PHPはFacebookやSlackなど有名サービスに使用されており、人の役に立つサービスを作りたい人にはとても魅力的なプログラミング言語です。
しかし、実はPHPを学ぶだけでは質の高いサービスは作れません。
エンジニアの仕事は7割が調べものと言われており、
- 検索力
- 英語力
の2点がなければ質の高いサービスを作ることはできないのです。
本記事では、PHPで作られたサービス例とともに質の良いサービスを作る上での注意点も解説しますので、企業に必要とされるエンジニアになりたい方はぜひ最後まで読んでみてくださいね。
記事のもくじ
PHPで作られたWebサービス・サイトの事例10選
まず、PHPは具体的にどんなWebサービスに利用されているのか、事例をご紹介します。
サービスの調査には、Googleアドオンの『Wappalyzer』や『builtwith』『StackShare』といったWebサービスを利用しました。
(引用:Facebook)
日本でも2,800万人以上が利用しているSNS『Facebook』は、PHPを利用している最も有名な企業です。
PHPを独自に改良したHackという言語を利用しています。
Wikipedia
(引用:Wikipedia)
『Wikipedia』もPHPで作成されたサービスとして有名です。
Wappalyzerやbuiltwithの情報を見ると、PHP7.2が利用されていることがわかります。
Slack
(引用:Slack)
『Slack』は、Webブラウザからも利用できるビジネスチャット・コラボレーションツールです。
チャット特有の迅速なやりとりだけではなく、1つのチャットの中でもプロジェクトやチームごとにチャンネルを分けることができます。
▼Slackの画面例
(引用:Slack)
SlackはPHPだけでなく、JavaScriptやJavaなども組み合わせて作成されています。
Hootsuite
(引用:Hootsuite)
『Hootsuite』は、TwitterやInstagram、FacebookなどのSNSを統合管理するためのWebサービスです。
カナダに本社を持つHootsuite Media社によって運営されています。
VK
(引用:VK)
『VK』は、ロシア版のFacebookと言われるWebサービスです。
VKはPHPだけでなくPythonやGoなど、複数の言語を組み合わせて作成されています。
ぐるなび
(引用:ぐるなび)
宴会・グルメ情報検索サイトの『ぐるなび』は、PHPのフレームワークLaravelを利用しています。
ぐるなびのエンジニアブログで詳しく解説されているので、気になる方はご覧になってみてください。
CAMPFIRE
(引用:CAMPFIRE)
日本最大級のクラウドファンディングサイト『CAMPFIRE』は、元々PHPのフレームワークCakePHPで作成されていました。
現在では大部分がRuby on Railsに変わっていますが、一部のシステムにはPHPが利用されています。
ココナラ
(引用:ココナラ)
スキルを売り買いできるフリーマーケットサイト『ココナラ』もPHPで作成されており、フレームワークにはCakePHPを利用しています。
Schoo
(引用:Schoo)
様々な授業をオンライン学習できる『Schoo』もPHPで作成されており、フレームワークにはPHPで動的Webサイトを構築するために利用するCodedIgniterが利用されています。
一部にはRuby on Railsも使われているようです。
SAGOJO
(引用:SAGOJO)
旅人向けの求人情報サイト『SAGOJO』にもPHPが使用されており、旅先で記事を書いたり、写真や動画を撮ったりしながら仕事が受注できます。
サーバーサイドの開発フレームワークは、PHPで書かれたSymfony2を採用しています。
CMSの事例
CMS(Contents Management System)とはコンテンツ管理システムのことで、PHPを使ったCMSには以下のようなものがあります。
- WordPress
- Drupal
- EC-Cube
『WordPress』は初心者でも簡単にWebサイトが作れるCMSで、Webサイトの約35%のシェア率を誇っており、本ブログもWordPressを利用しています。
『Drupal』もWordPressと同じブログ作成用のCMSです。
『EC-CUBE』はECサイト作成用のCMSで、ネットショップなどを作成する機能が充実しています。
▼Drupalで作ったサイト例
(引用:LUSH)
▼EC-CUBEで作ったサイト例
(引用:Living Room AKITASU)
WebサイトやWebサービスの作成だけでなく、CMSなどのツール作成にもPHPは利用されています。
PHPで質の高いWEBサービス・サイトの開発をするのに必須な2つのこと
FacebookやSlackのように魅力的なサービスが作れるPHPですが、実は質の高いサービスを作るには以下2つのスキルが必須になります。
- 検索力
- 英語力
検索力
プロのエンジニアというとコードを暗記していて黙々とプログラミングしているイメージがあるかもしれませんが、実際は違います。
プロのエンジニアは必要なコードをその都度検索して引っぱってきており、仕事のうち7割は調べものと言っても過言ではありません。
つまり、検索力はエンジニアとしての実力に直結するのです。
コードを理解するだけではなく、壁にぶつかったときにどれだけ短時間で解決できるかが、エンジニアとしての価値を左右します。
英語力
「日本でエンジニアをするのになんで英語?」と思うかもしれませんが、英語力は『検索力』にも大きく影響する重要なスキルです。
エンジニアは必要な情報をその都度検索しているとお話ししましたが、その情報源はGoogleもしくはエンジニア向けのQ&Aサイトです。
日本にもエンジニア向けのQ&Aサイトはありますが、その規模は海外のQ&Aサイトと比べるとケタ違い。
▼日本最大級のQ&Aサイト『teratail』の会員数は10万人(2019年4月時点)
▼世界最大級のQ&Aサイト『Stack Overflow』の会員数は1020万人(2019年3月時点)
なんと会員数には約100倍の差があるのです。
会員数が多ければそれだけ情報も多く、解決策が見つかるのも速い。
つまり、英語力があれば検索力が上がり、エンジニアとしての価値も大幅にアップするのです。
実際、日本企業でもメルカリが新卒採用の9割に外国人エンジニアを採用するなど、英語ができるエンジニアの需要は急増しています(参考:ダイヤモンドオンライン)。
英語とプログラミングを同時習得できる弊校『Kredo オンラインキャンプ』の卒業生も、以下大手企業に続々就職を決めています。
企業に求められるぐらい質の高いサービスを作りたければ、検索力と英語力も必須なのです。
『Kredo オンラインキャンプ』ではTOEIC380点の英語初心者も就職を決めており、3ヶ月で転職市場で無双できるエンジニアを目指せます。
最短で引く手あまたのエンジニアになりたい方は、ぜひ『Kredo オンラインキャンプ』のカリキュラムを覗いてみましょう。
PHPで実現できるサービス、苦手なこと
PHPの事例からわかる通り、PHPはWeb開発に特化した言語であり、Web上で動作するプログラムを作成することに向いています。
具体的にPHPで実現できる機能と、苦手としていることについて見ていきましょう。
PHPで実現できる機能
Web上には、いつも同じページが表示される『静的なページ』と、アクセスしたときの状況によって表示が異なる『動的なページ』があり、PHPは『動的なページ』が得意です。
- 問い合わせフォームの作成
- ログイン機能
- 検索機能
- 予約システムの作成
- グループウェアの作成
- API連携 など
これらはどのユーザーが何をするかによって表示画面が変わってきます。
APIとはApplication Programming Interfaceの略で、簡単に言うと異なるソフトウェア機能を共有できる仕組みのことを指します。
▼PHPのAPI連携例
(引用:Instagram)
例えばInstagramはFacebookと連携してログインできますが、これもPHPのAPI機能によるものです。
PHPが苦手なこと
PHPはWeb開発に特化した言語であるため、Web開発以外は苦手としています。
そのため、デスクトップ・スマホアプリの開発や、見た目を整えるフロントエンド処理には向いていません。
WebサイトやWebサービスの見た目を整えたい場合は、HTML/CSS、JavaScriptを利用しましょう。
Webサービス・サイト開発におけるPHP・Ruby・Javaの比較
Webサービス開発では、PHP以外にもRubyやJavaといったプログラミング言語が用いられます。
各言語の特徴と違いを難易度順にまとめました。
【難易度1】PHP
- スクリプト言語
- 汎用性は低め
- 情報が入手しやすい
- Laravel、CakePHP、CodedIgniterなどのフレームワークが利用可
PHPはWeb開発向けのフレームワークが多く、情報も入手しやすいので、Web開発をしたことがない人にオススメの言語です。
【難易度2】Ruby
- スクリプト言語
- 汎用性はPHPよりは高い
- フレームワークRuby on Railsが利用できる
- 比較的構文が簡単
RubyはPHPより少し難易度が上がりますが、Ruby on Railsが利用できるのでWeb開発しやすいという特徴があります。
【難易度3】Java
- コンパイラ言語
- 汎用性が高い
- Web開発以外にも様々な開発が行える
- Javaサーブレット、JSPなどのフレームワークが使える
Javaは、汎用性が非常に高いので世界中で最も利用されていますが、初心者には少々難易度が高いのが特徴です。
まとめ:Webサービス・サイトの開発ならPHPがおすすめ
PHPで作られたサービスのなかには、『Facebook』や『ぐるなび』など、非常に有名なWebサービスがあります。
Web開発に特化した言語であり、さまざまなWebサービスを実現させることが可能です。
PHPは、プログラミング初心者でも簡単にWeb開発が行えます。
初心者向けの情報も簡単に手に入るので、Web開発をしてみたいならPHPから始めてみてはいかがでしょうか。