのもおすすめです。
保護者用の確認チェック表(20項目)

最後に、出発前から帰国後までに保護者が確認しておきたい項目をまとめました。子どもと一緒に、一つずつ確認してみてください。
| 時期 | 確認すること |
|---|---|
| 出発の3〜6か月前 | 1. 留学の目的を、子どもが1文で説明できる |
| 出発の3〜6か月前 | 2. 期間が目的に合っている |
| 出発の3〜6か月前 | 3. 学費・滞在費・食費・渡航費・保険・手続き費用の総額を出した |
| 出発の3〜6か月前 | 4. 現地で払う費用の一覧をもらった |
| 出発の3〜6か月前 | 5. 費用の分担と、予定外の出費のルールを決めた |
| 出発の3〜6か月前 | 6. 休学・単位・卒業時期への影響を学校に確認した |
| 出発の3〜6か月前 | 7. 受験・就活のスケジュールと重ならないか確認した |
| 出発の1〜2か月前 | 8. パスポートの残存期間と、入国の条件を確認した |
| 出発の1〜2か月前 | 9. 海外旅行保険に加入し、補償内容を確認した |
| 出発の1〜2か月前 | 10. 外務省の危険情報と医療情報を確認した |
| 出発の1〜2か月前 | 11. たびレジの登録、または在留届の準備をした |
| 出発の1〜2か月前 | 12. 持病・常備薬について医師に相談した |
| 出発の1〜2か月前 | 13. 学校・寮・保険会社の緊急連絡先を家族で共有した |
| 出発の1〜2か月前 | 14. 定期連絡と緊急時の連絡ルールを決めた |
| 滞在中 | 15. 最初の1週間に、体調と生活の様子を確認した |
| 滞在中 | 16. 「帰りたい」と言われたときの対応を話し合っておいた |
| 滞在中 | 17. 途中で目標と進み具合を一緒に振り返った |
| 帰国後 | 18. できるようになったことを書き出した |
| 帰国後 | 19. 英語の学習を続ける方法を決めた |
| 帰国後 | 20. 進路や就活での伝え方を考えた |
費用・安全・学業への影響など、保護者が知っておきたいことの全体像は子供の留学で親が知っておきたいことで紹介しています。
よくある質問
Q. 子どもの留学で、親が後悔しやすいのはどんなときですか?
A. 費用が見積もりより大きくなったとき、目的があいまいなまま行かせて成果が見えなかったとき、緊急時の連絡先や対応を決めていなかったときが挙げられます。どれも出発前の確認で防ぎやすい失敗です。
Q. 大学生が休学して留学するデメリットはありますか?
A. 休学中の学費や卒業時期のずれ、就活のスケジュールとの重なりなどが挙げられます。影響は大学の制度や時期によって違うため、学生課で制度を確認し、就活の時期と並べて計画しましょう。
Q. 留学中の子どもが「帰りたい」と言ったらどうすればいいですか?
A. まず話を聞き、体調や安全に問題がないか、学校のスタッフに相談できているかを確認しましょう。問題がなければ、期限を決めてもう少し続けてから再度話し合う方法があります。体調や安全に不安がある場合は、学校と相談して対応を決めてください。
Q. 子どもを留学に行かせて後悔しないか、不安です。
A. 不安を感じるのは自然なことです。不安の中身を「費用」「安全」「学業」「子どもの気持ち」に分けて書き出し、この記事のチェック表で確認済みにしていくと、何が決まっていて何が決まっていないかがはっきりします。決まっていないことは、子どもと期限を決めて一緒に調べましょう。
Q. この記事と「留学を反対された社会人へ」の違いは何ですか?
A. この記事は、子どもを留学に送り出す保護者向けです。社会人の方が自分の留学を親や配偶者、会社に反対されて悩んでいる場合は、本人向けの記事を参考にしてください。
まとめ
子どもの留学での後悔は、留学そのものより、出発前の確認の抜けから生まれることが多いものです。お金・目的と期間・健康と安全・親子の連絡・帰国後の5つの分野で失敗例を知り、チェック表で一つずつ確認しておきましょう。
- 費用は現地払いと生活費まで含めた総額で考え、予定外の出費のルールを決める
- 目的を1文で書き、期間と休学のタイミングを学校の制度とあわせて決める
- 公的な安全・医療情報を確認し、緊急連絡先を家族で共有する
- 帰国後の振り返りまでを、留学の計画に入れておく
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