銀行員として働いてみたけど、「なんか違う…」「働いていてつらい…」と感じている人は少なくないのではないでしょうか?
銀行員といえば昔から、「お堅い職業」「細かい作業が多そう」など、まじめなイメージが色濃い職業です。
たくさんのお客様と関わる職業なので、やりがいを感じることも多そうですが、なぜ辞めたいと考えてしまうのでしょうか?
「そもそも銀行員ってなに?」というところから、どのような点で銀行員という職業に対して不満を持つのかについてまで解説していきます。
現在銀行員として働いている方はもちろん、これから「銀行員になりたい!」と考えている人にも是非読んでいただきたいです。
記事のもくじ
銀行員という職業について
そもそも銀行員とはどのような職業なのでしょうか?
「銀行で働くってどんなことするの?」と思う人は多いはずです。
銀行員を簡単に説明すると、資金面で顧客をサポートする職業です。
しかし、銀行員とは言っても窓口対応や営業だけでなく、銀行の経営を支える重要な職種もあることを知っていましたか?
銀行員の知られざる業務についても解説していきます。
どのような職種があるのか
銀行での業務は「一般職」と「総合職」に分けることができます。
一般職とは銀行業務を円滑に進めるためのエキスパートとして、調査、統計部門のデータ管理、統計作業のアシスタント、各種手続きの処理、秘書業務など、窓口で働いたり総合職のアシスタントとして働いたりすることが多い職種です。
- 顧客の信頼を得るための窓口業務
- 銀行窓口にて顧客の口座開設や預貯金を管理する業務
- 債券や債務の決済をするための振り込み・送金業務
- 営業時間後の小切手や手形の処理
高度な専門的スキルは必要としませんが、「信用」を売る銀行にとって非常に重要な接客を担当する業務となるので、強い責任感とホスピタリティ精神が必要になることもあります。
次に、総合職は銀行の運営に際して、高度な分析力や企画力を求められることも多く、会計学や経営学の高い専門知識が求められます。
実際に、三井住友銀行の採用情報ページでは、
高度な数学的知識と統計的手法を駆使した市場動向の把握、将来起こりうるリスクの見える化(数値化)等を通じ、銀行のグローバル経営に深く関わっていきたいという方
情報処理、IT、プログラミング、人工知能等といったスキルを活かし、銀行のデジタライゼーションおよびイノベーションをリードしていきたいという方
のような記述がされています。
総合職は採用段階で高い技術力が求められており、就労中に多様なスキルの獲得と応用が必要な職種となっています。
一般職の一日
一般職の一日のスケジュールは基本的に銀行の営業時間に合わせて始まるので、営業開始時間の約1時間前には出社し、朝礼や清掃などの雑務を済ませ、営業開始と同時に業務がスタートします。
そのため、一般的な営業開始時間となる9時の1時間前には出社することが多いです。
給料日前などは、振込や送金作業、ATM利用者など業務量が増えるので、受付などの持ち場を離れて作業することもありますが、繁忙期以外は午前午後に大きな業務の変化はなく、受付電話セールスや雑務処理を行うことがほとんどです。
お昼休憩を終えると、営業時間が終了する15時に向けて締め作業が始まります。
一般職の業務として資金のやり取りを行った際は、どれだけの資金が出ていき、どれだけの資金が残っているかについて伝票に記入する会計作業が行われます。
銀行では、このような照合作業が毎日営業時間終了後に行われるため、15時には営業が終了してしまうのです。
もしこの作業の際に入力ミス等が発生した場合は、原因追及のために深夜まで帰宅できないこともあるので、慎重に行う必要があります。
窓口の営業時間終了後には、このような業務のほかに営業成果報告や月間達成目標等の共有事項の確認等が行われます。
一連の作業が終わってやっと帰宅することができます。
総合職の一日
総合職の業務は一般職と大きく異なります。
総合職は支店などの窓口の営業時間に合わせて行動する必要はありません。
しかし、基本的には8時ごろには出社して雑務やメールチェック等を行い、営業に回る相手やすでに持っている顧客との連絡事項の確認等を行います。
出社後の業務は営業の事前準備等だけでなく、新聞の読み合わせや、専門分野のトレンドの把握、情報共有など、ビジネスの流行の最先端で活動するにあたって必要な準備をします。
この際に主に使われる情報の入手先は新聞やトレンド情報誌です。
特に、トレンドの把握が重要になる銀行の営業職や専門技術者にとって、心強い情報誌は「日経新聞」「日経クロストレンド」です。
これらを活用することによって、最先端の情報を入手することができますし、企画力の向上にもつなげられます。
それから一日の予定に従い、銀行機関の営業が終了する15時まで外回りをします。
営業時間後は外回りを行っていた総合職の人と集まることが可能なため、夕方以降に勉強会や営業にかかわるロールプレイングを行うことから、定時を過ぎてしまうことがほとんどです。
出勤してから多くの時間を外で過ごし、その後会社に戻ってミーティングをするため一般職よりも残業が多くなることが多いです。
銀行員を辞めない方がいい?銀行員の魅力
「銀行員の魅力って…?」と考える人も多いはずです。
銀行員ってまじめで高学歴の人が働いているイメージがありますよね。
どのようなやりがいを感じることができるのかや平均収入など、銀行員として働きたいと思う要因を紹介します。
経済で社会を支えることができる
まずはじめに銀行員としてのやりがいです。
銀行員のやりがいは、「経済を通して社会や個人を支えられる」ことです。
銀行は顧客の資金の管理だけでなく、資金の融資も重要な仕事の1つです。
「念願のマイホームを建てたい!」「車を買いたい!」など顧客が持つ夢に対して、借りる人に返済責任が認められれば相応の金額を融資します。
お金の融資を通して幸せを届けることができますし、お客様のことをよく知ることができるのでお客様の幸せに直接寄り添えるのです。
さらに、会社に対して融資をすることは社会をよりよくすることに繋がります。
「新しい会社を建てたい!」「特許をとるための技術を開発したい!」など様々な会社の願いに寄り添うことで、その会社が成長した際に「この会社を支援してよかった!」と大きなやりがいを感じるでしょう。
経済を通して世の中の幸せに寄り添うことができることは、この職業の唯一無二のやりがいだと言えます。
平均収入が高い
銀行員は平均的な収入が高いと言われています。
国税庁から発表されている最新の日本国内の平均年収は443万円です。
(引用元:国税庁・令和3年分民間給与実態統計調査結果について)
一方で、マイナビエージェントから発表されている、2021年3月期の国内78銀行の平均年収は606万6,000円となっていることから、150万円以上の差があることがわかります。
さらに、メガバンクともなると年収が700万円を超えることも珍しくありません。
もちろん就職をすることは難しいですが、やりがいを感じられるうえに安定性や高収入を見込めると言えるでしょう。
メガバンクって?
メガバンクとは、総資産がおよそ1兆ドル以上の巨大な銀行グループを指す言葉だ。海外では米シティグループ、ドイツ銀行、仏BNPパリバなどが有名だが、日本では「みずほフィナンシャルグループ(FG)」「三菱UFJフィナンシャル・グループ」「三井住友フィナンシャルグループ」が3大メガバンクと呼ばれている。
「銀行を辞めたい…」と考える主な理由
やりがいや収入面を考えると魅力の多い銀行員という職業ですが、なぜ辞めたいと考える人が多いのでしょうか?
「銀行をやめたい!」と考えるおもな理由は以下の3つです。
- 企業風土になじめない
- ノルマがきつい
- 想像と違うことが多くある
辞めたいと考えている人も、一度は銀行員という職業に憧れたはずです。
働いているうちに、どのようなきっかけでやめたいと思うのかについて紹介していきます。
企業風土になじめない
多くの顧客が自分の資産を銀行へ預けているので、「お客様との信用」によって成り立っています。
一度のATM障害やシステムエラーによって「私の資産は大丈夫かな…」と思われてしまったら経営が傾くほどのダメージを受けます。
そのため、多くのお金を取引する窓口では1円のミスも許されないので、資産にずれが生じた場合は徹底的な原因追及が行われるうえに、職場の雰囲気もお堅い・真面目であることがほとんどです。
企業のルールや上下関係、コンプライアンス等も確立されているため、「楽しい職場で働きたい!」「自由な職場で働きたい!」と考えている人にとっては、窮屈でやめたいと考える要因になるでしょう。
ノルマがきつい
特に営業を担当している銀行員には、ノルマが課されます。
営業職のやりがいの中に「顧客に貢献できた!」というものがありますが、残酷なことに人材評価をする企業目線では評価対象ではありません。
そのため、「個人に寄り添って成約に結び付けた!」と思っていても、評価されるのはより高額の成約を獲得した人なのです。
その結果「いくら頑張っても報われない…」、「銀行員はつまんない…」と考えてしまう人が多いのです。
想像と違うことが多くある
銀行員に対して抱くイメージというものはどんなものがあるでしょうか。
世間一般的には、スマート、華麗、仕事ができるなど、「こんな社会人になりたい!」と思う要素が多いのではないのでしょうか。
そのような銀行員を想像して金融業界に飛び込んでみたものの、印鑑・紙文化、事務作業がほとんどでノルマも残業も多く「想像と違う…」と考える人も少なくありません。
どのような職業にも抱いていた想像やイメージと違うという点はありますが、銀行員は特にイメージと実際の業務の差が大きい職業です。
そのため、実際に働いてみると「銀行員ってこんなに辛いんだ…」と思う人も少なくないのです。
「銀行を辞めたい…」となる原因の対処方法
では実際に「銀行を辞めたい…」と思ったらどのような行動をするべきなのでしょうか?
せっかく銀行員になったのであれば、もっともよい対処をしたいですよね。
もちろんすぐに銀行員を退職して、新しい職場へ転職することも一つの手ですが、突然退職をしてしまうと後々困ることが発生するでしょう。
いったいどのような行動をするのが適しているかについて考えてみましょう。
なぜ銀行員になろうと思ったのかもう一度考える
まずはじめに、なぜ自分が銀行員になったかについて考えてみることをおすすめします。
銀行員を志望した理由には少なくとも、自分の価値観と銀行員という職業がマッチしていたからでしょう。
銀行員として「経済で世の中をよくしていきたい」「たくさんの顧客の夢をかなえるお手伝いをしたい」と考えていた人は、単純作業を通して初心を忘れているかもしれません。
資産紹介や手続きの確認作業など、一見単純作業のように感じてつまらないと思ってしまう作業でも、銀行員の些細なミスが顧客の資産や銀行運営に大きな悪影響を及ぼす原因になります。
言い換えると、それほど銀行員の事務作業は顧客との結びつきが強いのです。
単純作業でも立派な顧客との取引ですし、銀行員としてプライドを持って仕事をする必要があります。
「銀行員ってつまんないな…」と感じたら、今一度初心を振り返ってみましょう。
そうすることで、新たなやりがいを見つけ出せるかもしれません。
キャリアプランを見直す
「銀行員を辞めたい!」と感じたら一度自分のキャリアプランを見直すことも重要です。
「辞めたい」という一時的な感情であっても、一度感じたストレスを抱えたまま銀行員として働き続けることは難しいでしょう。
新たなスキルを手に入れてほかの金融系企業へ転職することや、銀行員として働いてきた経験を活かしてほかの業界に転職することもできるでしょう。
初めて銀行員になった時に描いていたキャリアプランは今では違うものになっているかもしれません。
自己分析を通して、将来の自分に必要なものについて逆算してみることで、ほかのことに挑戦するモチベーションアップや目標への道しるべにもなります。
自己分析の際にぜひ使ってほしいおすすめのサイトがあります。
それは、16Personalitiesという、自分の性格を16タイプに分けて分析ができるサイトです。
自分で調べることが難しい自身の性格や価値観について分析してくれるので、転職先探しや面接対策にも使うことができます。
銀行員を辞めてよかったと思える!転職で視野を広げよう
銀行員を辞めてほかの企業へ転職しようと考えていても、転職後に後悔はしたくありませんよね。
このセクションでは、金融業界からほかの業界へ転職する方法や、銀行員が転職をする際に相性がいいスキルについて解説します。
今から銀行員を辞めようと考えている人にぜひ参考にしてほしいです。
金融業界から転職するには
金融業界は生活をするすべての人と関わりを持っているため、地域密着型で安定している業種だと考えられてきました。
しかし、現在では金融×IT技術の発展が著しく、楽天やLINEといったIT企業は銀行や独自の決算システムなどを開発し、金融業界で事業拡大を遂げています。
IT技術を駆使している金融サービスは、人件費や業務時間が大幅に削減されるため、窓口を介する必要のある銀行に比べて手数料がはるかに低いです。
その影響で、ネット銀行やネット証券を利用する顧客が大幅に増えているため、大手銀行の対面営業のノルマが厳しくなっている現状があります。
そのため現在のつらい状況を脱却するためには、IT技術の発展した業界に転職することでインターネットの進歩に左右されない仕事ができるでしょう。
銀行員のスキルって?
銀行員として身につけることができるスキルとは何でしょうか?
主に獲得できるスキルは以下の2つです。
- 簿記会計
- ファイナンシャルプランナー
まず一つ目は簿記です。
融資を担当していた銀行員のみならず、銀行員として働く身として持っていて損することのない資格の1つです。
資金のやり取りに関して細かく名目を付け、流れを正確に把握できる能力は、多くの仕事を与えられた際に適切に処理する能力があるとも考えられます。
簿記の資格もあるので経験を生かして資格として形に残しておくことで、転職の際に大いに役立つことでしょう。
二つ目は、ファイナンシャルプランナー(FP)のスキルです。
保険や年金、不動産、株式取引などあらゆるお金のやり取りに対して、プロとして説明・補助をする際に必要になる資格の1つです。
FPの資格を持っていることで、お金を扱う仕事をする人としての説得力が増します。
そのため、銀行員として培ってきたお金の知識を生かして転職をしようと思った際に、大きな武器になるのです。
ITスキルとの相性が抜群!
銀行員として培ってきたスキルは、ITのスキルと非常に相性が良いことは知っていましたか?
プログラミングのスキルと金融のスキルを掛け合わせることで、金融エンジニアとして働くことが可能なのです。
金融エンジニアとは顧客の支払いや資産状況などをクラウド上で管理したり、そのクラウドサービスの開発を行う職業です。
実は、いままで窓口を通して行ってきた業務も、システムを駆使することで、自動で行うことができるのです。
さらに、プログラミングによる開発スキルを養うことで、オンラインで業務をすることも可能なのです。
全く違う職業に思えますが、銀行員としてのスキルを活かすことができます。
さらに、ITスキル×金融のスキルを身につけることによって、楽天やLINE、メルカリ等の独自の決算サービスやネット銀行を有するIT企業への転職も視野に入れられます。
転職を考えている際は金融のスキルと相性のいい職業を探すことで、キャリアアップ・後悔しない・前職を活かせる転職できるでしょう。
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そのようなときは、自分が銀行員として培ってきたスキルや経験などを分析することで将来に活かすことができます。
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