フィリピン留学は、費用が安く、マンツーマン授業が充実していることから人気があります。
しかし、誰にでも最適な留学先とは言えません。
治安や生活環境、学習の質、さらには将来のキャリアへの影響など、知っておくべき注意点もいくつかあります。
そこで本記事では、フィリピン留学を選ぶ前に知っておきたい「おすすめできない理由」を詳しく解説します。
これを読むことで、自分に合った留学先かどうかを判断し、後悔のない留学計画を立てることができます。
記事のもくじ
フィリピン留学をおすすめしない理由
フィリピン留学は「安い費用で英語を学べる」「マンツーマン授業が充実している」といったメリットが注目されていますが、すべての人に最適な選択肢とは限りません。
ここでは、フィリピン留学をおすすめしない理由を具体的に紹介します。
治安や生活環境に不安がある
フィリピンは観光地としても人気ですが、地域によっては治安が不安定な場所もあります。
スリや置き引きといった軽犯罪が多く、留学生が狙われるケースも少なくありません。
また、都市部では交通渋滞や排気ガス、上下水道の問題など、日本の生活水準に比べると不便さを感じることもあります。
初めて海外生活をする人にとっては、大きなストレスになる可能性があります。
英語以外の誘惑が多い
フィリピン留学は比較的費用が安いため、学生同士で遊びに出かけたり、リゾート地で観光を楽しんだりする機会が多いのも特徴です。
もちろん適度なリフレッシュは大切ですが、英語学習よりも遊びに時間を使ってしまうと、思ったように成果が出ないまま留学期間が終わってしまうこともあります。
特に短期留学の場合、学習への集中力を保つ工夫が必要です。
ネイティブ英語環境ではない
フィリピンの公用語は英語ですが、講師の多くはフィリピン人であり、発音やイントネーションはアメリカやイギリスのネイティブとは異なります。
基礎的な文法や会話を学ぶには十分ですが、将来的にネイティブレベルの英語力を求められる進学や就職を考えている人には物足りなさを感じるかもしれません。
「ネイティブから英語を学びたい」と考える人には、他の国の留学先を検討する方が適しているでしょう。
学校や地域によって質の差が大きい
フィリピンには数多くの語学学校がありますが、運営体制や講師の質は学校によって大きく異なります。
教育の質が高い学校もあれば、授業内容が画一的でモチベーションが上がらない学校もあります。
また、都市部か地方かによって生活環境も変わるため、事前のリサーチが不足していると「想像していた環境と違う」と後悔する可能性もあります。
留学後のキャリアや進学に直結しにくい
欧米圏の大学や企業では、フィリピン留学の経験が進学や就職に直接有利になるケースは少ないのが現実です。
特に海外の大学進学を目指す場合は、IELTSやTOEFLなどのスコアが必要ですが、フィリピン留学だけで十分なスコアを取るのは難しい場合もあります。
また、外資系企業やハイレベルな職種を目指すなら、ネイティブ環境での留学経験の方が評価されやすいでしょう。
フィリピン留学をおすすめできない人の特徴
留学の目的や学習スタイルによっては、他の国を選んだ方が効果的な場合もあります。
ここでは、フィリピン留学をおすすめできない人の特徴を紹介します。
ネイティブ英語を習得したい人
フィリピンでは英語が公用語の一つとして使われており、フィリピン人講師の多くはハイレベルな英語力をもっています。
しかし、使用する会話表現や言い回しの種類の量はネイティブには及びません。
英語の基礎や日常会話を学ぶには十分ですが、将来的に「ネイティブ並みの英語力」を求められる進学や就職を目指す人には物足りないかもしれません。
本格的にネイティブ英語を習得したい場合は、欧米圏の留学の方が適しています。
英語をゼロから学ぶ人
フィリピン留学は、ある程度の基礎がある人に向いています。
授業は英語で行われるため、基本的な単語や文法すら理解していないと、講師の説明が理解できず挫折してしまう可能性があります。
英語をゼロから始める人は、まずは日本で基礎を固めてから留学を検討するのがおすすめです。
長期留学をしたい人
フィリピン留学は短期集中型に向いており、3か月~半年程度で成果を実感できるのが特徴です。
しかし、1年以上の長期留学となると、学習環境や生活面で限界を感じる人もいます。
特に大学進学や本格的なキャリア形成を目指す場合、フィリピンよりも教育制度が整っている欧米圏の方が適しているでしょう。
快適な生活環境を重視する人
フィリピンは発展途上国であり、日本と比べるとインフラや生活環境の水準に差があります。
上下水道や治安、医療面で不安を感じることもあるため、快適さを重視する人にとってはストレスになる可能性が高いです。
安全で安定した生活環境を望む人は、他の国を検討した方がよいでしょう。
日本人がいない環境を求める人
セブ島を中心に、フィリピンは日本人に人気の留学先です。
そのため、学校によっては日本人比率が高く、日本語を使う機会が意外と多いこともあります。
「徹底的に英語漬けの環境に身を置きたい」という人には不向きかもしれません。
日本人が少ない環境を求めるなら、ヨーロッパや他のアジアの国を検討する方がよいでしょう。
それでもフィリピン留学を選ぶメリット
フィリピン留学には治安や環境面での不安もありますが、それ以上に大きな魅力があります。
特に英語初心者や短期で効率よく学びたい人にとっては、フィリピンは非常に適した留学先といえるでしょう。
短期間で集中的に学べる
フィリピン留学の最大の特徴は、短期間で集中的に英語を学べる点です。
1日6〜8コマ以上の授業を受けられる学校も多く、英語漬けの生活を送ることができます。
日本や欧米での語学学校と比べて授業数が圧倒的に多いため、数週間の滞在でも「聞き取れる」「話せる」という手ごたえを得やすいのが魅力です。
時間を有効活用したい社会人や学生にとっては、大きなメリットとなります。
マンツーマン授業が多くコスパが高い
欧米圏の語学学校ではグループ授業が中心ですが、フィリピンではマンツーマン授業が主流です。
講師と1対1で学べるため、自分の弱点を徹底的に克服でき、学習効率が高まります。
しかも授業料や生活費は欧米の3分の1〜半分程度に抑えられることが多く、コストパフォーマンスは抜群です。
「できるだけ安く、でもしっかり学びたい」という人には理想的な環境です。
初めての海外留学の第一歩にしやすい
日本からフィリピンまでは直行便で4〜5時間程度と近く、時差も1時間しかありません。
そのため、初めての海外留学でも挑戦しやすいのが大きな利点です。
生活面でも、日本人スタッフが常駐している学校やサポート体制が整った学校が多いため、トラブルがあっても安心です。
「留学はしてみたいけど欧米は不安」という人にとって、フィリピンは入門編として最適な留学先といえます。
観光を含め貴重な体験ができる
フィリピンはリゾート地としても人気で、美しいビーチやアイランドホッピング、世界遺産の観光など、学習以外にも魅力的な体験が待っています。
授業の合間や週末を使って観光を楽しめば、勉強だけでは得られない思い出を作ることができます。
語学だけでなく、異文化に触れ、世界観を広げるきっかけになるのもフィリピン留学ならではのメリットです。
フィリピン留学をするならセブ島がおすすめ
フィリピン留学といえば、マニラやバギオなどもありますが、特にセブ島は留学生に人気の高い都市です。
アクセスの良さや生活環境の整備、語学学校の多さなど、初めての留学でも安心して学べる環境が整っています。
語学学校の数が多く選択肢が豊富
セブ島には大小さまざまな語学学校が数多く存在しており、授業スタイルやコース内容、費用など、自分に合った学校を選びやすいのが魅力です。
マンツーマン授業中心の学校やグループ授業を組み合わせた学校、TOEICやビジネス英語に特化した学校など、多様なニーズに対応しています。
これにより、自分の目的やレベルに合わせた最適な学習プランを立てやすくなります。
リゾート地としての安心感と生活環境
セブ島は観光地としても人気が高く、比較的治安が良く生活インフラも整っているエリアが多いのが特徴です。
ショッピングモールや病院、レストランなども充実しており、留学中の生活が安心して送れます。
また、美しいビーチや観光スポットも多いため、週末や授業後にリフレッシュしながら学習を続けられます。
学習と余暇を両立させたい人に特におすすめです。
日本人留学生が多く、サポート体制が整っている
セブ島は日本人に人気の留学先であるため、日本語サポートが整った学校や寮、留学エージェントが多数あります。
初めて海外に行く人でも、ビザ手続きや生活面の相談、緊急時の対応など、日本語でサポートを受けられるのは安心材料です。
また、日本人コミュニティがあることで、友達作づくりや情報交換もしやすく、留学生活をスムーズにスタートできます。
フィリピン留学におすすめのセブ島語学学校
フィリピン留学の中でも特におすすめのセブ島語学学校を5校紹介します。
QQ English
セブ島留学でも特に知名度の高い語学学校の1つで、ITパーク校とシーフロント校の2つのキャンパスがあります。
講師全員がオフィス勤務の正社員で、国際英語教授資格「TESOL」を保有しており、550時間の厳しい研修をクリアしています。
評価制度を導入して日々授業の改善をしているので、講師の質はNo 1。
世界的に評価の高い「カランメソッド」を正式導入しており、この授業を選択すると、速いテンポで反復する形式で「話す力」と「リスニング力」を同時強化できます。
入学のタイミング、留学日数を自由に選択でき、忙しい社会人でも柔軟にスケジュールを組めるのも魅力です。
SMEAG Global Education
セブ島で最大級の規模を誇る日系語学学校で、TOEIC、TOEFL、IELTS、ケンブリッジの公式試験会場に認定されています。
すべてのコースを受講可能で、スパルタクラスを提供しているキャピタルキャンパスと、開講コースは限られるもののジムやプールなどの施設が充実し、新しくきれいな施設のエンカントキャンパスの2つから選べます。
ほとんどが日本人留学生という学校も多い中、SMEAGは、留学生のおよそ30%が日本人、70%は外国人という国籍比率なので、授業以外の時間も日常的に英語力を伸ばしたり多文化に触れたりできます。
Brilliant CEBU English Academy
セブ島中心部に位置する大型ショッピングモール「ガレリアセブ」と一体となった宿泊ホテル、校舎で学習できます。
ショップが充実しているのはもちろん、同じ建物内にプール、ジム、両替所、ランドリーショップもあるので、外出することなく便利に生活できるのが魅力です。
利便性抜群のロケーションに加え、留学生の受け入れ定員は最大40名、祝日も授業が行われるといったきめ細やかな環境があるるので、短期留学でも最大限効果を発揮できるでしょう。
Brilliant CEBU English Academy公式ページ
GLC
寮が併設されたキャンパスには、プールやフィットネスジム、卓球、ゲームルームなどが備わっており、国際色豊かな留学生が在籍しています。
一般英語コースの他、資格試験対策コース、インターンシップやボランティアができるコース、子ども向けのコースなど、個々の目的に応じてコースを選択できるのが魅力。
毎週学内でヨガ、映画、料理などのアクティビティ、月2回土曜日に市内観光やジンベイザメと泳ぐオスロブツアー、ボランティアなどの外部でのアクティビティを実施しているので、多くの学生との交流、様々な体験の機会をもてます。
CAEA
日本資本のホテル「ホテルASIA」と一体化した語学学校で、ウォシュレット付きトイレ、バスタブ(スタンダードルーム以上)、デスク、電気ケトルなどの設備や無料の洗濯サービス、部屋の掃除、シーツ交換といった衛生面のサポートが充実しています。
授業はすべてマンツーマンレッスンで、ペアコース、付き添いコース、友人家族3名1室コースといったコースもあり、親子、カップル、友人との留学も可能。
授業内容や宿泊施設のサービスが充実しているわりにお手頃な費用で留学できるのが魅力です。
まとめ:フィリピン留学はおすすめしない観点もあるけれど価値がある
フィリピン留学には、治安や生活環境、ネイティブ英語ではない点などのデメリットもあります。
しかし、短期間で集中的に学べる環境やマンツーマン授業の充実度、初めての海外留学として挑戦しやすい点など、多くのメリットもあります。
大切なのは、自分の留学の目的や学習スタイルに合うかどうかを見極めることです。
英語力の基礎を短期間で伸ばしたい人、コストを抑えて効率的に学びたい人、海外での生活を経験したい人にとって、フィリピン留学は価値のある選択肢となります。
留学前には学校や地域の情報をしっかりリサーチし、計画的に学習と生活を組み立てることで、充実した留学体験が実現できます。
フィリピン留学をうまく活用すれば、英語力アップはもちろん、人生にとって貴重な経験を得られるでしょう。