車の運転が好きでバスの運転手を始めた方は多いでしょう。
しかし実際は、過酷な業務時間や見合わない待遇に悩まされている方がいます。
そこで本記事ではバス運転手を辞めたいと思う理由や、辞めたあとのキャリア形成について解説します。
「バスの仕事がつらい」と考えている方が次の行動を取りやすい内容になっているので、ぜひ最後まで読み進めてみてください。
記事のもくじ
バス運転手を辞めたいと思う5つの理由
バス運転手を辞めたいと思う6つの理由は以下のとおりです。
バス運転手のつらいと感じる点を紹介するので、自身と照らし合わせながら読み進めてみてください。
勤務時間が長い
バスの運転手は勤務時間が長いです。
バス業界では深刻な人材不足が続いていますが、バスは毎日休むことなく走ります。
そのため休日出勤をして働くこともあります。
早朝の路線を担当したら、朝は4時前に起きなくてはいけません。
バス運転手は休日が少ないうえに、睡眠時間を確保するのが難しい仕事です。
またバスは毎日決められた区間を走らなくてはいけないので、拘束時間も長くなります。
お客さんを待つ時間など実働以外の時間を含めると、1日12時間以上は拘束されています。
プレッシャーがかかる
バスの運転は乗客の命を預かっているため、プレッシャーのかかる仕事です。
急発進や急ブレーキをしてしまうとお客さんの怪我につながるので、慎重に運転をする必要があります。
また、バスは交通状況や天候によって目的地に時間どおりには着けない場合があります。
ダイヤに遅延が生まれてしまい、ときには乗客から苦情を言われることがあるでしょう。
そのため、時間どおりの運行を常に心がけなければいけません。
またバスの運転中は、定期的に注意喚起をおこなうのが義務付けられています。
立っている方や高齢者の方に怪我がないよう、乗降中は常に確認をする必要があります。
バスの運転は、複数のことを同時に確認しなくてはいけないプレッシャーのかかる仕事です。
給料が低い
バス運転手の給料は、年収400万円と決して高いとはいえないのが現状です。
「年収400万円稼げればいい」と考える方もいますが、額面上の金額と実労働を考えると低いと感じる方もいるでしょう。
なぜなら給料の内訳は固定給が半分、残業代や職務手当が半分なので、睡眠時間やプライベートを削って得た金額だからです。
運行管理者などの役職につけば、年収は500万円近くになります。
しかし残業や休日出勤が増えるため、生活の満足度が感じられない方も多くいるでしょう。
責任が重い
バス運転手は乗客の命を預かる責任のある仕事です。
交通事故に遭わないよう、細心の注意をしながら業務にあたる必要があります。
また、バス運転手が遅刻や寝坊をしたら、会社や乗客などに多大な迷惑をかけてしまいます。
遅刻や寝坊を何度も繰り返してしまうと、業務停止や免職処分を受ける可能性があるので、責任を持って業務にあたらなくてはいけません。
体がつらい
バスの運転には体力面でつらい部分があります。
バスの運転は1日中座りっぱなしのため、腰を痛めている運転手は多いようです。
また、睡眠時間が短いこともあり、疲労が抜けずに業務にあたることも日常茶飯事です。
そのため、バス運転手は体力的に大変な仕事といえます。
ドライブレコーダーの監視
近年、煽り運転の被害が増えたことで、バスにもドライブレコーダーが設置されています。
ドライブレコーダーは、車内だけではなく、車外にも取り付けられています。
また音声による録音もされているため、事故の原因究明には役立つでしょう。
しかし運転手にとっては、プレッシャーがかかったり気が休まらなかったりするようです。
ドライブレコーダーからの監視が「バス運転手を辞めたい」と思う原因になる場合があります。
バス運転手に向いている人の4つの特徴
バス運転手に向いている人の特徴は以下のとおりです。
バス運転手を辞める前に自身の能力を再度確認するためにも、ぜひ参考にしてみてください。
運転が好き
バス運転手は1日に100km以上走るので、運転が好きな方に向いています。
トラック運転手のような配送も担う仕事の場合は運転業務だけではなく、荷物の積み下ろしもおこなわなくてはいけません。
しかし、バス運転手は運転業務がメインになります。
そのため、バス運転手をするなら、運転が好きなのが絶対条件です。
体力や集中力がある
バスの運転には体力や集中力が必要です。
地域密着のバスは決められた区間を走らなくてはいけないので、ルートを間違わずに走る慎重さが求められます。
また、バス停を通り過ぎてしまったり、乗客の降りるバス停を間違えてしまったりしないためにも、集中して運転をしなくてはいけません。
高速バスの運転手になれば交代制ですが、走行距離が伸びるため長い距離を運転します。
そのためバス運転手には集中力や体力が必要です。
職場の人間関係が苦手
職場の人間関係が苦手な方は、バスの運転手に向いています。
バス運転手の業務は基本的に1人だからです。
乗客に挨拶をしたり道案内をしたりするコミュニケーションは必要ですが、黙々と作業をするのが好きな方におすすめの仕事です。
逆にチームメンバーと一緒に何かに取り組んだり、営業などで高い成果を出したりするのが好きな方には物足りなさを感じるでしょう。
コミュニケーション能力がある
地域密着のバスでは通勤や帰宅ラッシュ時にも運行しているので、会社に出勤される方が多く利用しています。
バスの運転手から「いってらっしゃい」や「お疲れ様です」といった小さなコミュニケーションを受けるのはうれしく感じるでしょう。
またバス運転手には、乗客から道を聞かれた際にわかりやすく伝えられる能力が必要です。
挨拶がなかったり路線をうまく伝えられなかったりすると、「接客の応対が悪い」と乗客からクレームがくる可能性もあります。
そのため乗客に対して優しく丁寧に接しられる方が、バス運転手に向いています。
バス運転手に向いていない人の4つの特徴
バス運転手に向いていない人の特徴は以下の4つです。
バス運転手を辞めたいと考えている方は、自分が当てはまっているかぜひ確認してみてください。
運転が嫌い
運転が嫌いな方は、バス運転手には向いていません。
バス運転手は1日12時間近く運転業務をおこなうからです。
そのため運転が嫌いだと、バスの仕事がつらいと感じてしまうでしょう。
ドライバーの仕事に就いている方は、運転すること自体が好きなことが多い傾向です。
「運転が苦手」と感じているなら、バスの運転手は向いていない可能性があります。
チームで仕事をするのが好き
チームで仕事をするのが好きな方に、バス運転手は向いていません。
バス運転手は基本的に単独で仕事をするからです。
夜行バスの運転の場合は交代制なので連携が求められますが、他業界に比べるとチームプレイは圧倒的に少ないです。
そのためバス運転手は、複数人でプロジェクトを進めたり企画を運営したりする仕事が好きな方には向いていないでしょう。
お酒が好き
お酒が好きな方がバス運転手を続けるのはきついです。
バス運転手は朝の運行前に出勤しなくてはいけないので、早くて4時前、遅くて5時前には起床しなくてはいけません。
休日の前日なら問題ないですが、次の日が出勤日だとお酒を飲むのは難しいでしょう。
同僚や上司とお酒を飲みに行くのもなかなかできないので、飲み会で仲を深めたいと考えている方も楽しみが少なくなってしまいます。
そのためお酒が好きな方は、バスの運転手ではない仕事を探すのがおすすめです。
ルーティンワークが苦手
ルーティンワークが苦手な方には、バスの運転手は向いていないでしょう。
バスは決められた区間や運行時間を守って走らなくてはいけないからです。
走行ルートが変わることもありますが、基本的には毎日同じコースを走るのでルーティンワークです。
また遅刻や寝坊といったことは、絶対にしてはいけません。
寝坊や遅刻をすれば、職員や乗客、会社に大きな迷惑をかけてしまいます。
生活リズムを整えるのが難しい方や同じ仕事をコツコツと続けるのに苦痛を感じる方は、バスの運転手として勤めるのは難しいでしょう。
バス運転手を辞める際にやっておく4つのこと
バス運転手を辞める際にやっておくことを4つ紹介します。
「バス運転手を辞めたい」と考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
正確な退職日を伝える
退職する際は、上司と相談したうえで正確な退職日を伝えましょう。
退職の意思が固まるまでは、周りに相談するのはおすすめしません。
なぜなら、話を聞いた同僚や後輩、先輩が上司に伝えてしまう可能性があるからです。
また仕事を退職することに対して、上司から嫌悪感を抱かれて辞めづらくなります。
そのため退職の意向が固まった時点で、上司に直接話すのがおすすめです。
転職エージェントを利用する
「退職をしたいけど相談できる相手がいない」という方は、転職エージェントを利用してみましょう。
転職エージェントとは求職者と企業の間に立ち、双方が希望する条件に合った人材を紹介するサービスです。
転職エージェントでは、求人の紹介を受けるだけではなく、キャリアアドバイザーに相談もできます。
転職や今の仕事で悩んでいることを相談すると、求職者にとってどのようなキャリアプランが最適かアドバイスしてもらえるでしょう。
キャリアの棚卸しもできるので、自分がどの業界で活躍しやすいかが明確になります。
転職をするか悩んでいる方は、ぜひ一度転職エージェントを活用してみてください。
転職活動をしておく
バス運転手を辞めると決心したら、転職活動をしてみるのをおすすめします。
転職することにはリスクがありますが、転職活動にはリスクがないからです。
退社してから転職活動をすると、なかなか仕事が決まらずに焦ってしまい、たまたま内定をもらった企業に入社しがちです。
情報をとくに調べないで入社してしまうとミスマッチが起きて、すぐに辞めたくなってしまいます。
しかし仕事をしながらの転職活動であれば、面接した企業がイマイチでも焦る必要がありません。
自分のペースで転職活動ができるので、企業を吟味したり現在の市場価値を知ったりできます。
バスの運転手は休日が少なく出勤時間も早いので、働きながら転職活動をするのは大変でしょう。
しかし、本当に満足できる企業に勤めるために、1ヶ月に1度でも転職活動をしてみてください。
退職代行サービスを利用する
退職を申し出たにも関わらず、上司の許可が下りない方は、退職代行サービスを利用しましょう。
退職代行サービスとは、退職希望者に代わって企業に退職の意向を伝える仕事のことです。
退職代行サービスを利用すれば、最短1日で仕事を辞められます。
社員と企業がやり取りをする必要は一切なく、貸与品や書類などは全て郵送で対応できるよう手続きをしてくれます。
「上司に相談したけど退職が認められなかった」「退職の意向を伝えるのが難しいけど今すぐ辞めたい」と考えている方は、退職代行サービスを利用してみてください。
バス運転手を辞めたあとのおすすめの仕事4選
バス運転手を辞めたあとにおすすめの仕事を4つ紹介します。
トラック運転手
バス運転手を辞めた方におすすめの仕事はトラック運転手です。
バスの運転手の経験がある方が取得している大型二種免許を所持していれば、小型・中型・大型トラックを運転できるので前職の資格が活かせるでしょう。
またトラックは、バスの運転とは異なり荷物を運びます。
人を乗せていないため、バスよりもプレッシャーが少なく感じます。
運転が好きな方や乗客を乗せるプレッシャーが苦手な方は、トラック運転手に転職するのがおすすめです。
タクシー運転手
バスの運転手からタクシー運転手に転職する方は多いです。
バスの運転をしていれば大型二種免許を所持しているので、タクシーの運転に必要な第二種免許を取得せずにすみます。
また、タクシー運転手もバスと同様に乗客を乗せる仕事です。
人と話すのが好きな方や、乗客を乗せてサービスを提供するのが好きな方にはタクシー運転手は向いています。
営業職
バスの運転よりも他人とコミュニケーションを取るのが好きな方は、営業職を目指してみてください。
バスの運転をしていると、さまざまな乗客と関わってきた経験があるので営業の仕事に活かせます。
また営業職は業界未経験からでも始めやすい仕事の1つです。
歩合制の営業職なら成績次第では運転手の給料を超えられます。
また営業は汎用性の高いスキルなので、今後のキャリアパスにも活かせる職種です。
コミュニケーションを取るのが得意な方や年収を上げたいと考えている方は、営業職がおすすめです。
接客業
バスの運転よりも乗客と話すのが好きな方は、接客業が向いています。
居酒屋のようなお客さんと距離の近いお店であれば会話を楽しめますし、高級店ならどのような商品を求めているか察する力が活かせます。
バス運転手は落ち着いている方が多いので、距離感の近いコミュニケーションが苦手な方もいると思いますが、初対面の方でも気兼ねなく話せるような方であれば、接客業を選んでみてください。
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まとめ:バス運転手を辞めたいときは事前に準備しておきましょう
バス運転手を辞めたくなる理由や、向いていない人の特徴を紹介しました。
労働条件や待遇が過酷で、今の仕事がつらいと感じている方は、転職活動の準備をしておきましょう。
実際に転職活動をしてみると、想像していたよりも多くの求人や今よりも待遇のいい職場が見つかります。
転職活動をすること自体は何も問題ないので、転職エージェントや転職サイトを活用しながら、自分の市場価値を測ってみてください。