このような要望・疑問に応えるべく、Pythonのプログラマーに関して網羅的に解説する記事です。
具体的には、次の順番でお話ししていきます。
- 目指せる職種、仕事内容
- 平均年収、需要
- Pythonプログラマーになる方法
- Pythonはプログラマーでなくとも習得する価値がある理由
Pythonに興味を持ち、プログラマーとして働きたいと考えている方、プログラマーでなくともPythonを習得したいと考えている方向けの記事ですので、ぜひご覧ください。
記事のもくじ
Pythonのプログラマーが目指せる職種・仕事内容
Pythonのプログラマーとは、主にPythonを主体にプログラミングを行う人として、この記事では解説を進めていきます。
そんなPythonのプログラマーは、具体的にどのような仕事をしているのでしょうか。
ここでは、Pythonプログラマーの仕事内容とあわせて、目指せる職種について解説します。
AI(人工知能)エンジニア
AIエンジニアは、人工知能の開発や蓄積されたデータの解析を行うエンジニアです。
AIの分野ではPythonが利用されることが多く、Pythonプログラマーとして目指せる職種の一つとなります。
AI開発では機械学習やディープラーニング、ビッグデータ解析が必要であり、Pythonではそれらをサポートするライブラリやフレームワークが豊富に用意されています。
そのため、AI開発でPythonが利用されることが多く、Pythonプログラマーとして携われるということですね。
AIエンジニアは大別するとプログラミング分野とアナリティクス分野に分けられますが、Pythonプログラマーは主にプログラミング分野を担当することになります。
データサイエンティスト
データサイエンティストはビッグデータなどの大量データを分析・解析し、その結果をビジネスに活用するための知見や情報を引き出す職種です。
Pythonではデータ分析のためのライブラリも豊富に用意されており、NumPyやPandas、Matplotlib、SciPyなどが該当します。
データサイエンティストやデータアナリストと呼ばれる人たちは、大量データを分析するためにプログラミング言語を利用します。
もともとは、R言語などが用いられることが多かったのですが、近年ではPythonが活用されており、Pythonプログラマーが必要とされているといえるでしょう。
データサイエンティストの場合は、Pythonに詳しいだけでは務まりません。
データ解析や解析結果をもとにビジネスに活かすための知識・スキルが必要です。
しかし、Pythonプログラマーとしてデータ解析などの知識・スキルを身につけることで、目指すことができる職種といえます。
Web系プログラマー
PythonはWebサービスやWebアプリケーションの開発でも利用されています。
たとえば、FacebookやYouTubeなどの有名なWebサービスの一部でも、Pythonは利用されているのです。
PythonにはWeb開発のためのライブラリも豊富に用意されています。
日本ではWeb開発にはPHPやRuby、Javaなどが多く用いられてきました。
しかし、Pythonは海外では多くの開発事例があり、近年では大量データの活用や分散処理などが必要となるWebサービスの開発に向いているため、注目を集めています。
そのため、PythonプログラマーとしてWebサービスなどの開発を行うWeb系プログラマーになることが可能なのです。
Pythonプログラマーの平均年収や需要
これからPythonのプログラマーを目指す方にとって、平均年収や需要は気になる部分でしょう。
結論からいえば、Pythonプログラマーは人気・需要ともに高く、平均年収も高めです。
それぞれの内容について、一つずつ見ていきましょう。
平均年収は608万円!
平均年収に関しては、調査機関によって結果はさまざまです。
しかし、主にPythonを利用するプログラマーの年収は、比較的高いといえます。
日経XTECHが調査した「最も使っているプログラミング言語と年収の関係」では、Pythonプログラマーの平均年収は608万円でした。
そのほかにも、求人検索エンジン「スタンバイ」調べではPythonの年収中央値は575.1万円であり、10種類のプログラミング言語のなかで3位となっています。
このことからも、Pythonプログラマーの平均年収は高いといえるでしょう。
Pythonプログラマーの平均年収が高い理由に関しては、主にAIやデータ解析分野での需要が高いことが挙げられます。
経済産業省では、AIやビッグデータを扱うIT人材を「先端IT人材」と定義しています。
AIエンジニアやデータサイエンティストが該当する職種です。
みずほ情報総研が調査し、経済産業省が発表した資料によれば、2030年までに最大で「先端IT人材」は54.5万人が不足し、「従来型IT人材」は約10万人が供給過多になるとのこと。
つまり、Pythonプログラマーとしては、機械学習やデータサイエンスに関する知識を身に付けることで年収を上げやすくなると考えられます。
参照元:ITエンジニアが人材受給に関する調査報告書(みずほ情報総研株式会社)
人気や需要が高い理由
Pythonは非常に人気の高いプログラミング言語です。
その人気は数字としてもあらわれており、日経XTECHが実施した調査によれば、2018年にITエンジニアが今後スキルを磨きたいプログラミング言語として1位になっています。
また、同じく日経XTECHが実施した調査によれば、エンジニアが普段利用している言語としてPythonは2位となっています。
こちらは2020年版の最新結果であり、スキルを磨きたい言語として挙げられていたPythonが実際に利用されていることの結果と言えるでしょう。
ここまでPythonの人気が高まった理由は、やはりAI・データ解析分野の需要が高まったことが要因です。
AIシステムやデータ解析システムでの需要の高まりによって、人気も高まったと見られます。
そのほかにも、Pythonの人気や需要が高い理由はいくつか挙げられます。
その詳細については別記事でまとめていますので、そちらをご参照ください。
参照元:プログラミング言語人気ランキング2020(日経XTECH)
Pythonプログラマーになるためには
Pythonのプログラマーになるために、具体的にどのようなことを行うべきかを解説していきます。
Pythonプログラマーを目指す方は、ぜひこちらを参考に進めてみてください。
Pythonの基礎を身につける
まずは、Pythonの基礎を身につけることが必須です。
Pythonを扱うプログラマーになるのであれば、もちろんPythonの基礎は欠かせません。
ほかのプログラミング言語に触れたことのある方ならば、書籍やオンライン学習サイトを使ってすぐに基礎は身につけられるでしょう。
プログラミング言語に触れたことのない方でも、Pythonは比較的習得しやすい言語ですので、同じように書籍やオンライン学習サイトを使ってみてはいかがでしょうか。
プログラミングの学習に不安がある場合は、スクールに通うことも一つの手です。
おすすめの書籍やオンライン学習サイトに関しては、こちらの記事をご参照ください。
自身でサービスなどを開発する
Pythonの基礎を身につけたら、実際に自分自身でWebサービスの開発やデータ解析などを行ってみましょう。
身につけた基礎知識は、実践することで自らの知識・スキルとして定着します。
はじめから完全新規のサービス開発などを行う必要はなく、既存のサービスを模倣するところから始めるとよいでしょう。
Pythonを使って、模倣するサービスを実現するために必要な知識を調べることで、より深い知識やスキルを身につけることができます。
データ解析に関しても、Webスクレイピングで情報を収集したり、さまざまなデータの分析結果を公開したりすることで、データ解析に関する知見が身につきます。
就職・転職活動
Pythonのプログラマーとして働く場合は、Pythonプログラマーを募集している企業へ就職・転職することが最も効果的でしょう。
自身でサービスなどを開発できるようになれば、会社員としてPythonプログラマーになることも可能です。
自身で開発したサービスなどは、就職・転職活動する際にポートフォリオとして役立てることもできます。
それらを活用して就職・転職活動を行いましょう。
自ら就職先をインターネット上で検索する場合は、転職エージェントを使うとスムーズに進められます。
スクールに通った場合は、就職先の斡旋まで行っている場合が多いため、就職・転職活動に不安がある方はスクールに通うことも考えてみてはいかがでしょうか。
Pythonはプログラマーでなくとも習得する価値がある
ここまで、Pythonのプログラマーに関して解説してきました。
最後に、Pythonはプログラマーでなくとも習得する価値があることについて、触れていきたいと思います。
プログラマーはプログラミング言語を用いて、システム開発などの業務を行う職種です。
Pythonもプログラミング言語であるため、プログラマーが利用するもの、と考える方も多いのではないでしょうか。
しかし、プログラマーでなくとも日々の業務を効率的に行うためにPythonを用いることも可能なのです。
たとえば、次のような業務効率化に活用できます。
- Webスクレイピングで日々の情報収集を自動化する
- PDFファイルをまとめて暗号化する
- CSVデータから自動的にWord文書化する
- 画像ファイルの編集を自動化する
- 単純なGUI操作を自動化する
これらのことがPythonでは実現可能です。
そもそも、プログラムやシステムは人間が行う業務を代わりに実施してもらい、業務を効率的に行うためのもの。
大規模なシステムは一人では開発できませんが、普段あなたが実施している業務内容の一部を自動化することは可能かもしれません。
Pythonは初心者でも比較的扱いやすいプログラミング言語であるため、習得してみてはいかがでしょうか。
まとめ:仕事の需要も平均年収も高いPythonプログラマーを目指そう
Pythonのプログラマーは、AIエンジニアやデータサイエンティスト、Web系プログラマーとして働くことができます。
そのなかでも、AIエンジニアやデータサイエンティストは世界的に需要が高まっており、日本においても需要は高く、平均年収は高いといえます。
これからPythonのプログラマーを目指す方は、Pythonの基礎を身につけるところからはじめましょう。
その後、自身でサービスなどを開発したり、AIやデータサイエンスの知識を身につけたりすることをおすすめします。
今後もPythonプログラマーの需要や人気は高まり続けることが予想されるため、ぜひこの記事の内容を参考に、Pythonプログラマーを目指してみてはいかがでしょうか。