SESで働いていると「SESを辞めたい!」と考える場面があるでしょう。
理由はそれぞれ異なりますが、皆さんだけではなく同じように考えている人が多くいるのは事実です。
今回はSESを辞めたいと考える人が持つ理由やその時の対処法についてご説明するため、参考にしてください。
記事のもくじ
SESを辞めたいと考える8つの理由
SESを辞めたいと考える理由は様々ありますが、それらの中でも代表例を挙げると以下のとおりです。
今回はこれらの理由についてそれぞれご説明します。
スキルアップできない
SESではスキルアップが難しいことからやめたいと考える人が多いようです。
もちろん、SESで働いていると絶対にスキルアップできないとは言い切れず、SESで働くことが悪いというわけではありません。
働き方によってはSESに所属していてもスキルアップすることは可能であり、実際にSESで働きながらスキルアップできている人も見受けられます。
ただ、SESで受注する案件は既存のスキルを活用するものが中心であり、新しくスキルを習得して対応するものは限られてしまうのが現状です。
結果、スキルアップできないと感じ、SESを辞めたいと考える人が増えてしまいます。
コミュニケーションが取れない
コミュニケーションをとるのが苦手であり、コミュニケーションを取れなかったり精神的に疲れてしまったりすることで辞めたいとの考えに至ります。
SESの案件はクライアント先に常駐するものが多く、クライアントとうまくコミュニケーションを取ることが強いられてしまうのです。
業務上必要なコミュニケーションはもちろん、クライアント先に出入りする人に挨拶するなど、エンジニアとして必要な仕事以外でもコミュニケーションが求められます。
このようなコミュニケーションは社会人として必要なものではありますが、精神的な負担を抱えてまで働きたくないと考えるのです。
客先への通勤が負担になる
上記でも触れたとおりクライアント先へ出向かなければならないため、通勤の負担が大きいことからやめたいと考える人がいます。
一般的に就職の際は自宅からの通勤距離を考慮して求人を選択しているため、通勤時間は事前に把握できているはずです。
しかし、SESでクライアント先に出向くことになると、当初の想定とは異なった通勤時間になりかねません。
例えば、自宅から30分のところに自社があるにも関わらず、2時間かけてクライアント先に出向くことがあるのです。
このような遠くへの通勤は体力的にも精神的にも大きな負担となりかねず、通勤に関する条件が改善されないことで辞めたいと考えてしまいます。
処遇が良くない
一般論ではありますが、IT業界は多重下請け構造であり、この中でもSESは下請に位置するケースが大半です。
結果、どうしてもエンジニアの単価が安くなってしまい、本人に支払われる給料も低くなってしまいます。
そのため処遇が良くないことから、SESを辞めたいと考える人は多く見受けられます。
近年はエンジニア不足が叫ばれていて、働く環境によっては高収入が期待できる時代です。
SESの中にも比較的収入が高いところがありますが、どうしても特性上から収入が低いところが多く、収入面の不満からSESを辞めたいと考える人が多くいます。
案件が定まらない
案件が定まらず会社に振り回される働き方になることから、SESを辞めたいと考える人も多々見受けられます。
SESはクライアントからの要望によってエンジニアを提供するため、どのエンジニアをどこにアサインするのかは受注状況に左右されます。
同じ案件にアサインし続けられることもあれば、受注できた案件にとにかくアサインするしかないこともあるのです。
アサインされる案件が定まらないと、エンジニア側は様々な負担を抱えてしまい、不満が溜まる原因となってしまいます。
そして、最終的にはそのような状況に嫌気がさしてしまい、案件が定まりにくいSESを辞めてしまうのです。
自社のサポートが少ない
所属しているSESによっては自社からのサポートが少ないケースがあります。
本来、会社が所属している従業員を守らなければなりませんが、そのような義務を果たさず中抜きだけしようとする経営陣がいるのです。
このようなSESに所属していると、クライアントからのクレームなどをエンジニア本人が処理しなければなりません。
本来は会社や営業が対応しなければならないような内容でも、会社は助けてくれずエンジニア本人に押し付けてくるのです。
SESの中には従業員を守らないところがあり、それがSESを辞めたいと感じさせる原因になっています。
職場環境が良くない
SESの中には職場環境が良くないものが含まれ、環境の悪さから辞めたいと考える人が見受けられます。
例えば、「クライアント先の常駐だけを考えているSESであるため、自社にテーブルなどが用意されていない」などです。
確かにSESで働く人は常駐が多く自社で作業することは少ないかもしれませんが、それでもテーブルなどが用意されていない状況は職場環境が良いとはいえません。
職場環境が良くないとどうしても「丁寧に扱われていない」との印象を持ってしまい、そのような理由でSESを辞めたくなってしまいます。
完璧に満足できる職場環境を見つけることは難しいですが、あまりにも職場環境が自分に適していないと辞めたくなってしまうのです。
常駐先のルールが多い
クライアント先に常駐しての仕事が中心であるため、常駐先のルールが多いことで辞めたいと感じる人がいます。
特に自社とクライアント先の間にルールの違いが多いと、強く感じる傾向にあるようです。
会社にはそれぞれ異なった文化があるため、独自のルールがあることはやむを得ません。
ただ、あまりにも独自の文化過ぎると慣れることができず、辞めたいと考える原因になってしまうのです。
とはいえ、特定の常駐先にだけ不満があるならば、常駐先の変更を依頼することも可能であるため、必ずしも辞めるという選択を取る必要はないでしょう。
SESを辞めたいときに意識すべき4つのこと
SESを辞めたい時には意識するべきことが以下のとおり4つあるため、それぞれご説明します。
辞めるべきタイミングかを確認する
今は仕事を辞めるタイミングであるのか確認しておきましょう。
SESを辞めたいと考える気持ちは分かりますが、現実的に仕事を辞めても大丈夫であるのか考えなければなりません。
例えば、これから自動車の購入などローンを組みたいならば、仕事を辞めたり転職したりすると不利になる可能性があります。
もし、辞めたい気持ちがあるとしても、事前に手続きを済ませてからSESを辞めるようにしなければなりません。
また、勤務年数によっては昇給などに該当するなど、辞めたいと考えている理由が覆される場合があります。
短期的な目線だけではなく、中長期的な目線でSESを辞めて良いタイミングかどうかは考えましょう。
ITスキルを高めておく
SESを辞めてもIT業界で活躍するために、ITスキルを高めておくようにしましょう。
上記でご説明したとおりSESで働いているとスキルを高めにくい場合がありますが、辞めたいと考えているならば今後のためにもスキルアップが重要です。
スキルを高める際には何かしら自分なりに軸を持つようにしておき、がむしゃらにスキルを習得しすぎないように心がけましょう。
近年はフルスタックエンジニアが注目されていますが、基本的には何かしらのスキルに特化しているエンジニアが求められます。
プログラマーとして活躍したいならば特定のプログラミング言語を習得し、システムエンジニアとして活躍したいならば、ネットワークやデータベースなど特定の分野に特化してスキルを習得すべきです。
キャリアプランを明確にする
将来的なキャリアプランを明確にしてからSESを辞めなければなりません。
人によってはSESを辞めたいという気持ちが強すぎることから、将来やキャリアプランを考えずに辞めてしまう場合があります。
もちろん、精神的に追い込まれているなど、とにかくSESを辞めたほうが良い場合もあるため、このような選択が悪いとは言い切れません。
ただ、ある程度心に余裕があり将来を考えられる状態ならば、キャリアプランを明確にしてからSESを辞めるようにしましょう。
例えば「今後は半年程度スキルを習得し、Web系の会社での活躍を目指す」などと具体的なキャリアプランを描いておきます。
キャリアプランが明確になっているならば、SESを辞めてすぐに新しい職を見つける必要はなく、計画的にスキルアップに励むなどの行動が可能です。
引き継ぎ先を用意してもらう
SESを辞める時は引き継ぎ先を用意してもらうように働きかけることが重要です。
仕事を辞めたいと思い立つと、とにかく仕事を辞めることしか考えられなくなってしまいます。
しかし、引き継ぎをせずに仕事を辞めてしまうと、会社に迷惑がかかってしまうため社会人として望ましくありません。
特に、IT業界は意外にも狭いため、何かしら悪評が立ってしまうと働きにくくなってしまう可能性があります。
SESを辞めても他のIT企業で働きたいと考えているならば、自分の身を守るためにもしっかりと引き継ぎ先を用意してもらわなければなりません。
ただ、SESによっては人手不足などから引き継ぎ先を用意することが難しい場合があるため、この時はやむを得ないと割り切りましょう。
SESを辞めたあとの転職先
SESが辞めた後の転職先としてIT業界を選択するならば以下の3つが考えられます。
SIer
SIerはITシステム全般を開発している企業を指します。
開発会社の中でもSESよりも大規模な会社を指すケースが多いですが、上流工程から下流工程まで幅広く業務をこなしているならばSIerに該当すると考えてよいでしょう。
幅広い工程をこなす企業であるため、SESよりも下請けになりにくい傾向があります。
SIerの規模によっては大企業の仕事を受注する2次請けや3次請けになってしまうこともありますが、比較的上流で給与水準も高いことが特徴です。
ただ、受注する業務のレベルが高く給与水準も高いことから、転職には一定のスキルが求められます。
上記でも説明したとおり、エンジニアとしてある程度スキルアップしておいて転職に臨むのが理想的です。
Web系制作会社
Web系の案件に特化したWeb系制作会社に転職する選択肢があります。
Web系の仕事はWeb系の会社で完結しているため、SESとは少々異なった商流で仕事が可能です。
SESとしての働き方に嫌気がさしているならば、Web系制作会社に転職することで環境を大きく変化させられるかもしれません。
なお、Web制作会社は規模が様々で、求められるスキルもそれぞれ異なるため、既存のスキルでそのままWeb系制作会社で働けるかどうかは確認が必要です。
もし、現在のスキルセットとWeb系制作会社で求められるスキルセットに大きな差があるならば、まずは計画的にスキルを習得してから転職活動すべきです。
また、どのような会社に転職するかで給与水準や職場環境が大きく変化するため、転職の際はよく下調べをしましょう。
社内SE
IT専門の会社で働くのではなく、幅広い業界に目を向けて社内SEとして働くことも可能です。
社内SEの定義は曖昧ですが、情報システム部門などに在籍するエンジニアをイメージすると良いでしょう。
一般的に社内SEは社内のシステム運用や新しいシステムの導入などを担当するため、SESとは働き方が大きく異なります。
自分たちでシステムを開発するのではなく、開発されたシステムの提供を受ける立場であるため、SESのようにクライアント先に常駐して仕事をするようなことはありません。
ただ、注意点として社内SEは社内のシステムだけを扱うようになるため、一度社内SEになるとSIerなどには転職しにくくなります。
SESを辞めたいなら英語の習得で差別化を目指そう
SESを辞めてIT業界で活躍したいならば、エンジニアとしてのスキルだけではなく英語スキルも習得しておくべきです。
続いては英語でプログラミングを学べるKredoオンラインキャンプをご紹介します。
ITのスキルも十分に習得でえきる環境
Kredoはプログラミングスクールであり、基本的なITからプログラミングまで幅広く学べるようになっています。
SESで働いているならば基本的なスキルはあると思われますが、今まで使ってこなかったプログラミング言語などの習得には適しているでしょう。
なお、Kredoの特徴として「平日毎日4時間×3ヶ月」と授業数が多いことが挙げられます。
他のプログラミングスクールでは「6ヶ月で24レッスン」などと非常に少ないところがあり、これらと比較すると授業数が多く、短期間で高密度な学習が可能です。
もちろん、授業数が多くその都度復習や課題に取り組む必要があるため、SESで働いた経験を持つ人でも負担がかかるかもしれません。
しかし、SESはスキルアップしにくい環境でもあるため、多少の負担を乗り越えてでもKredoでスキルアップすることを選択しましょう。
英語の授業で英語力が大幅にアップ
プログラミングスクールの中でもすべての授業が英語であることが特徴です。
一部の授業に英語が取り入れられているプログラミングスクールはありますが、すべて英語のスクールはほとんど存在しません。
「英語の授業ではプログラミングの習得ができない」と感じてしまうかもしれませんが、基本的な英語力を高める授業から開始されます。
事実、Kredoに通う85%の人は英語初心者ですが、英語の基本的な授業を通じてスキルアップして、プログラミングの授業も理解できています。
また、同じ英語レベルの人が少人数で授業を受ける仕組みとなっているため「自分だけ英語が理解できず置いてけぼりにされる」ということにはなりません。
しかも、授業で利用される英語は実際に海外の現場などで利用される語彙に近く、学んだ内容がそのまま実践的に活用可能です。
まとめ:SESを辞めたいときは英語を習得して活躍できるエンジニアを目指そう
SESを辞めたい理由とその対処法についてご説明しました。
人それぞれ様々な理由で辞めたいと考え、辞めること自体は決して悪いことではありません。
ただ、SESを辞める時はなるべくキャリアプランを考え、今までの経験を活かしてIT業界で活躍できるようにしてみましょう。
また、近年はエンジニアにも英語力が求められているため、英語に強いエンジニアになることで転職先候補を増やし、高い給与水準で働きやすくなります。
参考:優秀なエンジニアが不満を抱く理由とは?辞めてしまう前に人事評価を見直そう | SES業務管理の統合ツール Fairgrit®公式サイト