介護職を辞めたいと思っている方はいるでしょう。
でもいきなり介護職を辞めてしまったら、仕事が決まらなかったり、次の転職先でも同じ思いをしてしまったりしたらどうしようと不安に感じますよね。
そこで本記事では、介護職を辞めたいと思ったときの心情や仕事を続けるか悩んでいる人の特徴を解説します。
また介護職の経験を活かせる職業も紹介するので、最後まで読めば、本当に介護職を辞めるべきかがわかるだけでなく、辞めた後の転職先の候補も見えてくるのですぐに行動できるでしょう。
ぜひ参考にしてみてください。
記事のもくじ
介護職をしていて辞めたいと思うときはどんなとき?
介護職は素晴らしい仕事ですが、以下のような理由で「辞めたい」と感じる方がいます。
それぞれの理由を具体的に解説します。
怪我をしたとき
怪我をしたときは、介護職を辞めたいと考える方が多いです。
介護現場ではオムツ交換や移乗などの身体介助を繰り返すことで、腰痛や膝の痛みを抱えている方がいます。
怪我を繰り返し、休みがちになってしまうと「介護から離れたい」と思い、転職を検討する方が多い印象です。
新人に厳しい
先輩職員が厳しいと介護職を辞めたいと思う方がいます。
新人に対して高圧的な態度だったり厳しい指導をしていたりすると、精神的にもきつくなります。
介護職は同期が少なく、人によってはその年の入社が1人のこともあり、周りに相談できる人がいません。
ときには厳しい指導は必要ですが、人格の否定や過度なプレッシャーを先輩職員からかけられると、「介護職を辞めたい」と思い、転職を検討する方もいるでしょう。
人間関係が悪い
職員との人間関係が悪い職場も辞めたくなる原因の一つになります。
職員同士の仲が悪かったり悪口を言い合ったりする環境にいると、精神的に消耗するからです。
介護の現場は看護師や理学療法士など他職種と頻繁にコミュニケーションをするので、そこでストレスを感じていると仕事がしづらいでしょう。
コミュニケーションに問題が起きている場合は、管理職に相談をして解決を促すか早めに次の転職先を見つけるのがおすすめです。
収入が低い
介護現場によっては収入が低い職場もあり、それが辞めるきっかけになる方もいます。
転職をして解決をすることもありますが、なかなかいい職場が見つからなかったり希望する報酬がもらえなかったりします。
同じ職場で長く勤務していると仕事にも慣れてきて辞める選択を取りづらくなり、低い収入で疲弊してしまう方も。
そのような状態が続くと、「介護職を辞めたい」と思いながら働くようになってしまいます。
忙しい
仕事が忙しすぎるのも介護を辞めたくなる原因になってしまいます。
残業が多かったり、業務量が多かったりして過度に忙しい介護施設も多くあります。
リーダーや主任クラスになると、仕事が増え自宅でも仕事をしなくてはいけなくなることも。
「プライベートの時間も大切にしたい」と考えている方は忙しい介護職を辞めたいと思うでしょう。
「自分は介護職に向かないかも…」介護職を続けるか悩んでいる人の特徴
介護職を辞めたいと悩んでいる方には、共通する悩みがあります。
ここからは、介護職を辞めたいと考えている方が抱えている悩みを紹介します。
「自分は当てはまっているかな」と思いながら読み進めてみてください。
清潔感を維持したい
清潔感を維持したい方は、介護職はむずかしいでしょう。
介護の現場ではときどき排泄介助や、入浴介助をしているときに衣類の一部が予期せぬ事態で汚れてしまうことがあるからです。
身体介助をするなかで、自分の潔癖の部分に気づいてしまい「向いていないかもしれない」と思ってしまうでしょう。
汚れてしまうのが気になる方は、着替え用の衣類を準備したり手袋を2重にしたりして排泄介助をするなどの工夫をしている方もいます。
清潔感を維持したいからといって、介護職が向いていないと思うのは早計で、対策をすることで続けることもできます。
高齢者とコミュニケーションを取るのが苦手
高齢者と話すのが苦手な方は介護職が向いていないと感じることも。
介護の仕事は高齢者とコミュニケーションを取るのも仕事の一つだからです。
介護職は、会話を通して高齢者の体調や悩みを汲み取ります。
そのため、介護における会話は非常に重要な役割があります。
高齢者と話すのは経験を積めばむずかしくありませんが、数年勤めてみても「きつい」と考えている方は、転職を検討してみてはいかがでしょうか。
体力に自信がない
介護の現場では体力を要する場面があります。
たとえば、高齢者をベッドから車椅子に移乗するなどの身体介助がその一つです。
また勤務もシフト制の場合が多く、夜勤もあるので体力が必要です。
そのため、体力に自信がない方は辞めたいと考えてしまうでしょう。
介護職を辞めたいと思ったときの事前準備は何が必要?
介護職を辞めたいと思ったときには、いくつかの準備をしておきましょう。
準備をしておくことで失敗しない転職が実現でき、本当に自分がやりたいことなどがわかります。
「介護職を辞めたい」と思っている方はぜひ参考にしてください。
何が嫌なのかを考える
辞める前には介護職の何が嫌なのかを考える必要があります。
そうしなければ、介護職を辞めたあと他の職種に就いたとしてもまた辞めてしまったり同じような施設に勤めてしまったりして、転職を繰り返してしまいます。
具体的な対策としては、紙を使って介護のどのような点が嫌なのかを書き出すのがいいでしょう。
紙に書き出すと自分の考えていることが客観的に見えてくるので、改善できるようであれば上司に相談してみてください。
自己分析をする
自己分析をしてみるのもオススメです。
自分の目標や目的を考えてみて、その中に介護職を続けることで実現できることがあれば継続を検討してみてください。
もし他の職種への興味や介護職では実現できない目標が出てきたら、転職を検討してみるのがいいでしょう。
また自分の得意なことや苦手なことも書き出してみてください。
得意なことや苦手なことが明確になれば、次に進むべき道を理解できます。
周りの人に相談する
友人や知人・信頼できる先輩職員に相談をして意見をもらうのも一つの手段です。
自分には気づかなかった視点が見えてくることもあるからです。
ただし相談するときは、あくまでも一つの意見だということを意識しておきましょう。
他人の意見をうのみにしすぎてしまうと、「自分にとって何が正しいのか」がわからなくなってしまいます。
いろいろな人から話を聞いて、自分はどうしたいのかを考えていくことが大切です。
介護職を経験した人にオススメの転職先は?
介護職を経験した人におすすめの転職先は介護の知見や経験が活かせる仕事です。
ここからは、それに該当する職種を紹介するので、転職の際には参考にしてみてください。
福祉用具の営業
福祉用具の営業は、介護職を経験した人にはオススメの転職先です。
福祉用具の営業とは、車椅子や歩行器など高齢者が普段使う福祉用具を利用者に使ってもらえるように、施設や居宅のケアマネージャーに営業をする仕事です。
すでに福祉用具を使用している方には定期的に利用状況をヒアリングし、身体に合っていないようなら新しい用具を提案します。
実際に福祉の現場に行って高齢者やケアマネジャーと話す機会があるので、業界の知識があるとスムーズにコミュニケーションが取れるでしょう。
福祉用具の使い方や知識もわかるので、利用者目線に立った営業ができます。
管理職
介護職を経験してから管理職に昇格することもできます。
管理職は、施設や事業所のマネジメント業務が主な仕事です。
収支管理をしたり職員の教育を行うために研修会を開いたりします。
介護職とは違いシフト制ではなく定時勤務なので体力的には比較的楽ですが、数字の管理や行政との手続きなどの仕事が増えてデスクワークがメインになります。
責任が大きくなりますが、収入が増えるメリットもあるので、介護に対する情熱や熱意がある方は、管理職を検討してみてはいかがでしょうか。
リハビリ職
理学療法士や作業療法士のような、リハビリテーションを仕事にするのも介護職を経験している方には向いています。
実際に介護職を経験してからリハビリ職の素晴らしさを目の当たりにして転職する方はたくさんいます。
勤務時間も定時ですし、収入もアップするのがメリットです。
また、身体介助のときのような大きな負荷がかかることは少なくなります。
理学療法士などのリハビリの専門職になるには専門学校に通う必要がありますが、高齢者の身体機能の回復に関わりたい方はぜひ目指してみてください。
ケアマネージャー
ケアマネージャーは、ケアプラン(介護計画書)と呼ばれるものを作成し、高齢者をどのような介護サービスで支援するかを考える仕事です。
実際に自宅や施設に足を運び、利用者が抱える問題を見たり聞いたりして支援方法を考えていきます。
月のはじめは介護保険の更新業務などがあるので忙しいですが、デスクワークが中心なので体力面では楽ですし、給料も上がります。
ケアマネージャーになるには、介護福祉士を取得して5年の実務経験が必要です。
現場を経験し、高齢者の支援を1から考えたい方はケアマネージャーの資格を取得してみてはいかがでしょうか。
まとめ:介護職を辞めたいと思ったら準備を始めましょう!
介護職を辞めたいと思っても、次の転職先などの不安を抱えていてなかなか現状から抜け出せない方もいるのではないでしょうか。
しかし、介護の経験を活かした仕事はたくさんあります。
介護の現場仕事が大変だと考えている方は、ケアマネージャーや管理職のようなデスクワークの仕事に就く方法もあります。
いろいろな選択肢があるので「今の職場にいるのがきつい」と考えている方は、自身の経験が活かせる職業や職場を探してみてください。