世界で習得したい言語1位に輝き、日に日にその人気を増しているプログラミング言語、Python。
一方で国内の学習教材の少なさや、学習コストの高さの改善にはもう少し時間がかかる見通しです。
そんな状況を踏まえ、今回はPythonを手軽にスマホで学習できるアプリを4つ紹介します。
記事の前半ではそもそもPythonをアプリで習得することは可能なのか、メリットやデメリットを交え解説します。
記事のもくじ
Pythonを学習アプリで習得することは可能か
ここで言う習得とは、技能的に転職や就職に必要なスキルレベルを指します。
結論から言うと、Pythonをアプリだけで習得することは現実的ではないと筆者は考えています。
その理由は以下の通りです。
- 本番環境での開発経験を積めない
- アウトプットする場数が足りない
- そもそも独学に限界がある
それぞれ簡単に解説しておくと、スマホアプリでの開発はご存知の通り環境構築はできませんし、テキストエディタなども通常のそれとは異なります。
スマホアプリ内に組み込まれたエディタを使用して模擬的なコーディングができるに過ぎないのです。
つまり、スマホアプリでのプログラミング学習は、疑似的な環境でのインプット中心の学習に偏ってしまうということです。
これは以降の2つに繋がりますが、プログラミング言語の習得には開発の場数が必要です。
この場数は会社に入って開発するのが最適ですが、しかし就転職を目標として学習している人はこれができません。
ハッカソンやプログラミングスクール、独自の開発、勉強会などを駆使し、少しでも多くコーディングできる環境を整えることが重要です。
また、プログラミングの独学にはそもそも限界があります。
オープンソースという、既出の技術を世界のすべてのエンジニアと共有することで初めて技術は飛躍的に向上します。
そもそもプログラミング言語というものが、独学でやりきることに適さないのです。
一方で、Pythonの入門レベルまでであればこのスマホアプリでの学習はとても有効な手段となり得ます。
次に上記の理由について詳しく解説します。
Python入門者がアプリで学習するメリット
Pythonをスマホのアプリで学習するメリットは以下があります。
- 学習コストを抑えられる
- 場所や時間に捉われない
- 隙間時間を活用できる
プログラミングスクールを活用する場合、学習コストは一般的に数十万円かかるケースがほとんどです。
しかし多くの入門者にとって、そもそも自分にプログラミングが合っているかわからない、学習が継続できるかわからないなどの不安を抱えながらこれだけの大金を支払うのは割に合わないという人もいます。
アプリでの学習コストは高くも月数千円、多くの場合は無料で使用できます。
またスマホアプリ特有の、持ち運びやすさも素晴らしい魅力のひとつです。
通勤やお昼休みの時間などを活用して、隙間時間での素早いインプットが可能です。
仕事や学校、アルバイトで忙しいという人でも基礎的なことなら学べてしまうので是非活用してみてください。
Python入門者におすすめの学習アプリ
これから紹介するPythonの学習アプリは難易度が初級~中級のものです。
全くPythonに触れたことがない、またほんの少しなら触ったことがあるという人はまず初級レベルのアプリから使用してみることをおすすめします。
Progate
プログラミングの入門と言えばProgateと言われるほど知名度、人気ともに高いアプリです。
元々はブラウザ(パソコン)での学習サービスですが、その評判の良さを受けスマホアプリ版も普及しました。
Python以外にもHTML & CSS、JavaScript、Ruby、Javaなどの言語を学べます。
学習型式はスライドでまず基礎知識を学び、その後アプリ内のエディタ(テキストボックス)にコードを入力していくことでアウトプットの機会を確保しています。
すべてのレッスンを受講するには月額1,078円の課金が必要になります。
またレッスンの内容はPythonの基礎的な書き方、関数や変数など、主に基礎が中心になっています。
基礎と言えど初めてプログラミングを学ぶ人は混乱する可能性が非常に高いので、理解度100%を目指そうとせず、まずはテンポよく1、2周してみることをおすすめします。
それが終わったらもっと手を動かしながら学べる学習教材へ移行することをおすすめします。
上記の学習方法をおすすめする理由は、実はProgateを何周やろうが開発できるものが増えないからです。
Progateはあくまで基礎の理解に特化したサービスです。
何かゼロから新しいものを開発しようとすると途端に何をすればいいかわからなくなってしまうのです。
実際に筆者もこのProgateを4、5周するような学習方式を採用し、多くの時間を無駄にしてしまった経験があります。
基礎を素早くキャッチアップし、実際にAIやデータ分析、アプリ開発など実践的な練習の数を積みましょう。
Udemy
Udemyはユーザーが世界で4,000万人を超える超有名、かつ巨大な動画学習プラットフォームです。
UdemyでPythonを学ぶ最大のメリットは、実践に近いスキルを基礎から一気に習得することが可能であるという点です。
まずPythonの講座の数や種類についてみてきましょう。
試しに「Python」と検索すると、
なんと受講可能な講座の数が2,752件も見つかりました。
Pythonに関連するレッスンなので、例えばデータ分析や機械学習、スクレイピングなどPythonの得意分野について実践的に学べるコンテンツが大量に用意されています。
またUdemyの1講座あたりの料金は1万円~2万円が定価となっていますが、定期的に1,200円程度で購入できるキャンペーンを開催しています。
そのタイミングで必要となりそうな講座をまとめ買いしておくことをおすすめします。
またUdemyを用いた学習では注意点が一つあります。
それが「情報の更新頻度」です。
講座によっては内容が古く、更新されていないものもあります。
現在のPythonのバージョンでは機能しない開発方法をレクチャーしているケースもあります。
またUdemyでは購入者が、販売者(レッスンの講師)へ質問ができる機能も設けています。
講師が日本人ではない場合、質問機能を活用することが難しくなるので、可能なら日本人が販売、レクチャーしている講義を視聴するようにしましょう。
Schoo
schooはudemyに生放送機能を追加したような動画学習プラットフォームです。
生放送の講座はすべて無料で受講することができ、また過去の授業は月額980円で視聴できます。
Pythonに関するコンテンツは少なめです。
しかし月額980円でこれらの授業を受けられると考えれば、非常にコストパフォーマンスが高いと言えます。
授業の内容は基礎に関することが多く、中には機械学習やデータ分析、投資シュミレーションなど様々な種類が存在します。
これらも動画教材であり、移動中や隙間時間を活用した学習が可能です。
Udacity
Udacityでは毎日数百万人がプログラミングを学習している海外の学習プラットフォームです。
最大のメリットはfacebookやgoogleなどの超一流企業のエンジニアから先端技術を学べる点です。
学習型式は動画の視聴となり、また言語は英語です。
字幕が無いので英語をある程度理解できるということが学習の条件になります。
講座そのものの難易度は主に4段階に分かれており、未経験、初級、中級、上級です。
先述の通り、学習するためには英語力が必要になりますが、そのハードルを乗り越えられれば得られるメリットは他アプリの比ではありません。
最先端の現場で働く優秀なエンジニア達から、お金をかけることなく、リアルタイムで情報を入手できるのです。
またナノ学位という機能が設けてあり、これはUdacity内の疑似的な学位です。
この学位の習熟度に応じて海外では採用のオファーを受け取ったり、就職のポートフォリオとして活用したりする事例もあります。
Pythonの基礎を一通り学び終えた方は一度ご覧になってください。
Pythonを学習できるアプリは少ない
ここまで見てきてお分かりでしょう。
国内で利用可能なPythonの学習アプリはとても数が少ないのが現状です。
今後Pythonがもっと広く使用されるようになり、学習環境も整備されることでしょう。
しかし、そんなの待っていられないという人は、次で解説するPython学習に関する不安の解消法をチェックください。
Pythonの学習をアプリでするのが不安な人
結論から言うと、いち早くスキルアップしたい方はプログラミングスクールを活用すべきです。
なぜならプログラミングスクールではアプリでの学習にはない以下のメリットがあるからです。
- 不明点をその場で解消できる
- モチベーション維持ができる
- アウトプット中心である
まとめ:Pythonをアプリで学習して市場価値を高めよう
Pythonはこれからの時代において非常に需要の高いスキルとなります。
昨今の経済状況を踏まえると、いつ自分が所属している業界が淘汰されるか検討もつきません。
最後に頼れるのはスキルであり、時代とともに私たちも変化し続けるしかないのです。
そういった時代背景を踏まえると、この機会にPythonを習得し、市場価値を短期間で高めるという選択は非常に素晴らしいものです。
皆さんのPython習得が成功することをお祈りします。