ITシステムのセキュリティを高める役割としてセキュリティエンジニアと呼ばれる仕事があります。
比較的新しいエンジンであるためあまり知られていないですが、すでに「やめとけ」と言われるようです。
今回はセキュリティエンジニアの概要となぜすでにやめとけと言われるのかについても説明します。
記事のもくじ
そもそもセキュリティエンジニアの仕事とは
そもそもセキュリティエンジニアがどのような仕事であるのか掴めていない人が多いようです。
比較的新しい職種であるため、まずはセキュリティエンジニアがどのような役割であるのかについてご説明します。
セキュリティ対策の設計
システムを構築する際はセキュリティ対策が必要で、このセキュリティ設計の中心となるのがセキュリティエンジニアです。
今まで、セキュリティ対策はそれぞれのエンジニアが個別に対応していました。
例えば、ネットワークエンジニアはサーバーやネットワーク機器のセキュリティ対策をして、プログラマーはアプリのセキュリティ対策をしていたのです。
ただ、これでは網羅的なセキュリティ対策が取れず、対策に抜け漏れが発生してしまうなどの問題が生じていました。
そこでセキュリティエンジニアという働き方が生まれ、セキュリティ対策の設計を中心的に担うようになっています。
セキュリティトラブル発生時の対応
何かしらセキュリティー面でトラブルが発生すると、セキュリティエンジニアが対応します。
関連するエンジニアは実作業のために対応しますが、問題の切り分けなどはセキュリティエンジニアが対応することが一般的です。
例えば、セキュリティトラブルの発生原因が「ネットワークであること」はセキュリティエンジニアが切り分け、どのようなトラブルが発生したかはネットワークエンジニアが調査します。
セキュリティトラブルが発生しない限りは日々のセキュリティ対策に励みますが、何かしらのトラブルが生じた際は一番に対応しなければなりません。
セキュリティエンジニアはやめとけとされる8つの理由
セキュリティエンジニアやめとけと言われる理由は大きく分けて以下の8つあります。
責任が重大だから
セキュリティエンジニアはセキュリティ設計をしなければならず非常に重要な役割です。
セキュリティ設計を誤ってしまったらセキュリティトラブルの原因になる可能性があり、責任重大だと言っても過言ではありません。
他のエンジニアと同様の立場でありながら責任が重大すぎるため、相対的にやめとけと言われる傾向にあります。
もちろん、セキュリティエンジニアだけでセキュリティが決まるのではなく、関係者のレビューなどによって決定されます。
そのため、セキュリティエンジニアだけが責任を負うわけではありませんが、責任を感じやすい立場であるためやめとけと言われるのです。
セキュリティ対策は際限ないから
セキュリティ対策はやるべきことが多く際限のない世界だと考えられています。
いつまでたってもセキュリティ対策を終えることができず、負担が大きいためセキュリティエンジニアはやめとけと言われるのです。
実際、サイバー攻撃の手法は日々変化していて、セキュリティ対策をする側と攻撃する側のイタチごっこが続いています。
歴史的に考えるとイタチごっこが収束するとは考えられず、セキュリティエンジニアの負担は今のまま増えていくでしょう。
トラブル発生時に緊急対応が求められるから
何かしらセキュリティ面のトラブルが生じると、セキュリティエンジニアは対応が必要です。
基本的に可能な限り早く対応する必要があり、負担の大きさからやめとけと考えられています。
状況にもよりますが、トラブルが生じると深夜でも土日でも連絡が来るかもしれません。
情報漏洩などにつながる可能性があるため、早急に復旧しなければならないのです。
セキュリティエンジニアは連絡に備えておく必要があり、気が休まらない点でもやめとけと言われます。
莫大な知識が必要となるから
セキュリティエンジニアはシステム全体を把握しなければなりません。
様々なセキュリティ対策について知識を持っておく必要があり、その量が莫大であることからやめとけと言われます。
例えば、セキュリティエンジニアはインフラの知識もアプリケーションの知識も必要です。
多くのエンジニアは何かしら特定の分野のスキルに特化していけば良いですが、セキュリティエンジニアはそうもいきません。
セキュリティ対策のために幅広い分野を網羅的に学ぶ必要があるため、やめとけと言われてしまいます。
原因調査の対象が広範囲だから
トラブル発生時はセキュリティエンジニアが率先して原因の究明をします。
セキュリティ設計に基づいた調査を実施しますが、この調査範囲が広いためやめとけと言われるのです。
上記でも触れましたが、セキュリティエンジニアはインフラやアプリケーションなど幅広くセキュリティ対策を担っています。
つまり、トラブルが発生するとセキュリティ対策を担う部分をすべて調査しなければなりません。
調査範囲が他のエンジニアよりも多いのは想像に難くなく、やめとけと言われてしまう理由も理解してもらえるでしょう。
顧客などへの説明が難しいから
セキュリティ関連のトラブルが発生すると、上司や顧客に対して説明が必要です。
説明相手によってはセキュリティ対策に詳しくなく、噛み砕いて説明しなければなりません。
セキュリティ対策のような専門分野を噛み砕く作業は負担がかかり、これがやめとけと言われる原因です。
多くの場合、セキュリティのトラブルは問題視され、詳細な説明を求められます。
しかし、説明を受ける側は専門業務で話されても理解できないため、噛み砕く作業に工数を取られてしまうのです。
体力面・精神面で負担がかかるから
上記の説明からも想像できるとおり、セキュリティエンジニアの働き方は負担がかかります。
そのため、体力面や精神面からやめとけと言われるのです。
実際トラブルが発生すると、土日でも深夜でも連絡が入り対応を求められます。
このような働き方は年を重ねると厳しくなりやすく、長い目で見てセキュリティエンジニアをおすすめしない人がいます。
きついわりには感謝されないから
今の時代、セキュリティ対策はできていて当たり前だと考えられています。
結果、セキュリティエンジニアが対応する作業も「当たり前」と思われてしまい感謝されにくいのです。
実際には多くの負荷があるにも関わらず感謝されにくいため、精神面からやめとけと言われます。
セキュリティエンジニアに限った話ではありませんが、仕事に対して感謝がないとモチベーションが下がりかねません。
絶対に感謝されないわけではありませんが、仕事に対して感謝されにくいため、モチベーションを保ちにくいのです。
セキュリティエンジニアは伸びる職種
セキュリティエンジニアはやめとけと言われる側面がありますが、これから伸びる職種であると考えられます。
エンジニアは全般的に伸びている状況でありますが、その中でもセキュリティエンジニアが伸びる理由は以下のとおりです。
サイバー攻撃の増加により重要性が認知されている
近年はサイバー攻撃が増加しているため、セキュリティ対策が今まで以上に重要視されています。
「セキュリティは重要」程度の認識は今までも持たれていましたが、現在は「セキュリティにお金をかける必要がある」程度まで認識が高まっているのです。
このように世の中のセキュリティ認識が変化しているため、セキュリティ対策に関わるセキュリティエンジニアの需要も高まっています。
エンジニアとしての需要が高まれば、きつい側面があろうとも収入アップなどが期待できるため、働くモチベーションも保ちやすいでしょう。
セキュリティエンジニアは不足傾向にある
セキュリティが重要視されセキュリティエンジニアが急速に求められているため、エンジニアの中でも不足傾向にあります。
これからもセキュリティ対策の世界は伸び続けるため、セキュリティエンジニアの需要も伸び続けるでしょう。
エンジニアが不足している状況を踏まえるとすぐにこの状況が改善されるとは考えにくく、伸び続ける職種だと考えられます。
IT業界以外でも求められ引く手あまた
「セキュリティエンジニアはIT業界で働く」とのイメージが強いかもしれませんが、フィールドはIT業界のみではありません。
システムは様々な業界に導入されているため、そのようなシステムを導入している企業でセキュリティエンジニアが活躍できるのです。
むしろIT業界以外ではセキュリティに詳しい人が少なく「セキュリティエンジニアを確保して信頼性を高めたい」と考えているケースが多々あります。
これから、今まで以上にシステム化が広がるため、セキュリティエンジニアの需要はさらに高まり引く手あまたになるでしょう。
セキュリティエンジニアはやめとけといわれるが将来的には強い職種
セキュリティエンジニアはやめとけと言われるのは事実ですが、将来的にはエンジニアの中でも強い職種です。
そのため、やめとけと言われてもセキュリティエンジニアを目指したい人に向けて、スキルを習得できるプログラミングスクールのKredoをご紹介します。
プログラミングを習得してセキュリティの基礎もバッチリ
Kredoは高密度な授業でしっかりとプログラミングを習得できるプログラミングスクールです。
「高密度」であることがKredoの魅力であり、3ヶ月で240レッスンものカリキュラムとなっています。
他社のプログラミングスクールでは6ヶ月で24レッスンしかないところもあり、その差は歴然です。
このように多くのレッスンでセキュリティエンジニアとしての基礎を習得できますが、中には「初心者には負担が大きいのではないか」と感じる人がいるでしょう。
確かに高密度で負担がかかることがありますが、レッスンを受ける9割程度の人はIT業界未経験で、皆さんスキルアップできています。
高密度ながらも基礎から学べるカリキュラムが用意されていて、セキュリティエンジニアとしてのスキルアップに役立てられるのです。
英語ができれば海外のセキュリティ情報も収集できる
プログラミングスクールの中では珍しく、すべてのレッスンを英語で実施していて、英語力を高められます。
一部のレッスンだけ英語で実施しているスクールも見受けられますが、Kredoならば質問などの時間も含めてすべてが英語です。
「英語初心者ではレッスンについていけないのではないか」と心配する人が多いですが、英語のレッスンがあり英語力を高めてからプログラミングレッスンへと進めます。
実際、8割程度の人は英語初心者としてKredoに通いはじめますが、多くの人は英語のレッスンでスキルアップできているのです。
今の時代、エンジニアに必要な情報は海外で公開されるケースも多く、英語ができるかどうかは自分の価値を大きく左右します。
英語に苦手意識を持つ人は多いですが、プログラミングを学ぶ段階で英語を学んでおくと、他のセキュリティエンジニアよりも魅力的な人材として活躍できます。
まとめ:セキュリティエンジニアはやめとけと言われるが将来的には理想のIT人材へ
セキュリティエンジニアは業務範囲が広く責任重大です。
また、その負担の大きさからやめとけと言われる傾向にあります。
ただ、これからは今まで以上にセキュリティが重要視されるようになるため、きついながらも伸びる職種ではあります。
加えて英語のスキルも習得しておけば、英語のできるセキュリティ人材としてさらに活躍しやすくなるのです。
現時点ではやめとけと言われる職種ではありますが、今のうちにスキルを習得しておけば、将来的には良い環境で働きやすくなるでしょう。