こんな疑問や要望に答えるべく、プログラマーの平均年収と年収を上げる方法について紹介します。
具体的には、次の順番でお話ししています。
- プログラマーの平均年収
- 平均年収が高いプログラマーの種別
- 平均年収が高いプログラミング言語
- プログラマーとシステムエンジニアの違い
- プログラマーが年収を上げる方法
これからプログラマーになりたい人、プログラマーとして年収を上げたい人向けの記事となっています。
興味のある方はぜひ一読ください。
記事のもくじ
プログラマーの平均年収は?→約420万円
はじめに、プログラマーの平均年収を見ていきましょう。
厚生労働省が発表している「賃金構造基本統計調査」によれば、プログラマーの平均年収は約420万円となります。
従業員数 | 10人以上 | 1,000人以上 |
平均年齢 | 32.3歳 | 32.8歳 |
勤続年数 | 6.3年 | 7.5年 |
平均給与額 | 29万8,500円 | 34万4,400円 |
平均賞与額 | 60万1,200円 | 105万5,500円 |
平均年収 | 418万3,200円 | 518万8,300円 |
国税庁の「民間給与実態統計調査結果」によれば、日本人の平均年収は432万円です。
従業員数が少ない会社では、プログラマーの平均年収は、日本人の平均を下回る結果となっています。
しかし、従業員数が多い会社においては、日本人の平均を大きく上回っていますね。
また、賃金構造基本統計調査にはフリーランスは含まれていません。
民間給与実態統計調査も標本調査であるため、同じくフリーランスは含まれないものとなっています。
フリーランスのプログラマーは、年収の相場が600万円以上とも言われており、会社員のプログラマーよりも年収は高い傾向にあります。
参照元) 厚生労働省「平成30年賃金構造基本統計調査」 国税庁「平成29年分民間給与実態統計調査結果」
平均年収が高いプログラマーの種別は?→AIエンジニア
プログラマーと一言で言っても、さまざまな種別がありますよね。
平均年収が高いプログラマーの種別について、データを元に紹介します。
AIエンジニア:652万円~861万円
プログラマーの種別の中で、最も平均年収が高い種別がAIエンジニアです。
AIエンジニアの平均年収は652万円~861万円となっています。
AI(人工知能)はさまざまな分野で活用されはじめているため、需要が急速に伸びていると予想されます。
AIエンジニアが使用する言語はPythonが多いため、興味のある方はPythonの習得を目指してみてはいかがでしょうか。
参照元)給料BANK「AIエンジニアの給料・年収や手取り額を解説!」
組み込み系エンジニア:603.8万円
組み込みエンジニアの平均年収は、603.8万円です。
組み込みエンジニアは、スマホやエアコン、デジタルカメラ、車など、さまざまな製品を制御するために組み込むソフトウェアを開発する職種です。
多くの分野で求められており、近年ではモノをインターネットへ接続するIoTの発達により、さらに需要が高くなっています。
組み込みエンジニアは慢性的に人手不足の職種であり、そのことも相まって年収が高いことが予想されます。
組み込みエンジニアが使用する言語は、C/C++、C#などです。
参照元)経済産業省「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」
アプリケーションエンジニア:568.5万円
アプリケーションエンジニアの平均年収は、568.5万円です。
プログラマの母数が最も多い職種が、アプリケーションエンジニアではないでしょうか。
アプリケーションエンジニアが開発するアプリケーションの種別は多岐にわたります。
業務系のパッケージ製品や業務アプリケーション、スマホアプリなどのソフトウェア製品の開発を行います。
アプリケーションエンジニアが使用する言語は、Java、C#などです。
参照元)経済産業省「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」
ゲームエンジニア:430万円~565万円
ゲームエンジニアの平均年収は、430万~565万円です。
名前のとおり、ゲームの開発を行います。
現在ではさまざまなプラットフォームでゲームがプレイできるようになっていますよね。
コンシューマゲームやスマホゲーム、PCゲームなど、開発対象や開発規模によっても年収は上下すると予想されます。
ゲームエンジニアが使用する言語は、C++、C#などです。
プログラミング言語ではありませんが、近年利用頻度の高いゲーム開発プラットフォームであるUnityも外せません。
参照元)給料BANK「ゲームエンジニアの給料・年収や手取り額を解説!」
Webエンジニア:418万円~549万円
Webエンジニアの平均年収は、418万円~549万円です。
WebアプリやWebサービスの開発を行う、Webに特化したエンジニアです。
Webサイトのプログラミングや、CMSのカスタマイズなども担当することがあります。
Webエンジニアは紹介したエンジニアの中で、最も独立しやすいエンジニアと言えるでしょう。
BtoBだけでなく、BtoCも視野に入れたWeb開発が行えることが理由です。
短期プロジェクトで案件数が多いところもWeb系の特徴です。
Webエンジニアが使用する言語は、PHP、Ruby、Python、JavaScriptなどが挙げられます。
参照元)給料BANK「Webエンジニアの給料・年収や手取り額を解説!」
平均年収が高いプログラミング言語は?→Go言語
「これからプログラミング言語を学習するなら、年収が高くなる言語を学習したい」という人もいるかもしれません。
プログラミング言語別の年収ランキングがあり、日本ではGo言語の600万円、アメリカではErlang、Scalaの約1,221万円がトップとなっています。
詳しくはこちらの記事で解説していますので、ご参照ください。
プログラマーとシステムエンジニアの違い
プログラマーとして年収を上げるためには、システムエンジニアについても知っておいたほうが良いでしょう。
プログラマーとシステムエンジニアの違いを知っていますか?
簡単に言うと、上流工程を担当するエンジニアがシステムエンジニア、下流工程を担当するエンジニアがプログラマーとなります。
システムを開発する場合、ユーザーやクライアントの要望をヒアリングし、適切に設計を行った上で開発・実装しなければなりません。
上流工程にあたるヒアリングや設計をシステムエンジニアが担当し、下流工程に当たる開発・実装・テストをプログラマーが担当することが多いものです。
また、プログラマーとシステムエンジニアの平均年収を比べてみると、システムエンジニアのほうが高くなる傾向にあります。
厚生労働省の賃金構造基本統計調査によれば、プログラマーよりも100万円ほど年収が高くなります。
- プログラマー:418万3,200円
- システムエンジニア:551万4,600円
- プログラマー:518万8,300円
- システムエンジニア:609万100円
プログラマーが年収を上げる方法
プログラマーとして、年収を上げるための方法はいくつかあります。
すぐに取りかかれるものから、将来性を見据えた方法まで紹介します。
スキルを身につける
今から取りかかれる方法の一つです。
プログラマーは技術職であるため、スキルの有無は直接年収につながると言っても過言ではないでしょう。
プログラマーとしてのスキルであれば、複数のプログラミング言語を習得する、トレンドの技術を取り入れる、といったことが挙げられます。
スキルの可視化のために資格をとったり、オリジナルのサービスを作ったりすることも良いでしょう。
他のプログラマーにない、あなただけの強みを作り出すことが重要です。
上流工程にも携わる
主に下流工程を担当するプログラマーよりも、上流工程を担当するシステムエンジニアのほうが年収が高いことは、先程示したとおりです。
システムエンジニアの中には、プログラミングができない人もいます。
システムの設計から実装まで一貫して対応できるプログラマーになれば、あなたの価値は高まります。
システム開発において、上流工程から下流工程まで一貫して対応できるプログラマーになることで、年収アップが見込めます。
フリーランスになる
フリーランスとして働く最大のメリットは、単価が高くなりやすいことです。
会社員としてプログラマーをする場合、クライアントとあなたの間に会社が入るため、単価は上がりづらくなります。
フリーランスとして、クライアントと直接契約することができれば、契約した人の月単価がそのまま月収に繋がります。
結果として年収が上がることになりますね。
あなたに任せればシステムが開発できる、ということをクライアントにアピールしなければならないため、スキルを身につけ、上流工程も対応できるようにならなければなりません。
日本だけでなく海外にも目を向ける
プログラマーの仕事は日本だけでなく、海外にもあります。
プログラミング言語別の年収ランキングで紹介したとおり、日本よりも海外の方がプログラマーの年収は高い傾向にあります。
日本のIT企業の7割は、下請け開発会社と言われており、そのためにプログラマーの年収が上がりづらい環境であると言えるでしょう。
将来的なことを考えれば、日本だけでなく、海外にも目を向けることがプログラマーとして年収を上げることに繋がります。
日本は将来的に衰退していく可能性があります。
詳しくはこちらの記事を参照ください。
まとめ:年収の高いプログラマーを目指そう!
プログラマーの平均年収は、日本人の平均年収を超える場合も多いものです。
しかし、場合によっては、日本人の平均年収を下回ります。
プログラマーの中でも、AIエンジニアは平均年収が高く、これからプログラマーとして活躍するのであれば、AIエンジニアを目指すことも良いでしょう。
プログラマーとして年収を上げるためには、スキルを磨いてあなただけの強みを作り出すことが重要です。
上流工程も対応できるようになれば年収も上がり、フリーランスとしての道も拓けるでしょう。
将来的なことを考えれば、日本だけでなく海外で働くことも視野に入れることをおすすめします。