最近テレビや新聞で、「人工知能に仕事を奪われる!」という話をよく耳にするのではないでしょうか? 将来に漠然とした不安を抱いている方も多いかと思います。
今回はそんな、
「どんな仕事が将来なくなるの?」 「自分の今の仕事は大丈夫?」
という疑問に答えたいと思います。
転職を考えている方はぜひ、参考にしてみてください!
記事のもくじ
未来にAI(人工知能)やロボットに代替される可能性のある仕事
結論、もしあなたの仕事が、ロボットの得意な分野の仕事なら、数年以内になくなってしまう危険があるでしょう。 AI(人工知能)研究を行なっているオックスフォード大学のマイケル・オズボーン教授は論文「雇用の未来」にて、 「今後10年から20年の間に約半分の仕事が、ロボットなどによって代替される」と発表し、大きな波紋を呼びました。
では、具体的にどのような仕事がロボットにより代替されるのか? 「雇用の未来」では以下の仕事が、コンピュータに代替される可能性が高いとして挙げられています。
【主な将来なくなる可能性のある仕事】 銀行の融資担当者 / スポーツの審判 / 不動産ブローカー / レストランの案内係 / 保険の審査担当者 動物のブリーダー / 電話オペレーター / 給与・福利厚生担当者 / レジ係 / 税務申告書代行者 娯楽施設の案内係・チケットもぎり係 / カジノのディーラー / ネイリスト / 図書館の補助員 / 彫刻師 クレジットカード申込者の・承認調査を行う作業員 / 集金人 / パラリーガル・弁護士助手 ホテルの案内係 / 電話販売員 / 仕立て屋(手縫い) / 時計修理工 / データ入力員 / 映写技師 苦情の処理・調査担当者 / 簿記・会計・監査の事務員 / 検査・分類・見本採取・測定を行う作業員 カメラ・撮影機器の修理工 / 金融機関のクレジットアナリスト / メガネ・コンタクトレンズの技術者 殺虫剤の混合・散布の技術者 / 義歯制作技術者 / 測量技術者・地図作製技術者 / 塗装工・壁紙張り職人 造園・用地管理の作業員 / 建設機器のオペレーター / 訪問販売員・路上新聞売り・露店商人
今ここに、ご自身の仕事はありましたでしょうか? AI(人工知能)や機械の発達は予測がしにくいため、これらの仕事がなくなるという断言はできません。 しかし、少なからずAI(人工知能)やロボットによって代替される可能性を孕んでいるということを考え、キャリアパスを考え直す必要があります。
(AI(人工知能)の未来については以下の記事で触れています。)
では、具体的にどう代替されていくのかをみていきましょう。
トラックやタクシーの運転手
近年では様々な企業が車の運転を自動化しようと取り組んでいます。 もし、運転の自動化に成功すればトラックやタクシー、バスなど様々な乗り物の運転を人間がする必要が無くなるため運転する仕事は無くなるといわれています。 現在でも、加速減速と簡単なハンドル操作で運転をサポートする機能は、すでに多くの自動車に搭載されていますよね。 他にも衝突の危険を察知すると、自動で止まる車も自動運転の一種です。
夢のようなこの自動運転技術ですが、まだまだ多くの課題を抱えています。
- 【技術的な課題】:ハッキング防止技術、複雑な状況でのAIの判断技術、人間の合図を理解する技術、関連インフラの整備など
- 【倫理的な課題】:事故を起こしたときの責任、各種の法の整備
アメリカでは、実際にこのような課題が顕在化しています。 テスラという自動車会社は車に「オートパイロット」という機能を付けています。
このオートパイロットという機能により、高速道路など限られた環境でドライバーが運転することなく走行を可能なるのです。
しかし、このオートパイロット機能の使用中に死亡事故が起こってしまいました。 この事故の責任は、自動車を作ったメーカーにあるのか、それとも運転手の責任なるのか。 責任の所在が曖昧であったり、課題が多く残っているのです。
レジ打ち
レジ打ちは、日本でもすでに無人化されているお店が多くあります。 家の近くのスーパーにセルフレジがあるというのは決して珍しい話ではないと思います。
ただ、セルフレジはAI(人工知能)を用いているわけではありません。 あくまでも、機械化により今までレジ打ちの作業を無人化し、私たちが担っているだけです。
ではレジのAI(人工知能)化とは何を意味するのでしょうか。 近年、アメリカには「Amazon Go」というアマゾン社が運営するスーパーマーケットができました。
Amazon Goでは、AI(人工知能)を用いてレジを通さずに会計が出来てしまうというお店なのです。
商品を購入するためには、
- 1. Amazon Goのアプリをインストールし、そのアプリ内で表示されるコードをゲートにかざし入店
- 2. 店内にある商品を手に取り普段通り買い物をして、そのまま店を出る
- 3. もし購入をやめる場合は、棚に戻す
たったこれだけの行動で、お買い物ができてしまうのです!
まるで盗みをしているかのような気持ちになりそうですが、しっかりとお会計は済んでいます。 (Amazon Goに慣れすぎて、普通のお店でやってしまわぬよう注意が必要ですね笑)
でも、どのような仕組みでそんなことができるのか?
店内の多くのセンサーやカメラがお客さんを追跡し、その人が手に取ったもの、戻したものを把握するといったシステムになっています。 しかし、現段階では課題があり多くの客が同時に来店した場合などはうまく作動しないことがあるようです。
また、商品の補充はまだ手作業であったりと完全自動化には至っていませんが、完全に自動化される日も近いかもしれません。
パラリーガル、弁護士助手
弁護士という職業を完全にロボットが行うのではなく、弁護士の行う仕事の一部がAI(人工知能)によって自動化されるといわれています。
現在でも、IBMのが開発した「Ross」というAI(人工知能)はいくつかの法律事務所で活躍しています。 ではどのような仕事を行っているのでしょうか。
- 契約書の作成
- 自己の過失の割合の算出
このような仕事は、人間が行うよりはるかに安価に、正確にできてしまうのです。 だた依頼者の不満や心配を受け止め、納得や安心を与えるといった弁護士の仕事は、AI(人工知能)が人間に代替するということは難しいと考えられます。
未来にAI(人工知能)やロボットに代替される仕事の特徴
ここまでいくつか具体的な仕事を見てきましたが、これらの仕事に共通する特徴は何でしょうか。
ずばり以下の2つだといえます。
- ルーチンワーク(単純労働)
- データの処理スピードと正確性が必要な仕事
ルーチンワーク(単純労働)
感情を持たないロボットは、決められたことを何回も繰り返すことが得意です。 その上でどうすれば、効率的に仕事をこなすことができるかを深層学習(ディープラーニング)によって、常に改善されていきます。 例えば、自動運転もこの仕組によって成り立っています。
データの処理スピードと正確性が必要な仕事
大量のデータを早く、正確に処理するロボットの能力は人間の比ではありません。 AI(人工知能)は過去の裁判のデータなどを処理し、現状での最適解を出すことで弁護士業務の一部を人間よりも効率的に、正確に行うことができるのです。
AI(人工知能)にできない仕事と未来に価値の高まる仕事の特徴
弁護士の仕事でも、人の感情に影響を与える仕事はAI(人工知能)による代替が難しいということをお話しました。 そのような仕事はロボットにはできないからこそ、高いお金を払ってでも優秀な人にしてもらわなければいけません。 つまり、今後価値が高まって行く仕事とも言い換えることができます。
では具体的に、どのようなことがAI(人工知能)にできない仕事なのでしょうか? それは、以下の2つです。
- 創造的な仕事
- 人の感情に影響を与えること
創造的な仕事
機械は過去の例から、改善を加えていくことは得意です。 しかし全く何の前例もないことを新しく作り出す、いわゆる0→1の仕事はできないのです。 AI(人工知能)にとって、それは計算の中で求められるモノではないからです。 これは言い換えるならば情報編集能力です。
人の感情に影響を与えること
機械は文章を読んだり書いたりすることはできますが、文脈に隠れている意図や行間を読むといったことはできません。 つまり文章を解釈するという行為はまだ、人間にしかできないことと言えるでしょう。
AI(人工知能)時代の未来の働き方はどうなるのか
AI(人工知能)やロボットに仕事を代替されることを恐れている人も多いかと思いますが、人類にとっては悪いことばかりではありません。 では、どういったメリットがあるのか? それは、クリエイティブなことに集中できるということです。
歴史上、人間は常にテクノロジーにより自動化を繰り返してきました。 例えば、洗濯も昔は手で洗っていましたが、今では洗濯機が自動で洗ってくれます。 手縫いで作っていた服も、今ではロボットが自動で作ってくれます。
そうすることで、人間には考える時間が増え、新しい技術が生まれてきました。
ここからいえることは、クリエイティブなスキルを身につけておかなければ失業してしまうリスクもあるということです。 具体的には、先ほど述べた以下のような仕事を極めることが重要です。
- 創造的な仕事
- 人の感情に影響を与える仕事
もちろん、エンジニアとして新たなAI(人工知能)やロボットを作る側にまわるということも一つの手です。 現代ではテクノロジーの発展が著しいため、ITスキルを身につけておけば食いっぱぐれるということはないでしょう。
まとめ:AI(人工知能)時代に未来を考えたキャリアプランを立てよう!
AI(人工知能)やロボットによって代替される仕事・職業についてご紹介しました。 ご紹介した仕事・職業がなくなってしまうということは想像しにくいと思いますが、実際になくなるリスクは高いといえます。
現に我々の身近なところでも、レジシステムが自動化されていたり、自動運転技術が導入され始めていたりと、徐々にロボットに代替され始めています。
あなたの仕事がレジ打ちや運転手でなくても、これは決して他人事ではありません。 いつあなたの領域に、自動化の波がやってくるかはわかりません。
今回の記事を参考に、今後のキャリアプランを一度見直してみるのも良いかもしれませんね。