憧れの入国審査官になったものの、日々の業務にストレスを感じ、辞めたいと思ったことはありませんか?
本記事では、入国審査官の仕事の詳細とストレスの原因を紹介した後に、退職前に考えるべきことを紹介していきます。
記事のもくじ
入国審査官とは
まずは入国審査官はどのような職業なのか、入国審査官の基本情報を紹介します。
仕事内容
入国審査官の仕事内容は、主に出入国審査、在留資格審査、違反審査の3つに分けられます。
出入国審査では、旅券・ビザの確認、身元・出入国目的の質問、荷物の検査などを行い出入国に伴う危険性を事前に阻止することに努めます。
さらに在留資格審査では、日本に滞在する外国人のビザの延長や申請に対する認可などを定められた法律に基づき審査をすることで、日本に在留する外国人の管理を行います。
違反審査においては、日本に滞在する外国人の内、在留許可の超過や在留に何らかの問題があるとみられる人に対して退去強制手続きの一環として審査をします。
いずれにしても入国審査官という名前の通り、国内への出入り、在留に関して”承認”であるか”拒否”であるかということを審査するお仕事です。
年収
入国審査官は国家公務員にあたるため、年収は比較的安定しています。
令和4年度に人事院から発表された調査によると国家公務員の平均給与金額は405,049円でした。
(引用元:令和4年国家公務員給与等実態調査報告書)
基本的には国家公務員は年功序列で給与は年々高くなっていく傾向があるため、入国審査官も勤務年数が長くなるにつれ給料も上がっていきます。
勤務手当や昇給の機会などを含めると、一般的には年収は590~670万円と言われています。
全体平均よりもかなり高い水準であるといえるでしょう。
必要な資格・スキル
入国審査員は上記でも述べた通り国家公務員にあたるため、入国審査官になるためには国家公務員試験に合格しなければなりません。
その他にも海外の人と接する機会が多いため、英語や中国語をはじめとした外国語の高い語学力、また国際法や難民認定法などの法律や国際関係の知識が必要となります。
入国審査官を辞めたいと思う理由
入国審査官は、比較的離職率が高い職業でもあります。
では実際にどのようなことが原因で辞めたいと感じてしまうのか、入国審査官のストレスの原因となる要素3つを紹介します。
業務が大変
近年、海外旅行や日本観光の需要が増加傾向にあり、出入国者が増えたことで入国審査官の仕事も繁忙化しています。
出入国審査を行う場合は、半径1mほどの狭いブースで長時間座りながら仕事をしなければならず、苦痛を感じてしまう人も多いです。
その上、一見単純な作業ではあるものの日本の安全に関わる仕事であるため、正確さが求められる責任が大きい職業です。
また、入国不許可などを言い渡すことも仕事の一環なため、クレーム対応も多くこなさなければなりません。
日本人だけでなく、言語・文化が違う外国人にも真摯に対応しなければならないため、ストレスを感じる人も少なくないでしょう。
転勤が多い
転勤・異動が多いのも入国審査官の特徴の1つです。
基本的に3年のスパンで転勤・異動があるといわれています。
転勤は同じエリアでの場合が多いですが、若手職員や昇進などをきっかけに遠方に転勤になることも珍しくありません。
海外転勤や1年などの短期間で転勤するケースもあるため、家庭をもっている人や、安定した生活を好む人にはストレスを感じやすい職業でしょう。
さらに空港での業務の場合、早朝勤務や夜勤を含めたシフト制となるため、生活リズムが安定しずらいです。
冷酷な判断をしなければならない
入国審査官の大変なポイントとして、冷酷な判断をしなければならないということが挙げられます。
入国審査官は基本的に細かく定められた法律を基に審査をしなければならないため、個人の裁量権・判断権限がない職業ともいわれます。
規定に当てはまらない人には、有余なく入国拒否・強制退去を命じなければなりません。
家族と引き離してしまうケースや、その人の人生の一大イベントを壊してしまうケースなども多いため、心苦しい中仕事をしている人も多いようです。
実際に、
「空港で働くことを夢見て入国審査官になったが、人を国から追い出す業務と感じ、嫌気がさした」
「入国審査官をしていると行政に違和感を感じ始める」
「入管の方針が合わない」
などの理由で退職する人が数多くいます。
入国審査官はなくなる?入国審査官の将来性
近年、入国審査の機械化が進んだことで「入国審査官はなくなるのでは」と言われています。
結論から言うと、数十年の内は入国審査官という職業はなくなりませんが、かといって将来性はあまり望めないでしょう。
ご存じの方も多い通り、成田空港や羽田空港ではパスポートに内蔵されているICチップにより機械認証で入国審査を一瞬でできるようになっています。
そのため、入国審査官の人数は大幅に減少傾向にあるのが現状です。
さらにEUでは、EU圏内の異動であれば入国審査は必要でないという現状からも、入国審査の簡易化・デジタル化が進み、入国審査官の需要はさらに少なくなっていくと予想されます。
辞める前にするべきこと
ここまで入国審査官の大変な業務や厳しい将来性などを解説しましたが、現在入国審査官で「仕事を辞めたい」と思っている人が、即退職という決断をしてしまうことは大変危険です。
どの職業にも違った大変さが付いてきますし、国家試験をパスして叶えた入国審査官という仕事なので、熟考してから行動を起こすことが大事です。
やりたいことを書き出す
一時的な気持ちで、次にやりたいことが決まっていないまま入国審査官を辞めてしまうと、退職という選択を後悔してしまいます。
またキャリア設計は長い目で考えることが重要で、どのような人生を歩みたいかを書き出すことで冷静に客観的な目線で考えることができます。
仕事としてやりたいことと、プライベートの時間でやりたいことを分けて、両方書き出すようにしましょう。
どんなやりがいのある職業につきたいのか、どのくらい休みを得られる仕事がいいのか、どのようにプライベートを充実していきたいのか、自分の希望を書き出すことで転職の軸が見えてきます。
やりたいことを書き出し可視化してみることで、本当に退職という選択であっているのか確認でき、後悔しないベストな選択ができます。
希望の年収ラインを明確にする
退職することへの一番の懸念はお金に関することだと思います。
転職後年収が低すぎると生活できませんし、仕事を辞めたことを後悔してしまうこともあります。
退職前に現在の生活にかかる費用をもう一度確認し、最低いくらの年収を得たいかを決めておきましょう。
転職先を見つける手掛かりにもなります。
資格取得をする
スキルや資格があると、圧倒的に転職しやすくなります。
新しいことを学ぶのは大変ですが、資格やスキルの勉強が新たな趣味に繋がる可能性もありますし、自分というブランドを高めることになるのでとてもおすすめです!
お試しの意味も込めて、退職前に一度資格やスキルの勉強をしてみましょう。
入国審査官の人に転職のための資格取得としておすすめなのがプログラミング学習です。
プログラミングができるようになるとIT転職がしやすくなるだけでなく副業もしやすくなるなど、仕事に関する人生の選択肢が大きく広がります。
さらに入国審査官として培った言語力と掛け合わせることで、市場での希少価値が高まります。
また空港で働いていた入国審査官の人は、海外志向が強い人も多いのではないでしょうか?
プログラミングと英語の2つのスキルを掛け合わせることで、グローバルにキャリアを展開できるようになります。
プログラミングを身につけた人の中には世界中を旅しながら仕事をするノマドワーカーも多くいます。
Kredoオンラインキャンプでは最短3ヶ月で英語×プログラミングの取得が可能です!
少しでも気になった方は、是非無料カウンセリングでお話だけでも聞いてみてください。
Kredoオンライキャンプの無料カウンセリングはこちら
まとめ:入国審査官を辞めたいと思ったら後悔のない選択を
本記事では入国審査官の仕事の詳細、よくある辞めたいと思ってしまう原因と退職前にするべきことを紹介しました。
現在入国審査官の方は、業務の大変さや様々な理由から「辞めたい」と感じているかもしれません。
しかし、入国審査官になるために多くの努力をしてきたはずで、実際、入国審査官に憧れる人もたくさんいることは事実です。
退職する前に、それでも本当に辞めたいのか、他に挑戦したいことがあるのか、自分の中でしっかりと優先順位をつけて考えましょう。
後悔しない選択をすることが大切です。