ITエンジニアとして年収1000万を達成することは可能なのでしょうか?
結論からいうと、日本で高収入エンジニアになることは狭き門ですが可能です。
エンジニアといっても様々な職種があり、それぞれ年収にも差があります。
そこで本記事では、エンジニア職とはなにかから高収入を達成するための5つの方法まで紹介します。
選択肢を見つけたうえで、高収入エンジニア達成への道を歩みましょう。
記事のもくじ
日本のエンジニアで年収1000万を達成することは難しい?
国税庁の「民間給与実態統計調査結果の実態」によると、給与取得者の平均年収は433万円と発表されています。
ちなみにクラウドサービスの調査によると、現役エンジニアの年収は、400万以上の割合が最も多くなっています。
また、割合は減るものの、500万以上と回答したITエンジニアも多くいました。
この結果から、日本のITエンジニアの年収は平均よりも高額であることが考えられます。
ITエンジニアが平均年収よりも高額である理由を考えてみると、IT人材の不足と高度なIT技術の需要の増加があげられます。
そのため、専門的知識が必要になるITエンジニアは比較的多くの年収がもらえるのです。
実は日本のエンジニアは海外に比べて年収が低い?
実は日本に比べて海外のエンジニアは日本のエンジニアよりも高収入の傾向にある事をご存じでしょうか。
海外のエンジニアの収入は日本と数百万の差があることも珍しくありません。
中でもアメリカや中国のような経済大国では、IT人材が重宝されるため、群を抜いて高額だと言われています。
アメリカの転職情報サイトであるLevels.fyiが発表したPay Report 2021では、日本と同様のエンジニアのレベルの年収は約3000万であり、初歩的なレベルでも2000万程度であることが示されているのです。
しかし、日本のすべてのエンジニア職の年収が低いわけではありません。 中にはわずかながら20代~30代で年収1000万を達成している人もいます。
そのような人たちに共通するのは、あくまで専門的なエンジニアとしてのスキルのみで活動しているわけではないということです。
高収入を目指すためには、基本的な知識を基に他のスキルと組み合わせ、戦略的にキャリアを積む必要があります。
日本で年収の多いエンジニア職5選
ITエンジニアとは言っても、その仕事内容によって様々な業種に分かれています。
また、業種によって階級があり、どの階級でエンジニアをするかによっても収入に大きな差が存在します。
そのため、年収と総合的な業務内容を正確に見極め、自身のキャリアを形成していくことがとても重要になってきます。
多くの業種の中でも、比較的年収が高額とされている業種を5つ紹介します。
システムアナリスト
もっとも上流階級に位置しており、クライアントとのコミュニケーションからニーズの選定や課題の発見と解決のための提案をします。
基礎的なITスキルやコンピュータースキルはもちろんのこと、コミュニケーションスキルが重要になってきます。
顧客に対してプロジェクトの支援をするため、社内のシステムエンジニアを統括する必要があります。
経営戦略の経験や実績があると、より信頼性の確保ができるため、年収も高くなります。
プロダクトマネージャー
こちらも全体を統括する立場にあり、システムアナリストが構成したチームをまとめる立場にあるため上流階級の業種です。
こちらも同様に、専門的知識はもちろんのこと高度なコミュニケーションスキルとマネジメント能力が必要になります
プリセールス
プリセールスエンジニアは営業と同じように、クライアントのニーズを吸収したうえでデモを見せ、商談をする業種です。
専門的な技術はもちろんのこと、プレゼンテーションスキルや企画力もレベルの高いものが求められます。
IT戦略/システム企画
IT戦略とは、ITツールを経営にどのように用いていくかを考える業種のことで、経営の実績や現場での経験が必要になってきます。
基本的スキルはもちろんのこと、プロジェクトを統括した経験・会社の運営に携わる経験が生かされる職業なのです。
研究開発
こちらは、主に企業の開発部門などに所属し、IT関連の開発を行う業種です。
開発する対象は、AIやロボットなど多様ですが、それゆえ高度な専門知識の組み合わせが必要になるため、多くの開発者は大学院卒です。
年収1000万エンジニアになるための5つの方法
上で紹介した高収入が狙える5個の職業に共通するものは、専門的な知識だけでなくプラスアルファで何か優れたスキルが必要であるということです。
一般的なWebデザイナーやプログラマーは、専門的なスキルのみを基に活動できるため人材競争が比較的激しくありません。
そのため、一般的な平均年収と同等かそれ以下になってしまいます。
そこで、高収入を達成するエンジニアになるための方法を5つ紹介します。
実用的な専門的スキルを持っているもつ
高収入エンジニアになるにはプログラミング等の実務経験が必須です。
少なくても5年以上の専門的業務の経験を応用することによって、高収入を達成できる業種へのステップアップが可能になります。
ITエンジニアとしてのスキルレベルの指標として独立行政法人情報処理推進機構(IPA)のITSS(ITスキル標準)というものがあります。
それぞれを簡単に説明すると以下の通りです。
- レベル1
- レベル2
- レベル3
- レベル4
- レベル5
- レベル6
- レベル7
情報技術において、必要最低限の知識を有する状態で自身のキャリアの形成のために、さらなる努力を求められます。
上位レベルの指導者のもと、割り当てられた作業をおこなうことができます。
キャリアアップのためスキルの研磨がより一層必要になります。
委託された業務に対してすべて自分の力で取り組むことができます。
スキルの応用が認められ、プロフェッショナルとしての地位を築くための努力が必要です。
プロフェッショナルとして地位が確立し、プロジェクトにおいて課題発見と解決をリードして行うことができます。
すでに、ハイレベルと認められるがより一層のスキルの研磨が必要です。
プロフェッショナルとしての地位確立はもちろんのこと、経験と実績がある状態です。
企業内でもハイエンドワーカーとして認められます。
企業内にとどまらず、自身のビジネスの経験やテクノロジをけん引していくレベルに値します。
市場においてハイエンドワーカーであり、経験と実績が豊富にある状態です。
自身の経験や実績の豊富さはもちろんのこと、市場内でも先進的な技術や知識でリードをすることができます。
世界的に見ても十分に通用するレベルです。
大手の上流企業に転職する
ITエンジニアで年収を高めていく場合には、システム開発を請け負っている上流の元請けに近いところで働くことも一つの手です。
多くの外注作業の場合、元請けの大手の企業が下請けの企業に業務を分配させていきますが、末端であればあるほど外注費用が低くなり、下請けで働く従業員の給料も低くなります。
そのため、現在下請け企業にいて給料が伸び悩んでいる場合やITエンジニアへの転職を考えている場合には、上流工程で大手企業に就職することが年収UPの戦略的方法でもあります。
しかし、だれしもそのような企業に転職できるわけではありません。
上で紹介したITSSを参考にし、コミュニケーションスキルやプレゼン力などを磨き、応用の利くITエンジニアとして自身の市場価値を高めていきましょう。
フリーランスでエンジニアになる
年収を1000万に導くために、フリーランスへ転身することも一つの手です。
フリーランスで働くことによって、本来会社に勤めた場合に天引きされるものがなく、成果が純粋に自身の利益に繋がります。
そのため、フリーランスITエンジニアの収入は会社勤めの人と比べて高い傾向にあります。
しかしながら、フリーランスに転身するのも簡単ではありません。
受注・提案・開発・納品などすべてにおいて自分で行う必要があるため、専門知識のほかにプラスアルファのスキルや経験が必要になります。
また、需要の高いフリーランサーになるには、常日頃から経済の動向やITのトレンドに目を通すことが求められます。
探求心・向上心をもつ
ITエンジニアに限らず、自身の業務に対してどれだけハングリー精神をもって取り組めるかが重要になります。
そのため、常により良い方法やトレンドに敏感になる探求心や自身のスキルアップに注力できる向上心をもつことが、質の高いITエンジニアになるための近道といえます。
IT業界はトレンドの動きが激しいため、基礎知識の応用と自身の努力がキャリアアップのカギになると言われています。
そのため、成長意欲が高ければ高いほど年収1000万達成の可能性が高まるでしょう。
海外での活動を視野に入れる
最後は、日本にとどまらず海外での活動を視野に入れて、自身のスキルアップに力を入れることです。
アメリカの転職情報サイトである、Levels.fyiが発表したPay Report 2021では、日本と同様のエンジニアのレベルの年収は約3000万であり、初歩的なレベルでも2000万であることが示されています。
もちろん日本と比べて、レベルの基準に差はありますが、業界でみても収入が格段に多いと考えられます。
ITに関係する知識や技術はもちろんのこと、コミュニケーション力に加えて言語力をつけることで、身を置く市場の大きさがグッと広がります。
自身の市場価値を高める際に必要なのは、スキルの掛け算です。
リモートワークが広く採用されているこの時代に、「ITスキル×言語能力×プラスアルファの能力」があれば、日本にいながら海外企業への転職や海外もターゲットにしたフリーランスといった道も開けます。
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ITエンジニアとして収入を上げる際に必要なのは、スキルの掛け算だと紹介しました。
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まとめ:視野を広げて「年収1000万エンジニア」を達成しよう!
トレンドやサービスなどの変化が著しいIT業界で年収を1000万に到達させるためには、基礎知識の積み上げやスキルアップによるキャリア形成が必要不可欠です。
ITエンジニアとして、キャリア形成をしていくためには専門技術の探求のほかに市場やニーズを分析したプラスアルファのスキルを身に着けることが重要になります。
戦略的に自己分析と行動を行うことで、年収1000万を達成することができるでしょう。