渡航前の確認教材
資金計算の練習と解答
資金の計算で、抜けている条件を見つける
以下はすべて架空の計算練習です。金額は万円でそろえ、準備資金から初期費用と手を付けない予備資金を分けて考えます。
| 項目 | 金額 | 扱い |
|---|---|---|
| 使える準備資金 | 180万円 | この例の出発点 |
| 初期費用 | 30万円 | 生活費に使う前に差し引く |
| 帰国等のための予備資金 | 30万円 | この練習では手を付けない |
| 月の生活費 | 20万円 | 毎月同額と仮定 |
| 確定した月収 | 0円 | 未採用の仕事からの収入は含めない |
120万円 ÷ 20万円/月 = 6か月確定した月収は0円。生活費が一定なら何か月分になるか、という計算結果です。
「6か月あれば安全」という推奨ではありません。滞在資格、支払時期、保険、物価、為替、臨時出費などは、この計算とは別に確認が必要です。
問題1:未採用の月収を入れてよい?
ある人は「応募中の仕事で月10万円を得られるはず」と考え、次のように計算しました。何が問題でしょうか。
解答
12という計算値自体は式と一致しますが、月10万円を確定収入にした前提が誤りです。未採用のため、その収入は未確定として分けます。この問題の確定月収0円という条件では、120 ÷ 20 = 6か月です。
将来の収入が確定している場合でも、収入の停止・支払遅延・入金開始日・継続条件を別に確認します。契約額をそのまま毎月使える現金とみなさず、費用と入金の時期も確かめてください。
問題2:月の生活費が24万円なら?
準備資金・初期費用・予備資金・確定月収は変えず、月の生活費だけを24万円にします。何か月分になりますか。
解答
(180 − 30 − 30)÷ 24 = 120 ÷ 24 = 5か月
生活費が月4万円増えると、この仮定の計算結果は6か月から5か月に変わります。5か月の滞在を保証する意味ではありません。
問題3:さらに初期費用が10万円増えたら?
問題2の月24万円という条件に、初期費用10万円を追加します。計算し、端数をどう説明するか考えてください。
解答
(180 − 30 − 30 − 10)÷ 24
= 110 ÷ 24 = 約4.58か月
110 ÷ 24 = 4.5833…を小数第2位までの近似で示しています。端数を切り上げて「5か月分ある」とは扱いません。実際の家賃などの支払日や一括払いを考慮した資金繰りは、別に確認します。
自分の数字に置き換える前に
見積もりの根拠と確認日を残し、未確認の支出を0円として扱わないことが大切です。初期費用・毎月の支出・予備資金・収入の入金時期を分けて、準備状況シートの「資金」に未確認事項を戻しましょう。