このような疑問や要望にお答えする記事です。
アメリカは最も身近な他国といえますが、アメリカでの就職については詳しくわからないという方も多いのではないでしょうか。
そのため、この記事ではアメリカでの就職事情や魅力・メリットなどについて解説します。
具体的には、次の順番でお話ししていきます。
- アメリカでの就職事情
- アメリカで求人が多い仕事
- アメリカで海外就職する魅力・メリット
- アメリカでの就職に必須の就労ビザの種類
アメリカでの海外就職を検討されている方向けの記事ですので、ぜひご覧ください。
記事のもくじ
アメリカでの就職事情
はじめに、アメリカでの就職事情として給料の目安や休暇、所得税について見ていきましょう。
給料の目安
アメリカの平均年収や平均時給はどのくらいでしょうか。
米国労働省統計局(BLS)の発表によれば、2020年10月時点の非農業部門の平均時給が29.50ドル、民間部門の生産及び非監督職員の平均時給が24.82ドルです。
また、平均年収は2019年発表のもので51,960ドルであり、2020年11月時点での日本円にすると約541万円でした。
日本の平均年収は国税庁の発表によれば436万円であり、日本よりもアメリカのほうが高い水準であることがわかります。
参考:Employment Situation Summary(BLS)
参考:Pilots and air traffic controllers were highest paid transportation workers in May 2018(BLS)
休暇について
アメリカでは日本ほどまとまった休みを取る時期が決まっていません。
その理由として「休みを決めるのは個人であって、国や会社ではない」という考えが強く根付いているからです。
また、日本の年間祝日が16日であるのに対して、アメリカの年間祝日は10日と多くありませんが、有給休暇で取りたいときに取るようになっています。
所得税
アメリカの所得税は、日本と同じ7段階の累進課税制度です。
ただし、日本とは課税対象の所得金額や税率が異なります。
居住者かつ独身者申告の場合 | 累進税率 |
0~9,525ドル | 10% |
9,525~38,700ドル | 12% |
38,700~82,500ドル | 22% |
82,500~157,500ドル | 24% |
157,500~200,000ドル | 32% |
200,000~500,000ドル | 35% |
500,000ドル~ | 37% |
課税される所得金額 | 累進税率 |
1,000~1,949,000円 | 5% |
1,950,000~3,299,000円 | 10% |
3,300,000~6,949,000円 | 20% |
6,950,000~8,999,000円 | 23% |
9,000,000~17,999,000円 | 33% |
18,000,000~39,999,000円 | 40% |
40,000,000円~ | 45% |
アメリカで求人が多い就職先
アメリカではどのような業種に求人が多いのでしょうか。
ここでは、アメリカで求人が多い仕事を紹介します。
飲食・ホテル・旅行業
アメリカの企業にとって日本人を採用するメリットを考えると、飲食・ホテル・旅行業はやはり求人が多くなります。
例えば、日本人観光客が多い地域のそれらの業種の企業では、日本語が話せる人材は重宝されることでしょう。
加えて、アメリカだけにとどまりませんが世界規模で日本食のブームが起きており、日本から料理人を雇ったり、日本人の店員を雇うレストランも多いといいます。
IT関連
アメリカはIT技術者数が約480万人と世界で最も多く、GAFA(Google/Apple/Facebook/Amazon)をはじめとする有名なIT企業も多く存在します。
その分、IT関連の求人も多い状況です。
具体的な職種としては、次のような職種の求人が多く見られます。
- ソフトウェアエンジニア
- システムエンジニア
- プロダクトマネージャー
- データサイエンティスト
- ネットワークエンジニア
など
参考:世界のIT技術者は推計2137万人、日本は第4位で国内人口の0.86%(HRzine)
アメリカで海外就職する魅力・メリット
アメリカで海外就職をするメリットを知りたい方は多いのではないでしょうか。
そのメリットや魅力を大きく3つ挙げますので、一つずつ見ていきましょう。
年収が高くなる
アメリカで得られる年収は、日本で同程度の仕事をしている場合と比べると約2倍と言われています。
給料の目安でお話しした内容を見てみると、2倍とはいきませんがあくまでも平均年収であるためです。
ITエンジニアは年収が高い傾向にあり、例えばシアトルのソフトウェアエンジニアの平均年収は153,000ドル(約1,600万円)と言われているため、年収が2倍になるという話は現実的でしょう。
定時退社が基本なので時間を作りやすい
日本のIT業界は残業ありきの企業もまだ多いでしょう。
近年では少しずつ改善されてきてはいますが、月の残業時間が100時間近いという人も珍しくありません。
対してアメリカでは定時退社が当たり前であり、個人のプライベートが重要視されています。
また、日本では同僚の送迎会などを夜に開催することが一般的ですが、アメリカではランチ開催がほとんど。
日本と比べて自分の時間を作りやすい環境と言えるでしょう。
自分の裁量で仕事がしやすい
日本では仕事の経過も評価の対象であり、進め方も決められている場合が多く、マイクロマネジメントの傾向にあるとも言えるでしょう。
しかし、アメリカではマイクロマネジメントはほとんどなく、仕事の概要と結果のイメージだけあわせたら個人の裁量に任せることがほとんどです。
見方によっては放任主義、個人で結果を出さなければならない、というふうにも見えますが、自分のやりたいように進められて結果さえ残せば良い、とも言えます。
決められた型にハマることなく、自由に働きたいという人にとっては魅力的な労働環境です。
アメリカでの海外就職に必須の就労ビザの種類
アメリカで海外就職する際には、就労ビザが必須です。
ビザの種類は非常に多く、詳細まで解説することはできませんが、海外就職の際に利用できる就労ビザの種類について簡単に紹介します。
H-1/H-2ビザ(就労ビザ)
アメリカで一般的に就労ビザというと、H-1BやH-2AなどのH-1/H-2ビザを表します。
特にH-1Bビザは専門職ビザと呼ばれ、最も一般的な就労ビザです。
しかし、H-1Bビザは取得が難しく、4年制大学以上の学位またはそれに相当する実務経験が必要であり、4大卒以上の知識を必要とする専門職でなければなりません。
例えば、会計士やITエンジニア、経営コンサルタントなどが該当する専門職です。
加えて、取得に際してアメリカの企業から申請して貰う必要があり、事前に働くことが決まっていなければなりません。
さらに、年間の発行数は約8万件であるのに対して、申請数は20万件を超えることもあり、抽選で選ばれた後で上記の条件を満たす必要があります。
これらのことから、最も一般的な就労ビザであり取得が困難なビザと言えます。
その他の就労ビザ
そのほかにも、アメリカで就職するためのビザとしては次のようなものがありますので、一度調べてみるとよいでしょう。
F-1 OPTビザ(プラクティカルトレーニングビザF-1)
F-1ビザ(学生ビザ)を持っており、在学中や学位に必要な単位を修了した際に適用される労働許可
M-1 OPTビザ(プラクティカルトレーニングビザM-1)
M-1ビザ(専門学生ビザ)を持っており、学生として一定期間通った人に適用される
Iビザ(報道ビザ)
新聞や雑誌、映像メディアの技術者や編集者などが取得できる
Eビザ(通商条約ビザ)
日本企業の社員がアメリカの子会社や関連企業に駐在する場合などに取得できる。管理職、会社の運営に必須の専門知識を持つ専門職種が対象
アメリカで海外就職するなら転職エージェントがおすすめ
アメリカで海外就職をする場合には、転職エージェントの利用がおすすめです。
転職エージェントを利用すれば、日本にいながらでも効率的に就職活動を進められます。
また、転職エージェントはあなたの希望する求人を探すだけでなく、その後のサポートもしっかりと行ってくれます。
海外就職の場合は文化や言語の違いから雇用契約などで問題が起こることも考えられるため、その道のプロにサポートしてもらったほうが失敗する確率は減るでしょう。
転職エージェントは非常に多く存在していますが、選ぶ際には少なくとも「日本人スタッフがいること」「登録料や転職サポートが無料であること」を基準に選びます。
加えて、転職エージェントごとに得意とする地域などは異なるため、アメリカで海外就職を目指すのであれば、アメリカでの就職に強い転職エージェントを選びましょう。
- リクルートエージェント:海外関連求人だけで数百件以上、初心者におすすめ
- ビズリーチ:高年収の即戦力採用を重視
- JACリクルートメント:日本企業に就職して海外に駐在したい人向け
まとめ:アメリカでの海外就職を成功させよう
今回はアメリカでの海外就職について解説しました。
アメリカで海外就職する場合には年収が高くなったり、自分の裁量で仕事がしやすかったりといったメリットがあります。
しかし、就労ビザの取得が難しいため、事前にしっかりと調査を含めた準備が必要です。
転職エージェント利用すれば、求人探しからビザの取得といった部分までサポートしてもらえることもあるため、アメリカでの海外就職を目指す方はぜひ積極的に活用しましょう。