IT分野の中でも近年注目を集めているもの言えば、AI(人工知能)です。
AI(人工知能)を活用したツールやアプリのリリースが増えてきていることを、実感している方も多いことでしょう。
そんな中で、「AI(人工知能)を自分の手で作ってみたい」と考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
機械学習・ディープラーニングなど、高度に見える技術も含まれることから、どこか難しそうなイメージがあるAI(人工知能)ですが、実はとてもシンプルな3つの手順から作られているのです。
この3つを知れば「AI(人工知能)を作るのは私にはハードルが高そう」と思っていた方も、「もしかしたら私にもできるかも?」と思えることでしょう。
そこで今回は、人口知能(AI)の作り方について詳しく紹介していきます。
最後にはAI(人工知能)を作る上で学んでおきたいプログラミング言語と、おすすめのスクールについても紹介するので、本格的にAI(人工知能)分野の仕事につきたい方も必見です。
記事のもくじ
初心者でもできるAI(人工知能)の作り方
それでは早速、AI(人工知能)どのような手順で作られているのか見ていきましょう。
一見複雑そうに見える人工知能ですが、作り方はかなりシンプルです。
ステップ1:データを集める
ステップ2:機械学習をさせる
ステップ3:システムに組み込む
上記3つの手順の項目を見て、なんとなく作業のイメージができる方もいらっしゃることでしょう。
それでは下記で、ひとつひとつの工程で必要な作業を細かくみていきましょう。
データを集める
AI(人工知能)を使うのに欠かせないものといえば「機械学習」です。
機械学習についてはステップ2で詳しく説明しますが、その機械学習を行うためにはデータが必要になります。
では、そのデータはどのように集めればいいのでしょうか。
具体的には、下記の2通りの方法があげられます。
・自分で集める
・公開されているデータセットを利用する(一部有料のものもあり)
機械学習に利用できるデータセットは、「人工知能研究センター」などで公開されています。
ステップ1を早く終わらせるためには公開されているデータセットを使用する方法が最も簡単ですが、自分の興味のある特定のジャンルのAI(人工知能)を作りたいという方もいらっしゃることでしょう。
そんな方は、ご自身の手で情報を集め、整理整頓する方法がおすすめです。
今はSNSをはじめとしてWeb上に、膨大な量の情報が溢れているため、1つ1つをチェックしてリストにまとめていきましょう。
効率的に情報を集めたい方は、クラウドソーシングなどのアンケート機能を活用するのもおすすめです。
ただし、ここでは単純に文字データばかりを集めればいいというわけではありません。
画像認識機能がついているAI(人工知能)を作りたい場合には、画像上の必要のない情報を削除したり、解像度をチェックしたりと、しっかりと画像を識別できるように前処理を行う必要があります。
ちなみに、大量のデータがないとAI(人工知能)を作れないというわけではありません。
AI(人工知能)とは、機械学習をすることで、徐々に賢くなるプログラムのことを指します。
そのため、データを膨大に学習したAI(人工知能)と比較すると精度などは低くなってしまうものの、データが少ない状態でも作成自体は可能なのです。
いきなり大量のデータを扱ったり、高度な作業に取り組もうとしたりして、挫折してしまう方も少なくないはずです。
初心者の方はまず少ないデータから取り組み、一連の流れを学んだあとで徐々にボリュームを増やしたり、高度な作業を取り入れたり段階を踏んで実践するとよいでしょう。
機械学習をさせる
データ収集・前処理が完了したら、機械学習を利用してAI(人工知能)に学習をさせましょう。
機械学習とは、機械が反復的にデータを読み込むことで、特徴やパターンを見つけ出すことです。
私たちが勉強をするときに、何度も同じ問題、もしくは類題を解いて徐々に解き方のパターンを身に付けていくのと同様の工程ですね。
今回は、具体的に「リンゴ」「イチゴ」の2つの果実を用いて機械学習の工程を見てみましょう。
機械学習の工程は大きく4つの手順に分けられます。
- AI(人工知能)に識別してほしい対象を入力する
- AI(人工知能)に対象がリンゴかイチゴかを出力させる
- 正しい対象とAI(人工知能)の出力結果比較する
- 正しい対象が出力できるように修正する
上記4つの工程を繰り返し実施することで、徐々に識別の精度をあげることができるのです。
なお、機械学習は下記のようなWebサイト上で提供されているツールを利用して行うことができます。
・Azure Machine Learning
・Amazon Machine Learning
上記はMicrosoft・Amazonから提供されているツールですが、そのほかのIT企業でも様々な機械学習ツールが開発され続けています。
機械学習を行うときには、どのツールが使いやすそうか比較してみるとよいでしょう。
システムに組み込む
機械学習が完了しただけではAI(人工知能)は完成していません。
そのAI(人工知能)を使えるように、システムに組み込む必要があります。
Webサイトの問い合わせページに実装するAI(人工知能)であれば問いあわせの入力画面や送信ボタンの実装、画像識別用のAI(人工知能)であれば画像のアップロード機能などを含めたUI(ユーザーインターフェース)を設定する必要もあります。
これらすべての作成・設定を完了させて、はじめてAI(人工知能)が完成したと言えるのです。
AI(人工知能)を作るのにおすすめのプログラミング言語3選
ここまでAI(人工知能)の作り方を見ていきましたが、AI(人工知能)を開発するためには、具体的にどのプログラミング言語を学ぶのがいいのでしょうか。
AI(人工知能)の開発を行うときにおすすめの言語は、下記の3種類です。
- Python
- R
- Julia
Pythonは、特に機械学習・データ解析で活用されているプログラミング言語です。
AI(人工知能)のプログラミング言語の鉄板の1つと言ってもいいでしょう。
直感的に分かりやすい文法構造をした言語なので、プログラミング初心者の方でも比較的取り組みやすい言語です。
R言語は、統計解析向きのプログラミング言語です。
データ解析を実施するデータサイエンス分野を中心に活用されており、AI(人工知能)の発展と共に需要が高まると言われている言語の1つでもあります。
Pythonと似た言語と捉えられることもありますが、より簡単かつ専門的に解析を行うことができるのがRならではの特徴です。
ただしR言語を扱うには、統計学の知識が必要になるため、今まで統計学を学んだことがないという方は、先にPythonを勉強するのがおすすめです。
Juliaは、科学分野・計算処理に適したプログラミング言語です。
2012年リリースと比較的新しい言語なこともあり、複数のプログラミング言語のよいところを集めたような仕様が特徴的です。
Java、Python、C++などと比較すると、まだまだ注目を集めることは少ない言語ですが、R言語と共に今後の発展が期待されています。
ここではPython・R・Juliaの3つの言語を紹介しましたが、AI(人工知能)の開発に使える言語にはほかにも種類があります。
・上記3つ以外のAI(人工知能)の開発におすすめのプログラミング言語
・プログラミング初心者はどの言語から学ぶ方がいいのか
上記についてより詳しく知りたい方は、こちらの記事もぜひ読んでみてください。
AI(人工知能)の作り方を学ぶのにおすすめのプログラミングスクール
ただAI(人工知能)を作るだけでなく、AI(人工知能)分野の仕事に就くことを目標とするのなら、より専門的な知識をつける必要があります。
AI(人工知能)を本格的かつ効率的に勉強するのなら、プログラミングスクールに通うのがおすすめです。
ひとことで「プログラミングスクール」といっても、
・Pythonを専門にしたプログラミングスクール
・複数のプログラミング言語を学べるスクール
・WEBデザインなど、WEB全体について学べるスクール
など、種類が多様なため、スクール選びに迷ってしまい方も多いことでしょう。
そこで、ここではAI(人工知能)を学ぶのにおすすめのスクールを8つ紹介します。
9つのおすすめスクールは下記の通りです。
AI(人工知能)分野は今後の伸びも期待されているので、興味のある方、転職を考えている方はこの機会に本格的な勉強をはじめてみてはいかがでしょうか?
AI(人工知能)の作り方を3つの手順で解説!のまとめ
今回はAI(人工知能)の作り方について詳しく紹介していきました。
複雑に見えるAI(人工知能)ですが、3つのステップに分けて詳しく見ていくことで、作成方法のイメージがしやすくなったのではないでしょうか。
1つ1つの工程をしっかり踏めば、初心者さんでもAI(人工知能)を作ることはできるので、興味のある方はぜひチャレンジしてみてくださいね。
なお、AI(人工知能)を仕事にするのであれば、プログラミングスクールで本格的に勉強することをおすすめします。
就職・転職などを検討中の方は、今回紹介したプログラミングスクールもぜひ参考にしてみてください。