近年AIやIoT技術の発展や、一般家庭でのパソコン普及などからIT業界への注目はもはや当たり前かのようになっています。
そのことから、新卒はもちろん転職からIT業界を目指し、プログラマーにあこがれる人も少なくないことでしょう。
私は新卒で大手ITベンチャー企業に就職し、そこで2年間働いた後に転職し、現在の会社ではプログラマーとして働いています。
そんな私ですが、新卒時点ではプログラミング未経験で、前職ではプログラミング業務に携わっていなかったことから転職時点でも未経験でした。
しかし、それでも現在Javaというプログラミング言語のプログラマーとして働くことができているのです。
つまり、先に結論を言うことになりますが、独学のプログラミングスキルでもプログラマーとして就職できます!
今回は私の経験も交えながら、独学のプログラミングスキルでもプログラマーとして就職できる5つの理由、就職する会社を選ぶ際に意識するべき3つの要点、独学でプログラミングを学んで就職する際に気をつけるべき2つの注意点について紹介していきます。
記事のもくじ
独学のプログラミングスキルでもプログラマーとして就職できる5つの理由
まずは私の実体験をもとに、なぜ独学で学んだプログラミングスキルでもプログラマーとして就職できるのかその理由を5つ挙げていきます。
今回私は主には転職という目線で述べてはいきますが、新卒としても共通するところばかりなのでぜひ参考にしてみて下さい!
プログラマーの仕事はコーディングだけではない
まず最初は、そもそもプログラマーとは?というところからのお話です。
プログラマーというともちろん仕様書をもとに実装して製品を作り上げていく仕事がメインとはなりますが、会社によってはそれだけではありません。
会社の規模が小さければ小さいほど、その仕様書を作る段階から携わったり、または顧客と要件を固めていくSE的な業務さえにも携わったりします。
会社の規模が大きいと各業務ごとの部門がありコーディングに集中することができる可能性もありますが、私の肌間ではたいていのプログラマーは、コーディング業務は全体のあっても7割かなと考えます。
つまりは、独学で最低限コードをある程度理解できるスキルさえ身につけておけば、コーディング以外の業務にも携わっていくうちに実装のノウハウも学ぶことができるので、就職する段階では独学スキルで全然問題ないです。
案件によって難易度は千差万別
続いては、就職して実際に携わる実装案件についてです。
抱えている案件は会社ごとにまさしく千差万別ですが、それを大きく分けると新規案件と保守案件に分けることができます。
新規案件とは、その名の通り顧客の要件をもとに一から製品を作り上げていく案件です。
これは、フレームワークこそありますが一からコードを書いていく必要があるので実装の中でも難易度は高めで、製品を作っているという実感は抱きやすいですが経験があっても少なからず苦戦するかと思います。
一方で保守案件は、すでにリリースされている製品に対して改善やバージョンアップさせることをミッションとしているので、既存のコードが存在しています。
それを一部変更して実装していくことになるので、難易度としては比較的低めとなります。
独学でどれほどのスキルを身につけるかによって目指す案件も変わってくるかとは思いますが、私はまずは保守案件に携わってみてもいいのかなと考えます。
私は現在保守案件の実装を行っていますが、それでも独学以上のスキルを日々身につけることができています。
一種の修業期間としてまずは保守案件をこなしていき、スキルアップを目指すのも効果的ではないでしょうか。
その観点から、少なくとも保守案件に対してなら独学スキルでも十分対応することができ、その案件を持った会社への就職は可能です。
独学でのスキルでもあるとないとでは雲泥の差
ここでは、就職活動時においてプログラミングのスキルの有無がどれほどまでに影響があるかについて実体験をもとに述べていきます。
私は転職活動時にプログラマーの職に絞って志望していましたが、正直前職もIT関連で働いていたこともあり書類審査、一時面談は高確率で突破できましたが、いざ最終面談でスキルを問われるとJavaの基礎構文を少し知っている程度の状態だったので、結果的にだいぶ落ちました。
基礎構文とは、少し専門的な話にはなりますが、if文やfor文で簡単な繰り返しと条件分けの文が読み書きできる程度です。
実際私はその面談の際に、担当者から入社時にどの程度のスキルは欲しいかと質問しました。
すると、Javaの場合は未経験でもデータの簡単なやりとりができる程度には独学でスキルを身につけてほしいと回答をいただきました。
じつはこれ、勉強していくうちにわかることですが、結構序盤の話なのです。
基礎構文を勉強した次に出てくるのがデータベースなので、正直1ヶ月間しっかり独学期間を設けていれば採用のレベルに到達できると思います。
会社で求められるスキルは研修で身につけられる
プログラミングスキルにも様々あり、言語で分けるだけでもJavaやRuby、PHP、pythonなどがあり、さらに会社によって言語のVersionも様々なので、独学したことが業務でフルに活用できるとは限りません。
しかし、それは採用する企業側も承知のことであり、採用時点ではあくまで独学で最低限のベース知識さえ作っていれば問題ありません。
なぜなら、企業側はよっぽどよく戦力を求めていない限り研修期間を設けるからです。
会社によって採用する人材は様々ですが、プログラミングを独学のみのスキルの場合は、未経験者を歓迎する企業を志望することが一般的となりますし、それが得策です。
そして、企業ごとの開発のくせは研修によって少しずつ覚えていくことができますし、会社によってはそこで1から言語を学ぶことも可能です。
したがって、独学程度のスキルでも大丈夫かなと不安になる必要は決してありません。研修に頼りましょう!
独学でプログラミングを学ぶ好奇心が好印象
最後は、就職活動時に企業の採用担当者が何を見ているかというお話です。
それはずばり、プログラミングに対して興味があるかどうかです。
プログラミングは、学習方法があり入り口こそ広いですが、IT関連の知識も使うので挫折する人が非常に多いことも否めません。
その中で、プログラミングに対して興味を持ち続けることは、簡単のようで実は難しいことなのです。
そのような背景があることから、実際の採用現場では独学でどのような学習を行ってきたかを語ることで、とても好印象を与えやすいです。
先ほど述べたようにスキルは後からついてくるものであり、会社として最も避けたいことは、コストをかけて採用した人材にすぐにやめられてしまうことなのです。
独学でしっかり学習したことを、胸張って伝えてください。
独学のプログラミングスキルでの就職先を選ぶ際に意識するべきこと
ここまでは、独学で身につけたプログラミングスキルでもプログラマーとして就職理由について紹介してきましたが、ここからは実際に就職する企業を選ぶ際に、独学スキル程度の人が考慮するべき要点について3つ紹介していきます。
研修制度の有無を把握する
前職などでプログラミング業務経験がなく独学でスキルを身につけた場合、そのスキルを業務に活かすためには就職した会社での研修を活用することをお勧めします。
なぜなら、独学レベルだけでは業務に即戦力となるには不足であり、また業務で必要なスキルは限定的でもあるので、もしかすると独学で習得したスキルと少しずれが生じているかもしれないからです。
また、研修はたいていの場合は給与をもらいながら行われるので、お金をもらって勉強できるようなものです。
これはスキルを伸ばすことができるとても有効な手段であり、利用しない手はないです。
私の場合は、入社後1ヶ月間外部のプログラミングスクールに通わせていただき、そこでJavaのスキルを習得しました。
たった1ヶ月間でしたが、とても質の高い研修内容だったので、その後の業務にもスムーズに入ることができました。
しかし、小さい会社であればあるほど研修がない企業もあるので、初めてプログラマーとしてキャリアを歩む場合は会社を志望する際にプログラミング研修の有無を確認することはとても重要です。
会社の規模と抱えている案件の規模を確認する
最初にプログラマーになりたいと考えたときに、ある程度はどのようなシステムを作っていきたいと考えていることと思います。
したがって、入社したい会社を選ぶ際にその会社がどの分野のシステムを作っているかは注目するかとは思います。
しかし、より重要なことは会社の規模とその会社がどのような案件を抱えているかを確認することなのです。
もし規模が大きい企業に就職した場合、おそらくは最初からプログラミングを書く開発業務に携わる可能性は低いでしょう。
なぜなら、大きい企業になればなるほど業務ごとに部門が分かれており、開発業務がとても洗練されているので経験を積まないと配属されない傾向があるからです。
前述したように、プログラマーの業務はコーディングだけではなく要件定義やテスト業務などもあります。
小さい会社でもこれら業務に携わる機会は少なからずあるかとは思いますが、同時ににも携われる可能性は高いです。
大きい会社でしっかりとステップアップしながら時間をかけてプログラマーのキャリアを進めるか、小さい会社に入ってとにかく実践スキルを伸ばしていくキャリアを進めるか、しっかりとキャリア設計をして会社の特徴をつかんでから志望してみてください。
プログラミング未経験者に対しての会社の態度を把握する
最後は、プログラミング未経験者に対しての会社の態度を把握することです。
企業の採用募集要項を見ていると、「プログラミング大歓迎!」といったプログラミング未経験者の採用を積極的に行っている企業は意外と多くあります。
したがって、一見適合できそうな企業は見つかりやすいです。
しかし、それを鵜呑みにして志望して実際に面談してみると、未経験者を募集しているとはいえけっこうスキルを求められることは少なからずあります。
私の場合も未経験者募集を謳っているいる企業をいくつか志望して面談を行いましたが、やはり本音は即戦力を求めているようでした。
もし会社の態度とこちらのスタンスが合わないままに就職できたとしても、周りのサポートも薄くいままに戦力として活躍できず、簡単な業務しか携われない残念なキャリアとなりかねません。
したがって、就職したい企業を選ぶ際は、未経験者を募集していることを目印にしても良いですが、やはり前述したように研修制度をしっかりと把握することが間違いない企業選びにつながるかと思います。
独学のプログラミングスキルで就職する際の注意点
最後に、独学からプログラマーのキャリアを歩み始めるにあたって、気をつけておきたい2点を私の経験から紹介します。
当たり前のことばかり紹介しますが、意外と忘れがちになることなのでここに記載します。
プログラミングで何をしたいかという軸を持ち続ける
これは就職する際、就職してからキャリアを歩んでいる際にも大切なことになりますが、自分がプログラミングを通して何をしたいかという目標や軸は待ち続けてください。
就職する際は、なぜ独学でプログラミングを学んでいるのかをほぼ確実に聞かれます。
そして、その目標と一致しない企業を選んでしまうといつまで経ってもただ働いているだけとなってしまいます。
プログラマーのキャリアは、もちろん一つの企業でずっと働いて後々にPLやPMになるというものもありますし、転職を重ねたりフリーランスになったりして自分のスキルを追及して作りたいものを作り続けるというものもあります。
どのキャリアを進むにしても、この職種は自分の考えによってキャリアを切り開く色が他の職種と比べても特に強いと私は感じています。
独学を始めた際の初心を忘れないことは、働く期間が長くなればなるほどに大切となり、独学から始めたからこそその想いは強いはずです。
ゴールを決めて即行動
もう一つの注意点は、ゴールを決めたら即行動することです。
独学でプログラミングを勉強していてよく陥ることは、どのぐらい勉強して就職するかということが挙げられるかと思います。
これは前述したように、意外と就職のハードルは高くないのですが、やはり記事を読んでわかってはいても行動を起こすということは不安を伴うので躊躇してしまいがちです。
しかし、スキルを必要とするプログラマーのキャリアにとって、悩む時間はロスになります。
悩んで立ち止まるぐらいなら、すぐに行動を起こして自分に適した環境でスキルを磨く方がよっぽど有意義です。
プログラマーのキャリアは転職やフリーランスと多岐にわたり、まさに手に職をつけた働き方となるため、主体的な行動がものすごく大切です。
私も前職からプログラマーとして転職する際、当然少なからずの不安がありました。
私はそれを、たまたま同じような志を持っていた同期に相談に乗ってもらい、不安を軽減して行動を起こしました。
行動することでしか次のステップには進めないので、今もし次のステップに進むことを躊躇しているなら、その不安をどんな形であれ軽くして何かしらのアクションを起こしてください。
特に、独学の段階から就職を躊躇しているなら、ぜひ求人情報を見ることからでもいいのでアクションを起こしてください。
けっしてハードルは高くないです!
まとめ:独学のプログラミングスキルでも就職はできる!
今回は、独学でプログラミングを学ぶだけでもプログラマーとして就職できるかについて紹介しました。
そして結論は、独学スキルでもプログラマーとして就職はできる!です。
独学から初めてしっかりとプログラミングスキルを習得できるということは、結構難しいことです。
それでもある程度習得できたのなら、後は行動を起こして就職するのみです。
要点さえおさえれば、プログラマーとして就職することは決して難しくはありません。
皆さんのキャリアにこの記事が少しでも貢献できればと思います。