こんにちは、Kredo Blog編集部です!
市役所を辞めたいと感じるのは、窓口のクレームや部署による激務を考えればめずらしいことではなく、制度とお金の確認をしてから決めれば後悔しにくくなります。
「公務員は安泰だから辞めるのはもったいない」と周りに言われても、毎朝市役所に行きたくないほどつらいなら、一度立ち止まって考える価値があります。この記事では、市役所を辞めたい理由、辞める人は多いのかという数字、公務員が辞める前に知っておきたい制度、続けるか辞めるかの判断基準、辞めたあとのキャリアまでを順番に整理します。
この記事でわかること
- 市役所を辞めたいと感じるよくある7つの理由
- 市役所を辞める人は多いのか(総務省の調査)
- 公務員が辞める前に確認したい制度(雇用保険・退職手当)
- 辞めるか続けるかの判断基準と、行きたくない時の対処
- 辞めてよかった人・後悔した人の違いと、その後のキャリア
市役所を辞めたいと感じるよくある7つの理由

まずは、市役所を辞めたいと感じる人に多い理由を見ていきましょう。自分の気持ちがどれに近いかを知ることが、次の一手を考える出発点になります。
- 窓口のクレーム対応がつらい
- 部署によっては激務で残業が多い
- 異動のタイミングを自分で選べない
- 紙中心の業務や決裁の多さに疲れる
- 仕事量のわりに給料が上がりにくいと感じる
- 決められた手順が多く、やりがいを感じにくい
- 人手が足りず、一人あたりの責任が重い
窓口のクレーム対応がつらい
「市役所 窓口 辞めたい」と検索する人が多いように、窓口業務の負担は大きな理由です。市役所は相手を選べないため、理不尽な言葉を受けても丁寧に対応しなければなりません。とくに福祉や税、保険など、生活に直結する手続きを扱う部署では、相談する人の不安や怒りが職員に向かいやすい面があります。感情を抑えて対応し続けることは、目に見えない疲れとしてたまっていきます。
部署によっては激務で残業が多い
「公務員は定時で帰れる」というイメージがありますが、実際は部署によって大きく違います。予算や議会、選挙、災害対応などが重なる時期は残業が増えることもあり、「市役所は楽すぎ」という声と「激務でつらい」という声の両方があるのはこのためです。
異動のタイミングを自分で選べない
市役所では数年ごとに異動があるのが一般的です。合わない部署でも次の異動まで待つしかなく、逆に慣れてきた仕事から離れなければならないこともあります。「出世できない部署に置かれている」と感じて、将来が見えにくくなる人もいます。
紙中心の業務や決裁の多さに疲れる
書類に印鑑をもらって回る、複数の部署に同じ説明をするなど、手続きの多さに疲れる人もいます。デジタル化は進みつつありますが、職場によって差があり、「もっと効率よく働きたい」という気持ちが辞めたい理由につながることがあります。
仕事量のわりに給料が上がりにくい
公務員の給与は安定している一方で、年功で少しずつ上がる仕組みのため、「頑張っても給料に反映されにくい」と感じる人もいます。とくに若いうちは、民間企業の同世代と比べて不満を持つことがあります。
やりがいを感じにくい
決められた手順どおりに手続きを進める仕事が多く、「自分でなくてもいいのでは」と感じることもあります。もちろん企画や地域づくりに関わる部署もありますが、配属しだいで感じ方は大きく変わります。
人手が足りず、責任が重い
人が足りない部署では、一人ひとりの担当が増え、責任も重くなります。「住民の生活に関わる仕事だからミスできない」というプレッシャーが続くと、心も体も休まりません。

市役所を辞める人は多い?調査で確認

「市役所を辞める人は多いの?」という疑問には、総務省の調査が参考になります。
総務省「令和5年度 地方公務員の退職状況等調査」によると、令和5年度に自己都合などで退職した「普通退職」の地方公務員は67,046人で、そのうち市・特別区の職員は21,341人でした(2026年10月時点で総務省の資料を確認)。
ただし、この数字には注意が必要です。同じ資料では、定年の引上げによって、これまで「定年退職」に数えられていた60歳での退職が「普通退職」に含まれるようになったことが、普通退職が増えた理由として説明されています。そのため、この数字だけで「若い職員の退職が急に増えた」とは言えません。
| 団体の区分 | 普通退職者数(令和5年度) |
|---|---|
| 都道府県 | 30,669人 |
| 指定都市 | 7,430人 |
| 市・特別区 | 21,341人 |
| 町村 | 4,368人 |
出典:総務省「令和5年度 地方公務員の退職状況等調査」(2026年10月時点で確認。一部事務組合等は省略)
数字の読み方には注意が必要ですが、毎年多くの職員が定年を待たずに市役所を離れているのは事実です。「辞めたい」と感じる自分がおかしいわけではありません。
「公務員は安泰」?辞める前に確認したい制度

「公務員は安泰」と言われるのは、倒産の心配が少なく、給与や退職手当の仕組みが整っているからです。一方で、公務員ならではの注意点もあります。辞める前に、次の制度を確認しておきましょう。
地方公務員は一般に雇用保険の対象外
民間の会社員が退職すると、条件を満たせば雇用保険の基本手当(いわゆる失業保険)を受け取れます。しかし、地方公務員は、一般的には雇用保険法の適用から除外されているとされています(2026年10月時点、静岡県の「失業者の退職手当」制度のページで確認)。「辞めたら失業保険をもらいながら転職活動をしよう」と考えている人は、前提が違う可能性があるので注意しましょう。
「失業者の退職手当」という仕組み
その代わりに、退職時に受け取った退職手当が、雇用保険の失業給付に相当する額に満たない場合に、差額が支給される「失業者の退職手当」という仕組みがあるとされています。ただし、受け取るにはハローワーク(公共職業安定所)で失業の認定を受けるなどの条件があり、「いつでも就職できる状態で仕事を探している」ことが前提です(同ページで確認)。勤続年数が短い人ほど関係しやすい仕組みなので、詳しくは勤め先の人事・給与の担当に確認してください。
退職手当の額と手続きは人事担当に確認
退職手当の額は、勤続年数や退職の理由などで変わります。辞めるかどうかを決める前に、人事担当に「今辞めた場合の退職手当の見込み」と「退職の手続きの流れ」を確認しておくと、お金の計画が立てやすくなります。あわせて、健康保険や年金の切り替えなど、退職後に必要な手続きも確認しておきましょう。
辞めるか続けるか:判断基準の表

辞めたい理由がわかったら、次は「辞めるべきか、続けながら状況を変えられるか」を考えます。次の表を目安にしてみてください。
| 今の状況 | 考えられる選択肢 |
|---|---|
| 今の部署の仕事や人間関係だけがつらい | 異動の希望を出す、次の異動まで負担を減らす工夫をする |
| 眠れない、朝に体が動かないなど心身に不調がある | まず受診と休養を優先する。辞めるかどうかは回復してから考える |
| 公務員という働き方そのものが合わない | 在職中に転職の準備を始める |
| やりたい仕事が別にあり、必要なスキルもわかっている | 学ぶ計画とお金の計画を立て、辞める時期を決める |
| 辞めたい理由がはっきりしない | 理由を書き出し、信頼できる人や相談窓口に話してみる |
確認したい4つのポイント
- お金:次の仕事が決まるまでの生活費と、退職手当の見込み
- 家族:家族に気持ちを話し、理解や協力を得られるか
- 時期:異動の時期や、転職したい業界の採用が動く時期
- キャリア:次にやりたい仕事と、そのために足りないスキル
4つのうち、答えられないものがあれば、辞める前にそこを埋めておくと後悔しにくくなります。
市役所に行きたくない時の対処

「市役所に行きたくない」と感じる朝が続いているなら、辞めるかどうかを決める前に、まず自分を守る行動を取りましょう。
- 休む:年次休暇を使って、数日でも仕事から離れる時間を作る
- 話す:上司や人事、職場の相談窓口、産業医や健康管理の担当に、つらさを具体的に伝える
- 受診する:眠れない、食欲がないなどの不調が続くなら、早めに医療機関に相談する
- 外の窓口を使う:職場に話しにくい場合は、厚生労働省の働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」で相談窓口を探す
つらい状態のまま大きな決断をすると、あとで「もう少し休んでから考えればよかった」と感じることがあります。体と心を少し回復させてから考えるほうが、自分に合った答えを出しやすくなります。
市役所を辞めてよかった人・後悔した人の違い

「市役所 辞めてよかった」「市役所 辞めて幸せ」と調べる人がいる一方で、「市役所の職員はやめとけ」「辞めない方がいい」という声もあります。どちらになるかは、辞め方と準備で分かれやすいと考えられます。
| 辞めてよかったと感じやすい人 | 後悔しやすい人 | |
|---|---|---|
| 辞めた理由 | 「何から離れたいか」と「何をしたいか」の両方が言える | 「とにかく今がつらい」だけで決めた |
| お金の準備 | 生活費と退職手当の見込みを確認していた | 失業保険をもらえると思い込んでいた |
| 次の仕事 | 在職中に情報を集め、転職先の働き方を調べていた | 「民間なら楽になる」と考えていた |
| スキル | 公務員の経験に加えて、学び直しを始めていた | 経験をどう伝えるか整理していなかった |
民間企業には、公務員とは違う大変さもあります。売上や成果への目標、会社の業績による変化などです。「公務員をやめたら全部解決する」と考えるのではなく、自分が何を大事にしたいかをはっきりさせてから動くことが大切です。
辞めるタイミングに迷う人は、仕事の辞めどきがわかる10のサインもチェックしてみてください。
市役所を辞めた後のキャリアの選択肢

市役所での経験は、民間企業でも活かせるものがたくさんあります。代表的な選択肢を比べてみましょう。
| 選択肢 | 活かせる経験 | 準備したいこと |
|---|---|---|
| 一般企業の事務職 | 書類作成、正確な手続き、調整 | パソコンのスキル、簿記など職種に合う資格 |
| 接客・サービス業 | 窓口での説明力、クレーム対応 | 業界の働き方(シフト・休日)の確認 |
| 公共分野に関わる民間企業 | 行政の仕組みや手続きの知識 | 自分が関わった業務を具体的に説明できるようにする |
| IT・Web系の仕事 | 業務の流れを整理する力、住民にわかりやすく説明する力 | プログラミングやWeb制作、AI活用などの学び直し |
「新しいことに挑戦したい」ならITや英語も選択肢
市役所の仕事で「紙の業務をもっと効率化できたら」と感じたことがある人は、ITやAIの分野に興味を持つかもしれません。未経験から学び始める社会人も増えており、選択肢のひとつとして考えてみる価値があります。
たとえばKredoでは、フィリピン・セブ島で英語とITを1日8時間(英語マンツーマン4時間+ITグループ4時間)学ぶIT留学を開いており、受講生の92%が英語もITも未経験から始めています。社会人が仕事を離れて学ぶことの向き不向きは、社会人のIT留学は意味ない?向き不向きの判断表と後悔しない選び方で判断表にまとめています。
ほかの公務員の仕事を辞めたい人の悩みは、自衛隊を辞める人の特徴とは?辞めたい理由・辞め方・転職先を解説でも取り上げています。
よくある質問
Q. 市役所を辞めても失業保険はもらえますか?
A. 地方公務員は、一般的には雇用保険法の適用から除外されているとされています。その代わり、退職手当が雇用保険の失業給付相当額に満たない場合に差額が支給される「失業者の退職手当」という仕組みがあります。条件があるため、自分が対象になるかは勤め先の人事担当に確認してください。
Q. 市役所を辞める人は多いのですか?
A. 総務省の「令和5年度 地方公務員の退職状況等調査」では、市・特別区の普通退職者は21,341人でした。ただし、定年の引上げで60歳の退職が普通退職に含まれるようになった影響もあるため、若い職員の退職だけの数字ではありません。
Q. 窓口がつらいだけなら、辞めずに済む方法はありますか?
A. 異動の希望を出す、上司に担当や対応ルールの見直しを相談する、つらい対応を一人で抱えず複数人で対応するなど、辞める前に試せることがあります。心身の不調がある場合は、まず受診と休養を優先してください。
Q. 市役所を辞めたあと、未経験の業界に転職できますか?
A. 未経験の業界に転職する人もいます。公務員の経験で身についた説明力や正確な事務処理は、多くの仕事で活かせます。新しい分野に進む場合は、在職中から学び直しを始め、何ができるかを具体的に示せるようにしておくと安心です。
まとめ
市役所を辞めたいと感じるのは、窓口のクレーム、部署による激務、異動の仕組みなど、市役所ならではの理由があるからです。
- 辞めたい理由を書き出し、部署の問題か働き方そのものの問題かを分ける
- 地方公務員は一般に雇用保険の対象外。退職手当の見込みを人事担当に確認する
- 心身に不調があるなら、辞めるかどうかより先に休養と受診を優先する
- 辞めてよかったと感じやすいのは、お金・次の仕事・スキルを準備していた人
- 新しい分野に挑戦したいなら、在職中から学び直しを始める
「公務員は安泰」という言葉にしばられすぎず、自分が納得できる働き方を選んでください。
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