キャリアの多様化により、キャリアコンサルティングの重要性が騒がれています。
そこで厚生労働省は「職業能力開発促進法」を改正し、2016年4月にキャリアコンサルタントを国家資格としました。
キャリアコンサルタントの人気が集まるなか、これから目指す方は「給与や年収はいくらなのだろう」と考えてはいませんか?
そこで本記事では、キャリアコンサルタントの年収を実際の統計データと一緒に解説します。
「キャリアコンサルタントはいくら稼げるの?」 「キャリアコンサルタントはどんな働き方なの?」 「給与や年収を上げるには?」
などの疑問に答えていきます。
「キャリアコンサルタントの働き方が気になる」「キャリアコンサルタントになりたい」と考えている方は、ぜひ内容を確認してみてください。
記事のもくじ
キャリアコンサルタントの給与・年収はどのくらい?
キャリアコンサルタントの給与に関しては統計データがあります。
そこでここからは、キャリアコンサルタントの年収を個人と就労別で紹介します。
ぜひ参考にしてください。
キャリアコンサルタント個人の年収
『キャリアコンサルタント登録者の活動状況等に関する調査(労働政策研究報告書No.200)2018』によると、正社員のキャリアコンサルタントの一年の年収で最も多いのが、200〜400万円未満となっています。
次に多いのが、400〜600万円未満で次いで600〜800万円未満といった結果です。
- 200〜400万円→33.2%
- 400〜600万円→21.5%
- 600〜800万円→14.1%
非正規社員のキャリアコンサルタントの年収は同調査によると、200〜400万円で、その次が200万円未満となっています。
就労状況別キャリアコンサルタントの年収
就労別のキャリアコンサルタントの年収は以下のとおりです。
200万円未満 | 200〜400万円未満 | 400〜600万円未満 | 600〜800万円未満 | 800万円以上 | |
正社員 | 1.4% | 16.6% | 31.9% | 24.0% | 26.0% |
非正規社員 | 23.0% | 62.0% | 10.9% | 3.2% | 1.0% |
全体 | 15.7% | 33.2% | 21.5% | 14.1% | 15.5% |
参照:キャリアコンサルタント登録者の活動状況等に関する調査(労働政策研究報告書No.200)2018
正社員の場合は、企業内キャリアコンサルタントを勤めている方が多く、高い役職に就くことで800万円以上の高収入を得られます。
一方、非正規社員のキャリアコンサルタントは、ワークライフバランスを意識した働き方が実現できます。
たとえば、大学や専門学校のキャリア支援センターで週3日働くようなライフスタイルも可能です。
比較的自由な働き方ができるのも、キャリアコンサルタントの魅力の一つです。
キャリアコンサルタントの働き方
キャリアコンサルタントの働き方はいくつかあります。
ここでは、キャリアコンサルタントの3つの働き方を紹介します。
正社員
正社員のキャリアコンサルタントの働き方は、企業人事や人材派遣会社での業務が挙げられます。
企業の場合は、研修の実施プログラム作成・採用担当者への指導・相談が主な業務です。
キャリアコンサルタントの資格や、人材サービス領域の実務経験があると、就職や転職がしやすいでしょう。
人材派遣会社は、求職者へのアドバイスや求人紹介などの採用支援業務がメインです。
また採用に困っている企業に訪問し、採用活動の改善や提案を行います。
ヒアリングを通して求める人物像を明確にし、採用するときのポイントや採用情報を掲載する場所などのアドバイスをします。
非正規社員
非正規社員のキャリアコンサルタントは、公的機関や教育機関でのキャリア支援の仕事が多い傾向です。
具体的には以下のとおりです。
- ハローワーク
- 大学
- 専門学校
求職者や学生に対してカウンセリングを行ったり、就労支援セミナーを実施したりといった活動がメインです。
ほかには、求人開拓やセミナーの企画・書類作成などのカウンセリング以外でのサポートもあります。
キャリアコンサルタントの資格や相談業務の経験があると、就職や転職がしやすいでしょう。
フリーランス
フリーランスのキャリアコンサルタントになる選択肢もあります。
企業に訪問営業をして顧客を獲得し、相談業務を行う働き方です。
外部のキャリアコンサルタントになり、キャリア支援のセミナーを開くこともあれば、個別に相談に乗るケースもあります。
人事部の採用状況に問題を抱えているのであれば、指導や相談もします。
正社員のキャリアコンサルタントよりも実績や評価・知名度が大切です。
また、営業活動や経理を担当する社員がいないので、自分で行う大変さもあります。
正社員で働くよりも業務は増えますが、報酬は自分の頑張りで決まるので、やりがいを感じる方もいるでしょう。
キャリアコンサルタントが給与や年収を上げるには
キャリアコンサルタントが給与や年収を上げる方法は主に4つあります。
それぞれ具体的に解説します。
フリーランスになる
キャリアコンサルタントの実績や経験が豊富であれば、フリーランスになるのも一つの手段です。
フリーランスのキャリアコンサルタントは少ないのではないかと思うかもしれませんが、そのようなことはありません。
『独立行政法人労働政策研究・研修機構』では、フリーランスのキャリアコンサルタントは10.9%となっています。
つまり、10人中1人がフリーランスのキャリアコンサルタントの活動をしているのです。
ただし、キャリアコンサルタントは独占業務ではありません。
相談業務はどのような方でも実施できるので、自分だけの強みを持っておくことが大切です。
たとえば、キャリアコンサルタント以外の資格を活かしたコンサルティングをしたりSNSでフォロワーを集め、発信力を高めたりするといいでしょう。
キャリアコンサルタントの実績はすぐにつかないので、いきなりフリーランスになるのではなく、徐々にスキルを磨いてから始めてみるのがおすすめです。
カウンセリングの値段を上げる
フリーランスのキャリアコンサルタントになったものの、カウンセリング料が安価だと収入は上げにくいでしょう。
何名かのキャリアコンサルティングを実施してみて、評判が良かったり今後も顧客が増えたりする様子であれば、思い切ってコンサルティングの値段を上げてみるのがおすすめです。
値段の判断はむずかしいですが、先輩のキャリアコンサルタントや相場と相談をしながら決めるといいでしょう。
「思い切って価格を上げてお客さんが来なくなったらどうしよう」と思う方もいるかもしれません。
その場合は価格変更を繰り返して顧客が払いやすい値段を探る必要があります。
マッチングサービスや転職エージェントを活用する
マッチングサービスや転職エージェントを利用して、収入を上げる方法もあります。
最近では、『カケダス』や『キャリクエ』といったキャリアコンサルタント向けのマッチングサービスや、転職エージェントも増えています。
これらのサービスは、営業活動をする必要がなくなるのがメリットの一つです。
いちから顧客を見つけたりキャリアコンサルタントとの横のつながりを作ったりするのには時間や労力がかかります。
ですから、キャリアコンサルタントの実績がつくまでは、マッチングサービスや転職エージェントを利用するのがおすすめです。
本業が人事部やキャリア支援の仕事をしているのであれば、マッチングサービスなどで副業のキャリアコンサルタントをしつつ、本業で人材紹介・人材派遣の仕事をすると給与や年収が上がりやすいでしょう。
また、実績や評価を身につけた状態で独立できるので、フリーランス後の収入に不安なく業務に取り組めます。
上位資格を取得する
キャリアコンサルティング技能士を取得することで、給与や年収をアップする方法もあります。
キャリアコンサルティング技能士は、キャリアコンサルタントの上位資格として位置付けられています。
受験資格にキャリアコンサルタント業務5年以上が必要とされています。
合格率は20%以下なので難易度は高いでしょう。
キャリアコンサルティング技能士を取得すれば、年収は800万円以上となります。
企業に勤めていれば、高い役職に就いていると考えられるでしょう。
フリーランスであれば、上位資格を活かして大手企業やIT企業の外部キャリアコンサルタントの働き口があります。
ITスキルを身につけたいのであればKredoへ!
ITスキルをキャリアコンサルタントに活かすなら、Kredoオンラインキャンプがおすすめです。
KredoはプログラミングやWebデザインを学べます。
「キャリアコンサルタントにITスキルは必要か?」と考えてしまうかもしれません。
フリーランスのキャリアコンサルタントには営業をするためにWebサイトが必要な場合があります。
Web制作会社に作ってもらうのもいいですが、お金がかかるのではじめは自作できるといいでしょう。
また、顧客がIT企業の場合、どのような仕事をしているかをイメージするためにもプログラミングを経験しておくことは重要です。
ぜひ、ITスキルを身につけてキャリアコンサルティング業務の幅を広げてください。
まとめ:ITとキャリアコンサルティングのスキルを合わせて年収アップも狙える!
キャリアコンサルタントの給与や年収を上げるには、キャリアコンサルティングのスキルだけでなく、ほかのスキルを組み合わせることも重要です。
ITスキルがあれば、自分でプロダクトを作れます。
フリーランスのキャリアコンサルタントであれば、自作したWebサイトから集客ができます。
またIT系の企業にも営業ができるでしょう。
エンジニアやWebデザイナー特有の悩みに共感でき、同じ立場で話を聞けるので、ITスキルを身につけておくことは重要です。
プログラミングやWebデザインのスキルを学びたいのであれば、ぜひ一度Kredoの無料カウンセリングにお越しください。