数あるプログラミング言語の中でも「Pythonは簡単に勉強できる!」という説があります。
プログラミング初学者であれば「挫折したくないからなるべく簡単な言語から勉強したい」とお考えかと思いますが、実際Pythonはプログラミングを初めて学ぶ方にもおすすめな言語です。
では、どうしてPythonは簡単なプログラミング言語だと言われているのでしょうか?
今回は、Pythonが簡単だと言われている理由や、Pythonの特徴などを解説します。
ぜひ最後まで読んでみてください。
記事のもくじ
Pythonとはどのような言語か?
そもそもPythonとはどのようなプログラミング言語なのか、気になっている方もいるでしょう。
Pythonは、あらゆる分野で使用されているプログラミング言語で、主に以下の分野で使用されています。
- 機械学習
- IoT
- webサービス
しかもPythonは、IEEE Spectrumが発表した人気プログラミング言語ランキングで1位を獲得しています。
Pythonを使うと具体的にどのようなことができるのかみていきましょう。
▼Pythonについてもっと知りたい方は、こちらの記事も読んでみてください。
機械学習に使われている
「機械学習」という言葉を聞いたことはないでしょうか?
Pythonは話題の機械学習やディープラーニングでも使用されているプログラミング言語なのです。
機械学習とは人間側が指示を出さなくても、パターンの判別や推論をコンピューター自身が行える能力を開発する分野です。
機械学習ではコンピューターにデータを読み込ませます。
たくさんの量のデータを読み込むことで、データの中に潜んでいるパターンや特徴をコンピューターは見出すのです。
コンピューターが自動で分析をする機械学習は、気温の予測やゲームでの相手の行動の予測などに使用されています。
囲碁のAIがプロの棋士に勝利したニュースは、聞いたことがあるのではないでしょうか?
近年ではAIブームも相まって、機械学習の開発や研究が発展しつつあります。
IoTの開発もできる
PythonはIoTの開発にも用いられています。
IoTはInternet of Thingsの略で、日本語で「モノのインターネット」と訳されます。
すなわち、インターネットを用いてモノが通信する仕組みがIoTなのです。
例えば近年ではスマートスピーカーが販売されるようになりました。
スマートスピーカーは喋りかけることでボタンを押さずに音楽を流したり、気温やニュースを音声で伝えてくれたりするスピーカーです。
スマートスピーカーは、インターネットと通信しているために気温やニュースを音声で知らせられます。
インターネットと通信しているため、スマートスピーカーもIoTの一種なのです。
このように、IoTは私たちの生活と深く関係あると言っても過言ではありません。
Pythonは、私たちの生活に携わる身近なものの開発もできるのです。
有名なWebサービスにも使われている
PythonはWebサービスの開発にも用いられる言語です。
Pythonを用いて開発されたWebサービスは、有名なものだけでもこれだけあります。
- YouTube
- Spotify
- Dropbox
- Quora
- Evernote
今となっては誰もが使用しているYouTubeもPythonで開発されているのです。
もしPythonを使えるようになれば、Webサービスを開発してヒットさせることも夢ではありません。
Pythonは主に、ログイン機能、投稿機能、ブックマーク機能などの機能面の実装に使われています。
もしHTML/CSSやJavaScriptなどのフロントエンドの言語も使えるようになれば、Webサービスを一人で開発できるようになります。
プログラミング言語で人気1位
Pythonは2019年にIEEE Spectrumが発表した人気プログラミング言語ランキングで、1位を獲得しています(出典:IEEE Spectrum)。
Pythonが人気なのは、PythonがAIの開発で用いられる言語であり、近年ではAIの開発がブームとなっているからでしょう。
Pythonは数値計算、画像処理、データ操作、信号操作など機械学習によく用いられる機能が使用可能です。
しかも後述するようにPythonは比較的簡単な言語であり、高度な開発技術を持ち合わせていなくても、AIの開発ができます。
以上の通りPythonはAIの開発がしやすい言語であり、近年ではAIの開発がブームだからこそ、プログラミング言語の中でもトップクラスに人気であると考えられます。
なぜPythonの学習は簡単だと言われているのか
Pythonは機械学習やIoTの開発に使用できる言語ですが、どうしてPythonはプログラミング言語の中でも簡単な言語だと言われているのでしょうか。
簡単だと言われている理由は、主に3つあります。
- コードが読みやすいから
- コンパイルをしなくてもいいから
- ライブラリを使って様々な開発ができるから
それぞれの理由について、詳しく解説します。
簡単な理由1:コードが読みやすいから
Pythonで書かれているコードは、ほかのプログラミング言語と比べて読みやすいという特徴があります。
開発に用いられるPython以外の言語としてJavaやC++などがあげられますが、Pythonはそれらの言語と比べて書くコードの量が少なく、文法のルールも難しくありません。
Pythonで計算式を書いた場合と、Javaで計算式を書いた場合をみてみましょう。
print(5+3)
public class Main { public static void main(String[] args) { System.out.printIn(5+3); } }
このように、計算式を書くだけでも文量が大きく違うことが分かります。
シンプルにコードが書けることから、Pythonは簡単な言語だと言われているのです。
簡単な理由2:コンパイルをしなくてもいいから
Pythonはコンパイルをする必要がありません。
コンパイルとは自分が書いたコードを、コンピューター上で実行できる言語へまとめて変換する作業です。
コンピューター上で使われる言語は人間にとっては難しいため、一度分かりやすい言語でコードを書いてから全部変換する必要があります。
しかしPythonはコンパイルが不要で、一行ずつ翻訳しながらすぐに実行するタイプの言語であるため、コードの確認がスムーズにできます。
簡単な理由3:ライブラリを使って様々な開発ができるから
Pythonではライブラリと呼ばれるものを使用でき、様々な方面での開発ができるようになります。
ライブラリとは、Pythonにプラスアルファの機能を提供してくれるプログラムのことです。
Pythonのライブラリには、数値処理が得意なnumpyやSciPy、テータ処理が得意なpandasやsklearn、画像処理が得意なPillowやOpenCVなどがあります。
ライブラリを追加でインストールすれば、Pythonでできる開発の幅が広がるでしょう。
Pythonを学習するメリットとは?
Pythonは学習におすすめな言語ではありますが、おすすめなのはPythonが簡単な言語だから、というわけではありません。
Pythonを学習すると、エンジニアとしての幅が広がるのでおすすめなのです。
Pythonを学習することには、主に2つのメリットがあります。
- エンジニアの需要がある
- 開発の幅が広がる
それぞれのメリットについて詳しく解説します。
エンジニアの需要がある
PythonはAIの分野で活用されている言語です。
近年ではAIの開発がブームだからこそ、Pythonでの開発ができるエンジニアの需要は今後も伸びていくでしょう。
またPythonのエンジニアの平均年収は608万円です(参考:日経XTECH ACTIVE)。
平均年収が600万を超える言語は、上位の言語しかありません。
Pythonのエンジニアとして就職・転職をする場合、1〜2年の開発経験が求められることが多いです。
しかしサーバーサイドエンジニアの求人は比較的条件がゆるいので、サーバーサイドエンジニアとして就職して経験を積んだ上で、Pythonのエンジニアとして転職しましょう。
開発の幅が広がる
Pythonを使いこなせるようになると開発の幅が広がります。
Pythonは機械学習、IoT、webサービス・アプリケーションの開発などあらゆる場面での開発に使用されているものです。
もしPythonを学習すれば、様々な開発ができるようになり、エンジニアとしての武器も増えるでしょう。
Pythonの学習方法とは?
Pythonを使えることはエンジニアとして大きい武器になるので「Pythonを勉強してみたい!」と感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ここからはPythonを勉強したいと感じた方に向けて、Pythonを学習する方法を紹介します。
今では様々な方法で学習できますが、以下の3つの方法で学習することが多いでしょう。
- オンライン学習サービス
- 参考書
- プログラミングスクール
それぞれの学習方法の特徴について解説します。
オンライン学習サービスを使う
最近では、オンライン学習サービスでもPythonを学習できます。
オンライン学習サービスの特徴は、利用するのに比較的料金がかからないという点です。
非常に安いサービスだと月額料金が1,000円前後の学習サービスもあり「Pythonを勉強したいけどお金をかけられない…」とお悩みの方でも無理なく勉強できます。
Pythonを学習できるおすすめのオンライン学習サービスとして、PyQがあげられます。
PyQはPythonに特化しているオンライン学習サービスです。
Pythonの基本的な使い方からライブラリの使用方法、機械学習を活用したアプリの開発方法まで、Pythonに関するあらゆるテーマを学習できます。
「個人ライトプラン/スタンダードプラン」の2種類があり、スタンダードプランはプロのエンジニアに対して質問ができます。
しかしどちらのプランも学べるコンテンツ量は同じなので「とりあえず勉強だけしたい」という方はライトプランがおすすめです。
●料金
- 個人ライトプラン…3,040円/月
- 個人スタンダードプラン…8,130/月
参考書を読む
Pythonの参考書は多く出版されており、初心者向けのものから上級者向けのものまでさまざまあります。
自分のレベルに合った参考書を購入して勉強すれば、無理なくPythonのスキルを身につけられるでしょう。
Python初心者で参考書を使って勉強したい場合、こちらの本がおすすめです。
たのしいプログラミング Pythonではじめよう!はPythonに全く触れたことがない方も対象としている参考書です。
基本的な部分についても分かりやすく説明されており、Python初心者でも無理なく読み進められます。
スクールに通う
プログラミングスクールに通うことのメリットは、分からない部分を講師に相談できることです。
また「エンジニアとして就職したい」と思ったときも、就職活動の相談に乗ってくれるので、就職活動を有利に進められます。
Pythonをスクールで勉強したいのであれば、Winスクールがおすすめです。
Winスクールは全国展開しているパソコンスクールで、Pythonの講座も開講中です。
入門レベルの講座から機械学習の開発を学べる講座まで、さまざまな講座があります。
通学のペースは自分で決められるので、予定に合わせて無理なく通学できます。
Pythonの学習で簡単に挫折しないコツ
Pythonが簡単な言語と言われているとはいえ、途中でPythonの学習を挫折しそうになることもあるでしょう。
Pythonの学習を挫折しないためには、Pythonを学習する目的を明確にしておくことが重要です。
「Pythonを使ってwebサービスを開発してみたい」「Pythonを扱えるエンジニアになってみたい」など、人によってさまざまな目的があるでしょう。
自分なりにPythonを学ぶ目的があれば、挫折しそうに感じることがあってもPythonの学習を続けたいと思えるはずです。
「Pythonを勉強してみたい!」と感じたのであれば、どうしてそう思ったのかを考えてみましょう。
Pythonは簡単なプログラミング言語と言われる理由や学習方法を解説のまとめ
Pythonがなぜ簡単なプログラミング言語と言われているかについて解説しました。
Pythonはほかのプログラミング言語と比べても、コードが書きやすく機能が豊富に備わっている言語です。
Pythonを勉強すれば、機械学習の開発やIoTの開発など、あらゆる開発ができるようになります。
プログラミング言語の中でも簡単で、開発の幅が広がる言語なので、ぜひ習得してみましょう。