これからPythonの学習を始めようと思っている方、Pythonの勉強を始めたはいいけど、先が果てしなく見えて意気消沈気味の方にとって、Pythonはどれくらいの期間で習得できるものなのか気になりますよね?
そこで、Pythonはどれくらいの期間で習得可能なのかを、独学の場合やプログラミングスクールに通っている場合に分けて解説していこうと思います。
本記事を読めば、どれくらいの学習コストを払えばいいかがわかるようになり、計画的に学習を進められるようになりますよ。
記事のもくじ
Pythonの習得とは「仮説を立ててコードが書ける」ようになること
一口に「プログラミングができる!」と言っても、どこまでやればPythonを習得できたことになるかは、個々人によってまちまちです。
なので、まずはその定義をしっかりするところから始めましょう。
定義がないと目的地にたどり着けませんからね。
プログラミング言語を習得したと言えるのは、自分で仮説を立てながらコードが書けるようになることです。
つまり、わからないことは自分で調べて「こうしたら思う通りに動くんじゃないだろうか」と考えながらアプリケーション開発できることが、プログラミングができると言えるレベルです。
「プロのプログラマーはプログラミング言語を完璧に使いこなして、何も見なくてもガンガンプログラムを書き続けられる」と思いがちですが、実際は全くそんなことありません。
誰でも多かれ少なかれ公式リファレンス等を参考にしながらプログラムを書いています。
なので「Pythonの言語仕様を完璧に理解しないとできるとは言えない!」などと考える必要は全くありません。
大事なのは一通り基礎を覚えて、基礎を使ってプログラミングし、わからないことは都度調べて書けることであり、すなわち自走できる状態になることなのです。
Pythonは「独学」か「スクール」かで習得時間が異なる
プログラミング言語の習得は自走できるようになることであるとわかったところで、今度は「じゃあ自走できるようになるにはどれくらいの期間がかかるの?」といった疑問がわいてくると思います。
プログラミングを学ぶ方法は書籍やスクールなどいくつか種類があります。
ここでは独学で覚える場合とプログラミングスクールを活用する場合、この2つを比べてプログラミングを習得できる期間を見ていきましょう。
独学の場合
独学の場合は1日3時間勉強するとして、大体4〜6か月ほどかかると思います。
Pythonは学習コストが低いといっても、独学の場合であればこれくらいの時間は最低かかると思っていいでしょう。
基礎であれば書籍を1冊一通り終わらせればいいので大体2〜3か月ほどで習得できますが、重要なのは自走できるようになることです。
わからないことを自分で調べて解決する能力は本を読んでいるだけでは身につかないので、1つ自分でアプリケーションを作ってみることをおすすめします。
アプリケーションを自分で作るとすごくよくわかるのですが、本に書いてあることは全てではなく、むしろアプリ開発のほんの一部でしかありません。
よって自分でアプリケーションを作成すると(よほどの天才でない限り)わからないことを自分で調べる必要があります。
作成するアプリケーションの規模にもよりますが、それなりのものを1人で作るとなると、最低でも2〜3か月くらいはかかると思います。
基礎に2〜3か月、アプリケーションの開発で2〜3か月で、合計4〜6か月かかるという計算です。
プログラミングスクールの場合
プログラミングスクールの場合、独学よりも早く、かつ多くのことを学べます。
独学が悪いと言っているわけではなく、やはりお金を多くかけることはそれだけの価値があるということです。
文系・理系でPythonの習得時間は異なる?
よく「文系は理系に比べてプログラミングを覚えるのが難しいんじゃないか」という話を聞きますが、実際のところはどうなんでしょうか?
実際は覚えるスピードはあまり変わらないように感じます。
というのも、プログラミングは次の2つの作業を行う必要があるからです。
- プログラミング言語を媒介に人間の言葉をコンピュータがわかる言葉に翻訳する
- 分岐や繰り返し処理、配列といった構造を理解して扱う
1つ目の内容は文系の考え方が必要ですし、2つ目は反対に理系の考え方が必要です。
もっと言うと、プログラミングスキルを活かして何を作るのかを考える際は文系的な考え方の方が重要になるでしょう。
ですので「自分は文系だから…」とプログラミングを諦める必要は全くなく、見方を変えればアドバンテージにすらなりうるので、ぜひ挑戦してみてください。
Pythonが「超」初心者でも短時間で習得できる3つの理由
Pythonはプログラミングを初めて触れてみる「超」初心者の方に特におすすめのプログラミング言語です。
理由は学習コストの低さにあります。
Pythonは他のプログラミング言語(特にJavaやC#といったコンパイラ言語)よりも簡単に扱え、かつパワフルな機能が多い上使いやすいので、初心者の方でも比較的簡単にシステムを作ることができます。
もう少し掘り下げてみましょう。
Pythonの学習コストが低い理由は3つあります。
構文がシンプルでわかりやすい
記述しなければならないソースコードを極力少なくしている上、かつ可読性に優れたコードを誰でも記述できるように設計されており、同じスクリプト言語で有名なPHPよりも読みやすいコードが書ける印象です。
理由はインデントにあります。
インデントとは日本語で「字下げ」を意味し、本来ソースコードを読みやすくするために使うものですが、Pythonの場合は適切なインデントも強要されます(しないとエラーになる)。
強要というと悪いことのようにも思えますが、プログラミングの世界では必ずしもそうではなく、厳格なルールを敷くことでシンプルさや可読性を担保できることがあります。
Pythonのインデント強要はそれの良い例ですね。
あらかじめ用意されている便利アイテム(ライブラリ)が多い
他のプログラミング言語ではないような、気軽に便利に使えるシステム(ライブラリ)が多くあります。
例えばnumpyやpandasはPythonの有名なライブラリです。
numpyは二次元や三次元の配列データを簡単に扱えるようにしたもので、pandasはデータ解析用のライブラリで、機械学習をする場合によく使われています。
Pythonではこれらのライブラリをimport文でインポートするだけで簡単に使えるようになります。
上記のようなライブラリを簡単に導入できる点が、PythonがAI開発で主に使われている理由の1つにもなっています。
プログラムの動作チェックが簡単
Pythonはスクリプト言語なので動作チェックが簡単です。
C#やJavaといったコンパイラ言語は一度書いたコードをコンパイルしていっぺんに機械語にする作業が入りますが、スクリプト言語は1行1行処理を実行するたびに翻訳していきます。
これでなぜ動作チェックが簡単かと言うと、例えば少しずつコードを直しては動作チェックを繰り返したい場合(これは実業務だと本当によくやります)、コンパイラ言語だといちいち全部コンパイルし直すので時間がかかる一方、Pythonは都度必要な箇所だけ1行1行翻訳するので短い時間で動作チェックができます。
つまりPythonはトライアンドエラーしやすい言語ということです。
Pythonはこれらの理由から他のプログラミング言語よりも比較的学習コストが低いので、初めての言語として非常におすすめです。
またPythonは学習できる環境も高いレベルで整っています。
それについては次の章をご覧ください。
Python初心者が独学短時間で習得するためのおすすめ教材
独学とスクールの場合、スクールを使う方が早く、かつ多くのことを学べる点を紹介しましたが、独学の場合費用を安く抑えられるメリットがあります。
こちらの記事で独学するのにおすすめなサイトをまとめているので、チェックしてみてください。
まとめ:Pythonをより短時間で習得しAIエンジニアになるならスクールがおすすめ!
Pythonを習得するのにかかるおおよその目安をお伝えしてきましたが、いかがでしたか?
Pythonの習得期間は独学でおおよそ5〜6か月と言いましたが、これはあくまで挫折がなくスムーズに学習ができたときの話です。
実はプログラミングは独学だと挫折率が非常に高く、9割の人が挫折してしまうとのことです。
理由としてはこういった点が挙げられます。
- 教えてくれるメンターがいない
- プログラミングの全体像が掴みにくい
- 1人だとモチベーションが維持しづらい
こういった問題を解決してくれるのがプログラミンスクールを活用するメリットです。