海外就職で、イギリスに興味を持っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、イギリスでの就職事情や、イギリスでの就職活動の進め方について解説します。
記事のもくじ
イギリスでの就職事情
まずはイギリスでの就職事情について解説します。
海外で働く場合、
- 給料はどのくらいもらえるの?
- 有給休暇は充実しているの?
- 日本とは税金の制度がどう違うの?
という点について気になることが多いかと思います。
『給料』『有給休暇』『所得税』の3点について、日本とはどのように異なるのかみていきましょう。
給料はどのくらい?
イギリスでは年齢別に最低賃金が設けられています。
- 25歳〜…約1,185.92円(8.72ポンド)/1時間
- 21〜24際…約1,115.2円(8.20ポンド)/1時間
- 18〜20歳…約877.2円(6.45ポンド)/1時間
- 16〜17…約618.8円(4.55ポンド)/1時間
※1ポンド=136円(2020年10月時点)
21歳以上であれば日本円に換算して、時給1,000円以上の給料が保証されています。
フルタイム勤務の場合、2019年の年収の中央値は30.35ポンド(約412万7,600円)でした。
(参考:statista)
有給休暇は?
イギリスでは週の勤務日数×5.6日分の有給休暇が与えられます。
<例:週5日勤務×5.6=28日>
週5勤務だと合計で約1ヶ月の休暇が取れるため、長期での旅行に行く人も。
ただし28日間連続で休むケースは少なく、3〜4日の休暇を数回に分けて取得することが多いようです。
所得税は?
イギリスで働く上てもう一つ押さえておきたいのが、所得税がどのくらい発生するかどうか。
イギリスでの所得税は、所得が上がるにつれて割高になります。
- 〜3万7,500ポンド(20%)
- 3万7,501ポンド〜15万ポンド(40%)
- 15万1ポンド〜(45%)
所得が10万ポンド以内であれば、1万2,500ポンドの個人控除が適用され、個人控除を差し引いた額に基づいて所得税が決まります。
ただし10万ポンドを超えた場合、超えた2ポンドにつき1ポンドの控除が減額されるのがイギリスでのルールです。
イギリスで求人が多い就職先は?
イギリスで求人の多い仕事で代表的なものとして、
- 事務職
- 日本食レストラン
- ホテルスタッフ
- 旅行会社
があげられます。
1.事務職
事務職の仕事内容は企業によって異なりますが、
- 経理
- 営業
- 人事
- 総務
- データ入力
- 受付対応
などの業務がメインです。
事務職は、日本での業務経験があれば採用されやすいのがメリット。
「事務職は未経験だけど興味がある」という方でも、日本に滞在しているうちに事務職を経験しておけば、面接で事務職の経験をPRできます。
2.日本食レストラン
イギリスの日本食レストランで、シェフやウェイターとして働くこともおすすめ。
日本食レストランは経営者が日本人であることも少なくないため、日本人であっても採用してもらいやすい傾向にあります。
業務上のコミュニケーションでも日本語を使えるため、英語力に自信がない方でも安心です。
3.ホテルスタッフ
ホテルスタッフとして働く場合、日本人観光客の対応が主な仕事のため、仕事上で日本語を使用できます。
ただし日本人以外の観光客に対応する機会もありますので、ビジネス英語を学習しておくことが吉です。
4.旅行会社
旅行会社で働く場合、コールセンターでカスタマーサポートをすることが主な業務になります。
カスタマーサポートとはお客様相談窓口のことで、お客様の問い合わせや相談に対応する仕事です。
電話応対では英語を使う場面がほとんどですが、入社直後に行う研修で英語力をアップできます。
イギリスでの就職探しなら転職エージェントを使おう
イギリスで仕事を探す場合、転職エージェントを使用する場合がほとんどです。
転職エージェントを利用するメリットは以下のとおり。
- 経歴、年収などの細かい条件で仕事を探せる
- 企業からオファーをもらえる
- 履歴書添削や面接対策ができる
転職エージェントを利用すれば、日本にいながらでも就職活動を進められます。
転職エージェントで仕事を探す場合、以下の点を意識することで、より自分にぴったりな仕事を見つけられるようになります。
- 勤務地
- 年収
- 待遇(勤務時間、休暇制度、福利厚生など)
- 希望職種
イギリスで海外就職する場合、以下の転職エージェントがおすすめです。
- リクルートエージェント…未経験でもサポートが充実
- ランスタッド…外資系企業、グローバル企業の案件が豊富
- ビズリーチ…年収500万以上の案件が豊富
イギリスの就労ビザの種類・取得方法
海外就職で必要になるのが就労ビザ。
イギリスの就労ビザにはさまざまな種類がありますが、取得することが多い就労ビザが以下の3つです。
- Tier2(一般的な就労ビザ)
- Tier4(学生ビザ)
- Tier5(ワーキングホリデービザ)
それぞれのビザの特徴について解説します。
Tier2(一般的な就労ビザ)
Tier2にも何種類かありますが、イギリス現地で採用してもらう場合は、
- General work visa(現地採用ビザ)
- Intra-company Transfer visa(駐在員ビザ)
の2種類のいずれかを取得するのが一般的です。
General work visa(現地採用ビザ)
General work visaの滞在許可期間は3年または5年で、イギリスでの長期就労向けの就労ビザです。
Tier2のGeneral work visaを取得するためには、雇用先の企業からスポンサーシップレターを発行してもらう必要があります。
スポンサーシップレターを発行してもらうためには、専門的なスキルや経験を持ち合わせている必要があるため、日本での職務経験がある方の方が取得しやすくなっています。
Intra-company Transfer visa(駐在員ビザ)
Intra-company Transfer visaとは、日本に親会社があるイギリスの子会社に派遣されるときに発行される就労ビザです。
General work visaとは対照的で、Intra-company Transfer visaを取得する場合は必ずしも専門的なスキルや経験を必要としません。
Intra-company Transfer visaを取得するには、親会社にて3〜12ヶ月以上勤務することが求められています。
Tier4(学生ビザ)
Tier4(学生ビザ)は就学目的のビザで、留学する際に取得する必要があるビザです。
イギリスの学校での就学期間中は、最大週20時間の労働が認められており、夏休みや冬休みなどの長期休暇中はフルタイムの勤務が可能です。
「仕事だけじゃなくても勉強もしたい」という方であれば、Tier4を取得してイギリスで働くことがおすすめ。
またイギリスでの留学経験は現地での転職活動でPRできるため、イギリスでのキャリアアップを目指している方はTier4の取得を検討してみましょう。
Tier5(ワーキングホリデービザ)
Tier5(ワーキングホリデービザ)は毎年1,000人が抽選で選ばれるビザで、抽選のチャンスは毎年1月と7月にあります。
人数制限があるものの、Tier5は取得するのに英語力の証明がいらないため、英語力に自信がない方でも申し込みやすいのです。
申請は18歳以上30歳以下の方が対象で、取得すれば最長2年間の滞在が認められます。
「英語力や専門的なスキルはないけど、イギリスで働いてみたい」という方は、ぜひTier5の取得をおすすめします。
ワーキングホリデーで海外就職する場合、現地での職務経験を重ねつつ、プライベートの時間をキャリアアップのための勉強にあてて転職するのがおすすめです。
具体例としては、仕事をしながらITスクールに通い、エンジニアとして転職するというルートが考えられます。
キャリアアップのためには職務経験や専門的なスキルが必要なので、空いた時間をキャリアアップのための時間として使っていきましょう。
ビザトラブルを防ぐための注意点
ビザを取得に関して、
- ビザの申請が却下される
- ビザが無効扱いされる
などのトラブルが発生することも稀にあります。
ビザのトラブルを未然に防ぐためには、転職エージェントでビザサポートがある求人を探すことがおすすめです。
ビザサポートがあればトラブルなくビザを取得、利用できるようになるため、転職エージェントを有効活用しましょう。
イギリスでの就職にはCV(履歴書)が必要
イギリスで就職活動をする場合、CV(履歴書)の提出が求められます。
CV(Curriculum Vitae)は日本でいうところの履歴書に該当するものですが、
- 履歴書
- 職務経歴書
- 自己PR書
の3つの要素がつまっています。
CVは日本の履歴書のように、定められた型がないため、自分で形式と内容を考えて作成しなければなりません。
CV作成が初めてでも、的確に自己PRができるCVを完成させられるようにするために、
- CVの書き方のコツ
- CV作成におすすめなサイト
の2点について解説していきます。
CV(履歴書)の書き方
CVはパソコンを使って作成します。
Microsoft Wordを使うのが一般的ですが、CVを作成する際は以下のレイアウトで作成しましょう。
- ページ数:1〜2枚
- サイズ:A4用紙
- 文字の大きさ:11
- おすすめのフォントの種類:Arial,Calibri,Cambria
そして上の方から以下について順番に記入していきます。
- Personal Information(名前、住所、電話番号、メールアドレスなど)
- Personal Summary(志望動機)
- Work Experience(職務経歴)
- Education(学歴)
- Key Skills(保有スキルや資格)
- Other Details(備考)
CV(履歴書)作成におすすめなサイト
CVを作成するのにおすすめなサイトを紹介していきます。
MONSTER
MONSTERではCVのテンプレートをダウンロード可能。
テンプレートに則って必要事項を記入すれば、CV作成が初めての方でも無理なくCVを作成できます。
Day Job.com
Day Job.comはCVのサンプルが掲載されているサイトです。
仕事の分野ごとにCVサンプルがまとめられているため、志望している仕事のCVがどのようなものなのかをチェックできます。
まとめ:イギリスでの海外就職を成功させよう
今回はイギリスでの海外就職について解説しました。
イギリスは日本食レストランや事務職スタッフなど、日本人でも就職しやすい職種が多くあります。
イギリスへの就職を考えている方は、まずは転職エージェントに登録することから始めてみましょう。